犬の目薬ってどれがおすすめ?

犬 目薬
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犬は何かと目のトラブルが多く目薬を差すことが多いペットですよね。

特に目ン玉の大きなワンちゃんでは目ヤニなどが良く出るので、きれいにしてあげるのが大変です。

あまりに酷い場合には目薬を処方してもらえますが、これを差すのにひと苦労するとの声をよく耳にします。

ワンちゃんの気持ちなれば、目の前に尖った何かが迫ってきて、いきなり冷たい液体を目に入れられるのですから、そりゃあ暴れて逃げたくなりますよね。

でも、目ヤニでくっついてしまっている目や、充血して真っ赤になっている目を見たら、なんとかして治してあげたいですよね。

ここではいろいろな場面でおすすめの目薬や、犬に負担がかからない目薬の差し方などをご紹介します。

 

ワンちゃんに差す目薬はどこで買えるの?

まずはワンちゃん用目薬を入手するルートですが、なにかしらの疾患にかかっていて、獣医さんに診断ことがこれらの方法があります。

  • 獣医さんから処方をしてもらう
  • 薬局やドラッグストアで市販品を買う
  • アマゾン、楽天、ヤフーなどネット通販で買う
  • 人間用の点眼薬を使う

このうち間違いがないのが獣医さんに処方をしてもらうことで、疾患に合った薬を出してもらえるので、指示通りに使っていれば安心です。

市販品や通販でも犬用の点眼液がたくさん売られていますが、気をつけたいのは適応症が合っているかどうかと、用量を間違えないことです。

過量投与になったりして副作用が出る前に、添付文書をちゃんと読んで用法用量を守りましょう。

出来ることなら投薬の前にかかりつけの獣医さんに見せて、指示を仰ぐことをおすすめします。

また、もし使っていておかしいと思ったらすぐに獣医さんの診察を受けさせましょう。

 

人間用の目薬を使っても大丈夫?

人間用の点眼薬にはいくつか種類があります。

ワンちゃん用のものと成分が同じものが多いのですが、気をつけなければならないものがあります。

 

一般用点眼薬

疲れ目などに差すいわゆる目薬です。

充血やドライアイ、疲れ目、かすみ、痒みなどに効果があって選り取り見取り各メーカーからたくさんの商品が販売されています。

スーっとさせるような刺激成分を含むものもあって、中にはワンちゃんに良くないものもあります。

ワンちゃんに使っても大丈夫な成分だとしても含有量が多かったりして、副作用が起こることもあります。

 

抗菌点眼薬

抗菌薬や抗生物質が含まれていて、結膜炎など感染性の目の炎症に処方されます。

人間用の点眼薬を出す獣医さんもいますが、ちゃんとワンちゃんに合わせた用法用量を指示してくれます。

飼主さんが眼科でもらってきたものを素人判断でワンちゃんに流用するのは危険ですから止めましょう。

 

アレルギー用点眼薬

花粉症などの目に起こるアレルギーによる痒みを抑える点眼薬です。

この点眼薬も薬効成分はワンちゃんにもつかえるものが多いのですが、やはり成分の量が人間用として多く含まれていてワンちゃんには強過ぎるので、使うとしても抗菌薬と同じく獣医さんの指示を受けてからにしてください。

 

人口涙液

ドライアイなどの涙が少なくて目が乾く場合に使われます。

ここに挙げた点眼薬の中では唯一ワンちゃんにも使うことができる人間用の点眼剤です。

目に入ったゴミを取る時や目頭に溜まった目ヤニを洗い流す時などに使うことができます。

 

犬の点眼薬にはどんな剤形があるの?

液体タイプのものと軟膏になっていて塗るタイプのものがあります。

 

点眼液

液をスポイトのような容器から目に指示された量を滴下します。

薬効成分が吸収されるのが速いのが特徴ですが、持続する時間が短いので1日に何回も差す必要があります。

 

眼軟膏

目の保護したい部分に塗る薬で、まばたきができないワンちゃんの目の乾燥予防や角膜炎での痛みを軽減する際に使われます。

持続するので塗る回数が少なくてすみますが、塗った後にしばらく異物感が残ることや、そのために目を足で掻いてしまうなどがあります。

塗った後、足で掻いたりしないようにエリザベス・カラーを使用するようにしてください。

 

点眼薬を差すのが大変だけどどうすればいいの?

飼主さんがワンちゃんの世話で苦労するものの上位が、この目薬を差ことだとされています。

何度か差そうとして、目に水を入れられていやだったことがトラウマになって、手に目薬を持ったとたんに逃げ出されて捕まらなかったりして失敗することがあります。

また、酷い場合には怒りだして飼い主さんにさえ噛みつくことがあります。

目薬を差す際には持っていることを見せずに近づくように気をつけてくださいね。

まず点眼をする前に以下の2つのポイントを押さえておいてください。

 

目やその周りの目ヤニなどの汚れをきれいにする

湿らせた化粧用のコットンで拭き取りますが、固まっているようならぬるま湯で濡らしてふやかすか、蒸しタオルで柔らかくしてから取り除いてあげてください。

 

点眼液を室温に温めておく

冷蔵保存しておいた点眼液は冷たくなっていて、そのままいきなり差すと冷たさが刺激となって時に痛みにすらなってしまうためワンちゃんが嫌がるようになってしまいます。

かなり前に冷蔵庫から出しておくか、しばらく手で握って室温に戻してから点眼してください。

ただし、湯せんは禁止で、なぜかというと温度が上がり過ぎることで成分が変質してしまうことがあるからです。

 

点眼薬を差すやり方

  1. 後ろ側に回り込んで抱え込むか抱っこする
  2. 片方の手で室温に戻した点眼薬を持つ
  3. 開いている手で後ろからアゴを支えて鼻先を少し上に上げる
  4. ワンちゃんから見えないように、そっと点眼薬を頭の後ろから近づける
  5. 点眼薬を持っている手の指でそっとまぶたを持ち上げて、上から点眼する
  6. 目からあふれた点眼液で濡れた目の周りをコットンやティッシュで優しく拭き取る

点眼が終わった後、しばらくアゴを支えたまま動かさないようにして、足で目をこすらないようにします。

点眼が終わったらたくさん褒めてあげて、オヤツを与えてくださいね。

その後に遊んであげるのも良いでしょう。

点眼をすると楽しいことがあると覚えさせてしまいましょう。

ただ、どんなに優しくしても、美味しいオヤツを用意しても、どうしても嫌がるワンちゃんはいます。

その主な理由はこれらです。

  • 顔を触られることが嫌いで慣れていない
  • 目に近づいてくる点眼液の先端が恐怖
  • アゴを頭、身体をがっちり固定されてしまうのが嫌い
  • 飼主さんがドキドキしている緊張が伝わってしまう

あるいはそもそも飼い主さんとのコミュケーションが上手くいっていないとできませんし、逆にコミュニケーションを取れたことが嬉しくてはしゃいでしまう場合もあります。

点眼に限らず、人に身体を触らせることになれていないと、診察を受ける時や、家族以外の人がかわいがろうとして手を出したとたんに噛みついてしまうことがあります。

これらを解消するために身体を触らせるしつけを実施しておくことをおすすめします。

 

ボディコントロールとは?

ワンちゃんが身体のどこを誰に触られても過剰な反応をせず、じっとしていることを指します。

このしつけを実施しておくと、点眼薬を差す時だけでなく下記のようなケースにおいて、ワンちゃんの予期しない噛み付きを防ぐことができるのです。

  • 病院での診察や処置で獣医さんやスタッフが身体を触る
  • 散歩中など、近づいてきた犬好きな人や子供などが頭をなでようとして手を出す
  • 散歩から帰った後に足(肉球)を拭く
  • 散歩から帰った際に肛門をしぼる
  • サロンに預けてトリミングをしてもらう
  • シャンプーをして、身体を乾かす
  • ブラッシングをする
  • 歯みがきをする
  • 偶然シッポを踏んでしまった

このようなケースで噛み付かないようにしつけておくことは飼い主さんのメリットであり、義務であるとも言えます。

 

具体的なしつけ方とは?

まずは人間の手を恐がるのを治すことから始めます。

人間と触れ合った事がないワンちゃんや虐待を受けたワンちゃんに見られます。

 

手の動きを止めて慣らす

  1. オヤツをあげながら少しずつ出した手に近づける
  2. 手のひらからオヤツをあげる
  3. オヤツを持ち、動かしながら手を近づける
  4. オヤツを持ち、横にスライドさせながら見せる
  5. オヤツを持ち、手を目の前や頭の上でグルグル回す
  6. これらに慣れて人間の手を恐がらなくなったら、いよいよボディを触ります。
  7. 手で犬の身体を触ってじっとしていたらご褒美のオヤツを与えることを繰り返します。

 

クリアできたら身体を触る

  1. 嫌がらない場所を触る(嫌がる場所を事前に調べておきます)
  2. 鼻先(マズル)
  3. 尻尾
  4. 横に寝かせて身体を触る
  5. 仰向けにして胸やお腹を触る

これを繰り返しますが、少しずつ強くしたり触っている時間を長くしたりします。

ワンちゃんの集中力は15分程度と言われていますので、それ以上はまた次の日に実施してください。

また、ご褒美は与え過ぎると反応しなくなるばかりか肥満の恐れがありますので、できるようになったら毎回ではなく、何回かに1回という具合に減らしていきましょう。

 

犬の目薬ってどれがおすすめ?まとめ

犬は目ヤニだけでなく、それが元になって目の周りの毛が変色する目やけも起こします。

また、老犬になると目やにが酷くなり、毎日きれいにしてあげる必要があります。

特に目の大きなワンちゃんではまつ毛やゴミ、ホコリなどにより炎症を起こすことがあります。

犬の涙の代わりに目を守るものとして目薬は欠かせないものなのです。

そのように、愛犬に目薬を差すことは目ヤニ、目やけ、目の病気などを予防して治療することに繋がります。

ご紹介した点眼薬の選び方と犬への差し方を参考にして、スムーズに愛犬に目薬を差してあげることができるように練習してくださいね。

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