犬が認知症になった時の余命って?犬の認知症チェック方法を紹介

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あらゆることを理性で理解が全くできないから言うことを聞いてくれず、でも身体は動くからいろいろなことをやらかします。

家族はその世話に追われて疲れ果てて飼育を放棄してしまうこともあるやっかいな疾患です。

犬にも認知症は存在し、高齢のシニア犬で症状が出るのです。

高齢の犬を飼っていると心配は認知症の症状ですね。

考えられない異常な行動をとって、それを止めようにも言うことを聞かず、夜中に大声で吠え続けて近所から苦情が寄せられるのです。

そうこうしていると、家族が疲弊して倒れちゃって困ったといった話をよく聞きますよね。

そんな悲惨な状況を防ぐには、どうしたら良いのでしょうか?

ここでは疾患とその対応をご紹介し、少しでもお役に立てればと思います。

 

老犬に多い認知症ってどんな疾患?

高齢の犬では脳細胞の老化で変化が進み、知性・感情・運動を自律神経がコントロールできなくなるのです。

脳神経の伝達障害は少しずつ悪化して行くため、まだ初期ではその異変に気づくことが難しいのです。

今までちゃんとしていたこと、例えばトイレを何度も失敗してしちゃったとか、夜に眠れなくなって夜鳴きするのが毎晩になったとか、ある日突然ふと気がつくことが多いみたいですね。

いつから発症するのか目安なんてなくて、個体差や種類で違いますが、だいたい10歳をこえるころからそんな行動を見せるワンちゃんが増えます。

この疾患は治す手段がなく進行を遅らせることだけなので、日ごろの世話によってすこしでも長くふつうの生活を送らせることが求められます。

 

どんな症状があるの?

さまざまな日常生活行動に支障が出てくるのです。

ワンちゃんの年齢が10歳を超えたら、これらのことを毎日チェックするのが良いでしょう。

  • 夜中に動き回る
  • 夜鳴きをする
  • 目の焦点が合わない
  • いつもボーっとして見える
  • 名前を呼んでも反応しなくなる
  • 今までちゃんとしていたことができなくなる
  • 食事が終わったばかりで、また食べたがる
  • 壁などにぶつかっても頭をつけたままで後ろに下がれなくなる
  • 同じところをグルグル回っている
  • 突然怒りだし、噛みつくようになる

これらについて毎日チェックをしておく習慣をつけておくと、なりかけていることがわかるでしょう。

10歳といわず、7、8歳ごろから意識しておくとちょっとした変化に気づくことができますよ。

 

チェック項目を詳しく説明

 

夜中に動き回る

この行動は加齢によって感覚が狂ってしまって、ワンちゃんが昼に寝て夜中に起きて動き回るのです。

一晩中動き回っている音が聞こえてきて、家族全員が寝不足になることが多々あります。

 

犬が夜鳴きをする

昼間に寝て夜中に起きていて昼夜が逆転している高齢犬は多いのです。

毎晩夜鳴きをして、かなりの大声で鳴くために近所から次々に静かにさせろとの苦情が届きます。

ただ、ストレスや寂しさを感じて鳴くことや、疾患にかかっていて痛みがひどかったり、苦しくてがまんできずに鳴くこともあるので、しっかり観察しましょう。

どんな疾患にかかっているかの診断は獣医さんに診てもらうようにしてくださいね。

 

名前を呼んでも反応しなくなる

まず疾患や老化によって聴力や視力が衰えていることが考えられますので、大きな声で呼んでみましょう。

また、疾患が理由であれば、それを治すことで改善することがあります。

自分の名前を忘れてしまったならもう改善することはありませんので、このことを受け入れるほかありません。

 

目の焦点が合わない

いつも遠くを見ていて焦点が定まらず、どこを見ているのかわかりません。

名前を呼んで反応した際でも、顔がこちらを向いていても目の焦点が合っておらず、心ここにあらずといった感じになります。

 

いつもボーっとして見える

おだやかな表情の様にも見えるが無表情で、いつもボーっとした感じで過ごします。

感情も表さなくなって、散歩に誘ってもオヤツをあげても喜ばず反応しないことがあります。

 

突然怒りだし、いきなり噛みついてくる

何らかの疾患による痛みなどのストレスを抱えていて、それを伝えたいために噛むことがあります。

この疾患が進行した犬は問答無用で噛みついてくるので気をつけましょう。

 

今までちゃんとやっていたことができない

トイレを失敗する、お座りできなくなったとか、覚えていたことを忘れてしまい全く何もできなくなるのです。

 

食事が終わったばかりでも食べたがる

疾患による過食があり、例えば糖尿病では糖分を吸収することができず、本能的に過食になります。

記憶障害による過食のケースでは、与えるだけ食べてしまいます。

 

壁などにぶつかっても頭をつけたままで後ろに下がれなくなる

前に行けなくなったら後ろに下がることができず、このような状態になります。

壁や家具などにぶつかってケガをすることがあり、家具のすき間などに入って出られなくなります。

 

同じところをグルグル回る

ストレスから自分のしっぽを追いかけることをよくします。

尻尾やお尻が痒くてイライラしてもこういう行動をとるので診察をしてもらいましょう。

何も理由がないのに部屋の中をグルグルと回り続けるのはこの疾患の症状です。

 

どうやって治すの?

チェックで引っかかる項目があったら、まずは獣医さんの診察をうけましょう。

その誘因になった疾患があるかどうか、ボケが進行しているのかを調べてもらいましょう。

その結果、疾患があったりストレスが誘因だったりしたなら、それを解決することが治療です。

もし何もなかったら、残念ながらこの疾患が始まっているということです。

症状の改善薬はなく、ふだんの世話で進行を防ぐしか手立てがありません。

 

犬の世話とは?どんな世話をすれば?

進行させないために、いつも刺激を与え続けて脳を活性化させることが有効です。

老齢だからと放置はせずに、一緒に遊んだりしてあげて刺激してあげましょう。

 

昼夜逆転現象の解決のために

夜中に活動して夜鳴きがひどくとも、言い聞かせることはできませんから、昼起きて夜寝る生活に導く必要があります。

夜に寝かすには、これらのシンプルな生活をさせることが最も有効なのです。

  • 朝は寝ていても必ず一度起こす
  • 昼間はできるだけ散歩の回数を増やす
  • 天気の良い日は日光浴をさせると効果あり
  • 就寝前に長めの散歩や室内遊びで疲れさせて寝かしつける
  • 昼間寝ていたら起こして遊んであげる

この夜鳴きと夜中の行動は、周りが睡眠不足なって疲弊させられますよね。

その状況によってはワンちゃんへの睡眠薬投与を獣医師さんが勧めます。

 

ぼんやりさせないために

ボーっとして見えたり、目の焦点があっていなかったりしている際、昼夜逆転を治すために睡眠導入剤が処方されていたならその影響があるでしょう。

獣医さんに様子を伝えて相談して薬の量を考えてあげてください。

そして、ワンちゃんにできるだけ話しかけてスキンシップをとりましょう。

優しく声をかけ、散歩や遊びに誘ったりオヤツでつったり、刺激を与え続けることが有効です。

 

何度もご飯を食べたがる時は

疾患が原因でなく、単に食べたことを忘れているなら、1回の食事量を減らし回数を増やしましょう。

がまんさせるとストレスを溜めてしまうので、もっとおねだりされてしまいますよ。

 

できていたのにできなくなったら

何よりも困るのはトイレですよね。

まずはなぜ失敗したかを突き止めてください。

失敗した際の状況をきちんと記録しておいて獣医さんとの相談をおすすめします。

いろいろなケースを考えてアドバイスしてくれるはずです。

そして、粗相をあまり𠮟らずにおいてあげてくださいね。

老犬は叱られると強い不安を感じてしまい、さらに失敗を繰り返しちゃいますよ。

  • 失敗しやすい場所にトイレシートを何枚も敷き詰める
  • トイレを寝る場所やお気に入りの場所の近くに設置する
  • トイレの数を増やす
  • おねしょぐせがあるなら寝たところにシートを敷く

オムツは最後の手段ですが、急に着けると嫌がるワンちゃんがいるので、まだトイレでちゃんとできるころから、たまに装着の練習をしておくことがおすすめです。

 

攻撃的になっちゃったら

うっかり噛まれると大変ですから、いきなり顔の前に出を出さずに声かけながら出してくださいね。

なお、散歩の際は口輪をつけると良いですね。

 

犬が認知症になった時の余命って?犬の認知症チェック方法を紹介・まとめ

愛犬が歳を取って認知症になってしまって悲しいけれども、余生を楽しく過ごしたいですよね。

人でも同じですが、犬の認知症を改善する特効薬はなく症状の進行を遅らせるだけしかできません。

最近では寝たきりで認知症の老犬には安楽死を勧める考えもあるようです。

言う事を聞いてくれない認知症の愛犬の夜鳴きなどで寝不足になるだけでなく、近所からの苦情に責められる飼い主さんの辛さを思えばやむを得ないのかもしれません。

愛犬も含めた家族にとってどうすることが最良の道なのか、かかりつけの獣医さんに相談しながらよく考えてくださいね。

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