犬の排尿を促すには?圧迫排尿の対処法、つぼとは?導尿のコツなど

犬 排尿 促す
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冬から春の初めごろは犬のオシッコのトラブルが増えるものです。

しようとしているのに出なかった、あるいはしょっちゅう出したがることがありませんか?

こんな時は人間が排尿を促してあげないと大変なことになるかもしれません。

体の中の毒素はオシッコで出されることは知られています。

それが出なくなると毒素を出せずに体内にどんどんたまってしまい、それが元となって命を落とすこともあるのです。

また、出したくとも出せなくなるのは何らかの病気のサインであるかもしれないので、ふだんから愛犬の排泄をしっかりチェックしておく習慣を身に付けておきましょう。

ここでは犬のオシッコが出なくなるわけや、排尿を促す方法などをご紹介します。

オシッコは大切なんだね

 

犬の1日の排尿回数は?どのくらいの量?

1日あたりの回数は特に決まっているわけではなく季節によっても違いますが、成犬は4、5回くらいで子犬は成犬より多めです。

ただ、散歩に連れて歩くとオスはマーキングでかなりの回数をこなしますよね。

量を調節しながらマーキングをしているのを見ると、ホントに起用だなと思います。

ただ、オシッコする回数は犬にとってさほど問題ではありません、それよりもどれくらいの量を出しているのかということの方が大切なのです。

体重1kgに対して1日20~45ミリリットルが正常量とされていて、7ミリリットル以下は「欠尿」なので注意しながら観察をした方が良いといわれています。

そして、2ミリリットル以下の状態を「無尿」と呼ばれ、こうなると何らかの病気にかかっている心配があります。

オシッコが出なくなったら大変だ

 

犬の尿がポタポタとしか出ないのは病気?

オシッコの量が目に見えて少なくなった時は、見た目には元気でもどこかに爆弾をかかえているかもしれません。

犬はしゃべって訴えることができないので、こちらが察してあげないと悪化するばかりです。

オシッコが減ってしまう原因には膀胱炎・結石・腫瘍・腎不全など、たくさん存在します。

いずれにしても共通なのは、オシッコが出ないまま放置しておくと尿毒症になるかもしれないということです。

尿毒症になると愛犬の元気がなくなるだけでなく、嘔吐してしまうなど、食欲が低下するようになります。

そして、さらに重くなるとけいれんを起こして命を落とすことになるので、手遅れにならないうちにかかりつけの獣医さんに相談して手当をするようにしてくださいね。

また、オスの場合は老いると前立腺が大きくなり過ぎてオシッコが出にくくなることがあります。

さらに腸を圧迫することもあって、そうなるとウンチが出にくくなり便秘しやすくなります。

これについては、繁殖をさせる予定のないオスのワンちゃんであれば、若いうちに去勢手術をしておくことで防ぐことができますよ。

愛犬をよく見ていてあげようね

 

老犬になると尿が出なくなると余命に影響があるの?

健康に見える老犬でも加齢で臓器も働き落ちてくるとオシッコが少なくなります。

飼い主さんは毎日回数や量と色、匂いなどをしっかり記録して、排尿のようすをチェックしておくことが大切です。

老犬はおもらしをしてしまうこともあるのですが、それはオムツなどを着用すれば良いですよね。

しかし、オシッコが出なくなると確実に余命を減らすことになりますので、常に観察して早めの対策を取るようにしてください。

また、排尿だけでなく排便にも影響が出る場合があり、食欲が変わらないのにウンチをしない日が増えるほか量が少なくなったら要注意です。

オシッコが出なくなるほど深刻ではありませんが、ウンチが出ないのも身体には良くないことはわかりますよね。

お年寄りを大切にしよう!

 

犬が尿を出していない時の対処方法は?

丸1日オシッコをしていないと尿毒症の心配があり、2日になるとかなりの確率で死に至ります。

よく観察をして尿が出てないことを確認したら、まずは下の項目をチェックしてみてください。

  • 排尿姿勢の時に尿が出ているか?
  • 色と量は?
  • 出そうとするしぐさの頻度は?
  • 一度の排尿の時間が長くないか?
  • 排尿の気配があったか?

極端に少量であれば、まずは水分不足が考えられますので、水分を与えてみましょう。

それでもオシッコが増えない、あるいは水を飲まない場合は病院で診てもらいましょう。

排尿姿勢をしているのにオシッコが出ないのは尿道が閉じてしまっているおそれがありますので、急いで獣医さんに診察してもらうようにしましょう。

血尿が出るのは尿路系の臓器に異常があるサインですから、すぐに獣医さんに相談してください。

オシッコの回数が多いけど出せているようなら膀胱炎を疑ってみてください。

また、回数が多いのに全く尿が出なければ尿道が閉じていますので、いずれにしても病院に連れて行きましょう。

1日見ていても排尿の気配がないようであれば、加齢で神経伝達が上手く伝わらなくなっているほか、病気や外傷で神経になんらかの損傷があるなどの理由も考えられます。

オシッコが出なくなったら獣医さんに相談してね!

 

尿が出ない犬の排尿を促す対処方法を紹介!

水分を与えても尿が出ないようなら、圧迫排尿という方法で助けてあげなければなりません。

これはマッサージや、膀胱を外から圧迫してあげることで排尿を促すのをサポートする方法です。

可能であれば3時間おきくらいのインターバルで排尿を手伝ってあげれば良いのですが、無理なようならば最低でも1日に3~4回でも良いので、愛犬の排尿を手伝ってあげてくださいね。

いつもオシッコをもらすようならばオムツなどを着用しておけば良いのですが、膀胱の中にオシッコを長くとどめていると雑菌が繁殖して炎症を起こしやすくなってしまいます。

面倒でもこまめにオシッコを出してあげればスッキリして喜んでくれることでしょう。

愛犬とのコミュニケーションにも役立つよ!

 

圧迫排尿の方法、導尿のコツは膀胱の位置に注意すること

圧迫排尿は慣れてしまえばさほど難しいことありません。

ここでご紹介するようにネットでは参考になる動画がたくさんアップされていますよ。

でも正しく行ってあげなければ、排尿させられることが苦痛になっていやがるようになります。

最初は獣医さんに教わって正しいやり方を取得してくださいね。

 

圧迫排尿の準備をする

後ろ足の下にトイレシーツなどを敷きますが、オスはやや前方に敷き、メスはやや後ろに敷くのがコツです。

次に犬を緊張させないよう、身体をなでてあげながらリラックスさせましょう。

立たせる方法と横たわらせる方法がありますが、横に寝かせる方が安心できて筋肉が緩むのでやりやすくなりますよ。

 

マッサージをして刺激を与える

足の付け根のマッサージは筋肉をほぐしてやわらかくするように、軽くもみ、手で円を描くように撫でてあげましょう。

次にお腹や股関節を同じようにしてマッサージしたら、最後に膀胱の上と周りをマッサージしてあげると、気の早いワンちゃんなら動画のようにマッサージでオシッコを出してあげることができますよ。

 

膀胱の場所を外側からじんわりと押してオシッコを押し出す

足の付け根と肋骨の間くらいの、お腹のやわらかい部分にあります。

圧迫する時は手のひらで全体的にゆっくり力を加えて静かに押してあげましょう。

手のひらを少しずつスライドさせて、尿を一方に集めるようなイメージで押してください。

なお、オスは尿道が長くなかなか出てこないことがあります。

そんな時はお腹にあてた手を肋骨の方へ持ち上げるように引っ張るとうまく出るのでためしてください。

メスは尿道が短く真直ぐなのでオスよりは簡単にできるでしょう。

無理に出そうとして強く押してはダメだよ

 

犬にうんちを促す圧迫排便のやり方

排便の場合は排尿とは逆にお腹を肋骨側から肛門の方に向けてマッサージします。

 

お尻の下にペットシーツを敷く

マナーベルトなどを着けていたらマッサージをしづらいので外して、お尻の下に大きめのペットシーツなどを敷いてください。

 

お腹を肋骨の下から肛門に向けて、排尿の時と同じようにマッサージする

力を入れ過ぎないようにして手で押しながらマッサージをしていると、腸にたまっていた便が肛門の方に移動します。

便が移動すると肛門がプクっとふくらむのが、目で見ても分かるようになりますよ。

 

尻尾を持ち上げ、ふくらんだ肛門を親指と人差し指ではさむようにつまむ

つまんだら中の便を外に押し出すようにすると、肛門からゆっくりと便が出てきます。

オシッコもウンチも出してスッキリ!

 

犬の排尿を促すには?圧迫排尿の対処法、つぼとは?導尿のコツなど・まとめ

犬が歳を取れば身体や内臓の機能は低下します。

圧迫排尿、排便で、愛犬のオシッコやウンチの排泄を促してあげることが必要になる時がくるでしょう。

そこで、ふだんからマッサージに圧迫排尿の練習をしておけば、愛犬も慣れることができますよ。

いざという時にスムーズに排尿や排便を促すことができますし、お腹のイボなどを早く発見することにもつながります。

圧迫排尿や排便で愛犬が上手く出すことができたら、思いきり褒めてあげることを忘れないでくださいね。

それと、犬が7歳を過ぎたら衰えを把握するためにも定期健診を受けておくことをおすすめします。

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