犬に回虫が!人間に感染する?原因や駆除期間について紹介

犬 回虫
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愛犬とお散歩中に、糞から白色のミミズのような生き物が出てきて驚く事が有ります。

実は、これが回虫と称される寄生虫で、全国どこでも存在するポピュラーな虫です。

グロテスクなフォルムの為、糞から出てくると慌てますが、落ち着いて対処する事が何よりも大切。

こちらの記事では、犬に回虫が寄生したときの駆除の手段や原因等を細かく解説していきます。

もしもの事態に備えて、ぜひチェックしておいて下さいね。

 

犬に回虫が居着いたとき起こる症状とは?

回虫が犬の体に居つき、成虫に育つのは幼犬が一般的です。

成犬では回虫が育つ事はほぼ無く、幼虫の状態で体内に居る為、うつった事すら気づかない事もよく有ります。

仔犬は消化器系に異常が出る為、嘔吐したり下痢に成ったりするパターンも多く、さらにお腹が膨れるような状態に成るのです。

下痢に成ったときは、脱水に陥るので要注意。

また、栄養失調に成ったり、体重が減ったりする危険性も有るので、注意を要します。

重篤なパターンだと、小腸に回虫が詰まる事によって、腸閉塞に成り最悪の場合死ぬ事も否めません。

もちろん、成犬でも抵抗力が落ちている状態だと、体に影響を及ぼす場合も有ります。

 

犬に回虫が寄生する原因は?

回虫が犬に居着く主な原因は、既に回虫が居着いた犬の糞に付着した回虫の卵を口に入れる事に有ります。

とは言え、排泄したばかりの糞を通じてうつる事はほとんど無く、排泄後1〜3週間経過したのちに感染出来る状態に成るのです。

さらに、母親の胎内いる間に胎盤を経由して感染するパターンや母乳を通じて感染する経路も。

回虫は感染経路がある程度限定される為、予防の出来る寄生虫と言えるでしょう。

まず大切なのは、糞をすぐに処理する事。

また、回虫の卵は熱湯を使った消毒で駆除出来る点も特徴です。

その為、普段使っているトイレや食器等は定期的に熱湯での消毒をおすすめします。

ただし、市販の消毒スプレー等では回虫撃退は出来ません。

日常的に犬と暮らす環境を衛生的に保つ事ほど大切な事は無いのです。

特に、多頭飼いをしている家庭は、感染を拡大させない為の行動を意識して暮らす事が何よりもポイントと言えるでしょう。

仔犬を新たに迎えるときには、ブリーダー等に母犬の回虫駆除が完了しているか否かを問合わせるのも良いでしょう。

 

犬に回虫が居る疑いの有るときの検査方法は?

愛犬が吐き気をもよおしたり、下痢するときは回虫が居着いた可能性も否めません。

また、仔犬のお腹が膨れた時も要注意です。

回虫が居る疑いの有るときは、まず獣医の元へ連れていきましょう。

検査では、糞を使う為、直前の糞を持っていかなければ成りません。

一度の検査のみでは検出されないパターンもあり、繰り返して検査を行うパターンも有ります。

主な検査方法は以下の2つ。

場合によっては遺伝子検査を要する事も出てきます

直接法

持ち込んだ糞で顕微鏡を使って検出する手段。

このとき、回虫の他にもトリコマナス等の寄生虫が発見されるパターンも有ります。

浮遊法

持ち込んだ糞を飽和食塩水に溶かして検査する手段です。

回虫のほか鉤虫等の卵を浮遊させて検出します。

 

犬に回虫が寄生したときの治療方法は?

検査の結果犬、回虫が寄生している事が分かったら、治療をしなくてはなりません。

主な治療方法としては、駆虫薬がポピュラーです。

回虫のみではなく、その他の寄生虫が居るかどうかによって薬の種類は変わってくるのが一般的。

また、一度の投薬で治ればいいのですが、何度か投与しなければ撃退出来ない事も。

下痢をしたり、嘔吐を伴っているときは、それらに対処する薬が処方され、点滴を必要とするパターンも有ります。

前述した通り、幼犬の場合は重篤な状態に成る危険性も有るので、丁寧な治療がポイントです。

 

犬に回虫が寄生したときの駆除期間はどれくらい?

回虫駆除の方法はわかったけれど、どれくらいで犬の体から居なくなるのかが問題ですよね。

気になる回虫の駆除期間は、おおよそ3週間程度。

まず、はじめに一度駆除薬を与えて、糞の状態を見るのがポイントです。

結果的に駆除薬の効果を得られれば、犬が薬を飲んでから3日程度の間に回虫も一緒に排泄されます。

駆除薬の投与を10日以上のスパンで繰り返す事で徐々に回虫が出ていきます。

毎日、愛犬の糞チェックを忘れずにしましょうね。

とは言え、卵が孵化して成虫に育つには2ヶ月程度かかる為、3か月に1度は定期検診が重要です。

ちなみに、回虫の検査にかかる費用はおおよそ3,000円程度〜が一般的です。

病院や状態の程度によって異なってくる為、獣医にて確認するのがおすすめです

 

犬に回虫が寄生したときに飲ませる薬は?

回虫に限らず、寄生虫が犬に居着いた場合には、虫下しの駆除薬を飲ませるのが一般的です。

粉末と錠剤のほか、シロップタイプの薬もある為、主に回虫駆除を行う仔犬でも利用しやすいと言えるでしょう。

獣医でよく使われる薬は次の通りです。

マクロライド

回虫だけではなくその他の寄生虫駆除に効果の有る薬です。

フィラリア予防の薬として一般的な薬の為、必然的に回虫の駆除にもなります。

ベンズイミダゾール

こちらの薬も回虫以外の寄生虫を幅広く駆除出来ます。

また、安全性の高さも定評があり、回虫の駆除としては一番使われている薬とも言えます。

ピペラジン

一昔前は頻繁に処方していた回虫の駆除薬です。

安くて魅力の薬でしたが、安全性が低く、効果も疑問視されている為、最近は使用されるパターンも少なくなっています。

 

犬の糞から出てきた白い虫は回虫?

回虫の駆除薬を飲ませた後や、普段のお散歩のときに糞から白いひも状の虫が出てくると回虫の可能性は高いです。

普通、回虫の成虫は10cm程度の長さがあり、白いミミズのような姿。

長い個体だと20cmを超えるものもあり、一見してグロテスクなのですぐにわかるでしょう。

回虫は早い段階で発見する事が何よりも重要です。

もしも、糞や嘔吐物の中に白いミミズのようなものを発見したら、すぐに獣医に見てもらう事が大切。

問診や触診を通して、回虫の可能性を探ります。

 

犬に居着いた回虫は人間に感染する?

回虫は犬だけの問題ではありません。

実は、人間に寄生する危険性もあり得るからです。

特に注意したいのは、犬が糞をした後に体毛にくっついているパターン。

知らず知らずに触れてしまう事によって、感染する危険性も有るので、糞をした後はしっかりと綺麗に処理する事がポイントです。

基本的に、犬の糞から人間に回虫の卵が寄生しても、成虫に育つパターンはほぼ有りません。

問題なのは、幼虫の状態で人間の体内を移動し結局内臓や眼に到達する点です。

いわゆる、幼虫移行症状と称されるもので、視覚障害等の状態をもたらす危険性が有るのです。

中には、失明にまで至るパターンも。

また、万が一口の中に入ると、熱が出たり肺炎や肝臓の腫れに繋がるパターンも有ります。

その為、犬の糞に触れる事があれば、しっかりと隅々まで手洗いを忘れずにしましょう。

 

犬に回虫が居着いたら治らないことってある?

回虫は寄生する虫の為、一度駆除したからといって必ずしも再感染しないとは言えません。

住環境を清潔にし、散歩のときも他の犬の糞を口に入れないようにと意識していてもうつる可能性はゼロでは無いのです。

とは言え、寄生した回虫はしっかりと撃退する事が出来る為、治らないパターンはほとんど有りません。

また、再度感染しない為に、予防を目的とした定期的に駆除薬を飲む事もポイントです。

定期駆除のスパンとしては、年に4回が理想的でしょう。

特に、仔犬の場合は回虫が成虫になってしまうと重篤な状態に成る危険性も大いに有るので、しっかりと撃退する事をオススメします。

 

犬に回虫が!人間に感染する?原因や駆除期間について紹介まとめ

犬の糞から回虫が出てくるのは、非常にショッキングな出来事ですよね。

グロテスクさに、ちょっと怯んでしまうのも当然です。

しかし、どこでも回虫は生息しており、いつに寄生されるかはわかりません。

どんな犬でも寄生される可能性が有るので、万が一寄生された時にも慌てない事が大切。

仔犬の場合は、症状が出るパターンが多いので、直ぐに獣医に見せる事が大切ですが、成犬の場合は症状が現れない事も多々有ります。

気になる場合は、定期的に検査を受け予防を目的に駆除を受ける事もオススメです。

回虫に限らず、犬の糞を日頃からチェックしておくと、様々な病気や不調を早期発見する率が上がります。

大切なメンバーであるペットの健康を守る為にも、散歩時の糞チェックは怠らないようにする事がポイントです。

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