犬が心臓病の末期症状に!寿命やステージは?気を付けることなど

犬 心臓病 末期症状
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心臓病は老犬に多いとされていて、10歳以上の3割は心臓の働きに障害を抱えているとされています。

かなり重くなるまで気がつかないことが多く、発見することが難しいとされています。

心臓には「代償能力」と呼ばれているものがあり、何かの誘因で働きが落ちそうになるとそのものが形を変えたりしながら働きを補うのです。

そのため、どんどん進行していても気がつかず、「いつもと変わらず元気だからウチの愛犬は大丈夫」などと油断をしていると、いつのまにか末期症状となって取返しのつかなくなることが多いとされているのです。

ここでは犬の心臓病についての話と、発覚したらいきなり末期症状だったとならないために気をつけることを解説します。

 

犬の心臓病にはどのような種類があるの?

犬の死因では癌に続いて多いのが心臓病です。

ある調査によれば、1割から2割が何らかの心疾患を患っているとされていて、そのほとんどは後天性の心疾患とされています。

そして高齢犬の3割が心臓病を持っており、小さな犬では5割がトラブルを抱えているというデータを得ることができたそうです。

特に小型、中型犬に多いとされているのが慢性の弁膜の疾患で、その7割は僧帽弁閉鎖不全症です。

また大型犬においては拡張型心筋症が多く見られるほかに、下記のような疾患が見られます。

  • 動脈管開存症
  • 心房中隔欠損症
  • 心室中隔欠損症
  • 肺動脈狭窄症
  • 大動脈狭窄症
  • 三尖弁閉鎖不全症
  • フィラリア症
  • 腫瘍

これらの疾患は数こそ少ないとはいえ早く発見することが大切で、気づかずに手遅れになると寿命を縮ませてしまうことになりますよ。

 

代表的な疾患はこの2つ。かかりやすい犬種とは?

さまざまな疾患がある中から2つ詳しく解説します。

 

僧帽弁閉鎖不全症

心臓から体に血液を送り出す仕事を担当するのは左心房と左心室で、それらの間が僧帽弁です。

この弁は逆流を防ぐ働きがあり、うまく閉じないと血液を送ることがかなわなくなるのです。

この疾患が起こると心臓の音にノイズが発生していて、獣医の検診で発見されることが多い疾病です。

発生しやすいと言われる犬種は以下の種類です。

  • プードル
  • チワワ
  • ダックスフンド
  • ビーグル
  • コッカー・スパニエル
  • キャバリア
  • ヨーキー
  • マルチーズ
  • ミニチュア・シュナイザー

 

拡張型心筋症

心筋が肥大したことで正常な動きがむずかしくなり、全身に血液を送れなくなる疾患です。

性別ではメスよりオスの方が多く発症するとされていて、下記の大型犬に多いとされています。

  • ドーベルマン
  • ボクサー
  • コッカー・スパニエル
  • グレートデン
  • セント・バーナード
  • アイリッシュ・ウルフ・ハウンド

 

犬の心臓病の症状にはどんなものがあるの?

これらの様子は飼い主さんが気をつけていると見つけることができます。

  • 何となく元気がなくなったように見える時が多くなる
  • 夜間や明け方に咳が出る
  • 散歩している時やドッグランでの運動時、あるいは何かに興奮した時に咳が出る
  • 散歩や運動に誘っても喜ばなくなり外に出ようとしなくなる
  • 散歩中にフラフラ歩き、急に座り込んだり寝込んだりするようになる
  • 見ているとしょっちゅう水を飲むようになる
  • 突然、意識がなくなることがある
  • 呼吸が荒く早くなる
  • 舌に赤みがなくなり紫になっている
  • 以前よりお腹だけがポコンと膨れて見える

これらが現れていたら、一度かかりつけの獣医さんの診察や検査を受けるようにした方が良いでしょう。

 

心臓病が誘因となって起こる咳を止めるにはどうしたらいいの?

急に咳をし出して、それが止まらないようだと心配になりますよね。

止まったとして、また咳が出始めて止まらなくなることを繰り返す時もあり、心配になりますよね。

病期が進むと咳がどんどんひどくなりますが、それには2種類の誘因が考えられます。

 

心臓喘息

僧帽弁閉鎖不全症が元となって、血が溜まることで肥大して気管を刺激するようになることと、逆流した血液が肺に達して肺高血圧が起こることが誘因です。

 

肺水腫

肺高血圧が続くと、そこに溜まった血液から水分が滲み出て肺に溜まってしまいます。

そのために激しく咳き込み、呼吸ができなるようになってしまうのです。

どちらの場合も薬物で治すことが必要となるので、直ぐに診察を受けるようにしましょうね。

特に肺水腫では息をすることすらできなくなることがあるので、一刻を争います。

また、咳が出ていない時にできるだけ刺激を与えないために室温を調整して冷気を防いで、冷たい水を飲ませないなど気をつけるようにしてあげましょう。

 

犬の心臓病にステージがあるの?

4期のステージがあって、初期では進行を遅らせることが治療の目的とされ、進行してしまったら症状の改善が主な目的になります。

先にあげたような症状が見られる時にはステージが進んでしまっていると考えられるので、とにかく早く見つけて治すことが大事だとされています。

 

Ⅰ期

見た目の症状はほとんどないが、心音にノイズが聴こえることがある。

運動には特に制限はなく、ふつうどおりで大丈夫です。

 

Ⅱ期

ちょっとした運動をした後に症状が出ることが増える。

軽い運動なら良いが、激しいものは控えるようにした方が良いでしょう。

 

Ⅲ期

日常生活でも症状が見られることがある。

身体を動かすことをできるだけ控えて、排便の散歩もできるだけ軽く済ませるようにしてくださいね。

 

Ⅳ期

寝ている際にも症状が見られるようになる。

身体を動かすのは危険で、絶対に安静にさせてあげなければなりません。

 

犬の心臓病に良い食事とは?

基本的にはバランスの良い食事を与えることが大切ですが、いくつか注意するポイントがあります。

 

塩分の摂取量を減らす

塩分(ナトリウム)の量が多いと水を大量に飲むことにつながって血流量が増え、負荷が大きくなると言われています。

そのために、ステージの進行によって塩分を控えめにしてナトリウムを制限してください。

 

栄養成分を摂る

アミノ酸のひとつであるタウリンは心筋に多く含まれ、動きをサポートします。

タウリンは魚介類や肉類に含まれていますが、極端にそればかりを食べさせるのは良くありません。

あくまで全体のバランスを考えて与えるようにしましょう。

効率よく摂ることができる方法として「しじみスープ」がおすすめです。

しじみを安く入手できたら煮出し汁をたくさん作って冷凍しておけば、ドッグフードのトッピングや食材を煮たりするのに使えますよ。

 

肥満に注意

肥満によっていろいろな臓器への負荷も大きくなってしまいます。

高カロリーのものは控えて、肥満しないように気をつけてあげましょう。

手作りご飯を与えているのであれば、これらのことを配慮した献立を考える必要がありますが、あまり神経質になり過ぎてもいけません。

肝心なのは極端に偏らないように栄養バランスの良いご飯を食べさせてあげることです。

また、ケアを意識したドッグフードが食事療法食として売られていますので、それらを利用するのも良いですね。

 

心臓のためにふだんから気をつけること

運動をしている時やその後では、身体中に酸素を届けるために頑張ってしまうので、病気になってしまった時には、何よりも安静にして「働かせない」ことが大切です。

しかし、愛犬はそんなことは知りませんから、散歩や遊びをしたがり、声をかけると興奮して激しく動いてしまうこともあるでしょう。

飼い主さんが気をつけなければならないのは、何はともあれ落ち着かせることです。

身体を動かしたがったら、優しく声かけてあげてマッサージをしてあげるなどで落ち着かせてあげてくださいね。

 

心臓病になった犬の寿命は?飼い主の覚悟は?

寄生虫が原因のフィラリア症を除けば、そのものの変化による疾患ばかりなので、手術が効果的な疾病があるとしてもほとんどは薬を飲ませ続けて進行を抑えるだけです。

ただ、進行の度合いにもよりますが、薬によって寿命を少しでも伸ばすことはできます。

薬の量が増えても、ふつうに一緒に生活していくことができるのです。

中にはたくさんの薬を飲ませることを嫌って、あえてそのまま寿命を全うさせるとの考えもあることを耳にします。

しかし、進行すると咳などで苦しむことが多くなることから、薬でそれを取り除いてあげることが良いように思います。

 

犬が心臓病の末期症状に!寿命やステージは?気を付けることなど・まとめ

愛犬が高齢になったら心臓病を心配して、定期的に検診を受けるようにしてあげてください。

犬の心臓病に一番有効な「治療」は飼い主さんによる早期発見です。

心臓病はなかなか症状が出ない病気であることを説明してきましたが、明らかに誰にでもわかるように苦しみだしてからでは手遅れになってしまいます。

愛犬から発せられるサインを見落とさないようにして、重症化してしまう前に早く獣医の診察や検査を受けさせることが大切です。

もし、心臓病との診断がされたなら「元気だから大丈夫だろう」などと勝手に判断をしないことです。

心臓病にかかったことが判ったら、薬で症状をコントロールしながら食事や散歩や運動をしっかり管理して、少しでも寿命を延ばすようにしてあげたいですね。

愛犬といつまでも一緒に楽しく暮らしていられるように、病気と上手く付き合っていきましょう。

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