ストルバイトになると犬はどんな症状になる?食事やおやつ、原因は?

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ワンちゃんの尿石(尿路結石)の多くは、マグネシウムとカルシウムの2種類で構成されていると言われています。

尿石の成分は食事により供給されることが理想とされています。

通常は必要な量だけを体内に取り込み、不要になった分は尿中から体外へ排出され、体の中に残ることはありません。

ところが、何かをきっかけに、これらの成分が結晶化してしまい、これが固まり結石となって尿路を傷つけたり悪さをすることがほとんど。

あまり聞き慣れない言葉ですが、感染してしまうとかなり大変なことになります。

今回は、犬にとって強敵の「ストルバイト」について原因なども解説!

犬がストルバイトになる原因や症状は?

 

この病気は主に、おしっこの排出時の膀胱の痛みなど「膀胱炎」のような症状がみられるほか、発熱や食欲不振など全身的な症状が出ることも。

メスよりもオスに多く見られる病気になります。

おトイレの頻度が減り、1日のうちにあまり尿が出ない様子の場合は発症している可能性があり、2日以内に閉塞部位を解除しなければ死に至ることもあります。

オスとメスの発症率は異なる?

メスよりオスのほうが尿がまったく出ない重症状態に発展することが多いです。

閉塞を起こして尿が出せなくなってしまうと、本来尿として体外に出している老廃物が血液中に増加してしまい尿毒症を発症したり、膀胱破裂や腎機能障害の原因になることも。

また、閉塞した状態が長く続くと命に関わることもあります。

原因はいろいろあるの?

この病気の原因は色々な要因が集まっています。

尿路にブドウ球菌などの細菌が入り込み、感染するということが大きな原因になる場合が一般的。

また、細菌に感染していなくても、排出時のおしっこがアルカリ性になっていると詰まりやすくなります。

酸性に傾いてしまう原因は、ミネラルの過不足やビタミン類の不足だとも。

また、これ以外にも遺伝的な代謝異常やほかの病気が原因になることもあるんですよ。

結石の主な考えられる原因

全員がこの原因とは言い切れませんが、ほぼ当てはまるはず。

1:細菌感染細菌が感染してPHが変化したり、結石の発生要因となります

2:不適切な食事や結石の成分で、「ミネラル」を過剰に取ると発症しやすい

3:PH結石結晶の種類により、酸性やアルカリ性になると析出してくる

4:尿量や排尿回数 尿量が少なければ尿は濃くなり結石・結晶はできやすくなる

5:犬の種類によっては体質などでかかりやすくなる

予防策はあるのか

病気の原因となるであろう成分をなるべく減らし、細菌に感染しにくい強く頑丈な体内を作るためには工夫された食事が有効。

必要な食事は結石の成分ごとに異なりますので、必ず獣医師の指示のもと、その子に合った食事を用意してあげましょう。

また、健康なワンちゃんに尿石症の療法食を与えることは健康上好ましくありませんので、与えないようにしてくださいね。

また、水分を充分に取ることで尿の量が増え、おしっこの回数が増えて膀胱の中に尿が留まる時間が短くなります。

おしっこの状態も左右する

おしっこが頻繁に出ることによって、膀胱内で結石が形成されにくいポイントにも。

お水を飲む場所の工夫をする、柔らかく水分量の多いごはんを与えるなどして、とにかく水分摂取量を増やすようにしましょう。

あとは、膀胱内に尿を長時間とどめないために、おトイレを我慢させないようにして下さい。

静かな場所にトイレを設置する、いつも綺麗に保っておくことや、トイレトレーニングをしっかりとして排尿を促すなどするのも効果的。

また、どうしてもお家でできない場合には頻繁にお散歩をしておトイレに連れ出してあげましょう。

ストルバイトの犬に食べさせるおやつの理想は?

愛情としてワンちゃんにおやつを食べさせたいですよね。

しかし、治療中や予防のために失敗しないように考えることはかなり慎重なこと。

何を食べさせてもいいのか迷いますよね。

オススメのおやつは?

この病気になってしまったワンちゃんが食べても無害なおやつには、クランベリーがとってもオススメ。

クランベリーには、抗酸化作用、抗菌・殺菌作用があります。

抗酸化作用にはコレステロール値の上昇を緩和させる効果が期待でき、尿を酸性に保ち結石を作りにくくする作用が期待できます。

逆に食べさせていけないものは?

最初に伝えておくと、発症しやすい食材は主に動物性タンパク質が含まれる食材です。

このタンパク質にはプリン体という成分が含まれていて、これが体内で尿酸に変化されアルカリ性になることで結石となります。

ですが、全く摂取しないということも良くないのです。

この栄養素は、犬にとってある程度は必要な大切な成分。

しかし、動物性タンパク質が全て悪い原因があるというわけもなく、色々な条件が重なってしまい結石の発症を促してしまうケースがあります。

「うっかり」が命取りに

プリン体といえばビールなどに含まれるイメージが強いと思いますが、もっと身近に存在します。

実は、魚や海藻類などにもプリン体が多く含まれます。

愛犬のおやつなどで「ついうっかり」あげてしまいそうな食材も多いので、おやつとしてあげる際はかなり神経質になって管理してください。

成分や栄養素をしっかり把握しよう

マグネシウムは主に大豆などの豆類、魚介類や海藻、木の実などに多く含まれます。

また、魚介類や乳製品にはリンが多く含まれているため、普段食べさせているごはんやおやつに上記のような食材が使われていないか、良く確認をしてから食べさせるようにしましょう。

ストルバイト結石の予防には、マグネシウムも効果的なので、栄養素や成分はしっかりとチェックしてみて下さいね。

犬のストルバイトの原因は野菜の過剰摂取?

私たち人間と犬との理想値は異なるのです。

なので人と同じく、与え続けているとアルカリ性に傾いてしまい発症の可能性はかなり高くなります。

「野菜」は結石の原因になる?

つまり、野菜はそのままで食べさせると「シュウ酸カルシウム結石とストラバイト結石の両方」ができる可能性が出てきて、加熱をすると「ストラバイト結石ができる可能性」が大。

結石に特化したフードを与えているのに、ストラバイト結石が一向に良くなる気配が無い。

または、治ったのに再発してしまったという声も聞くことがあります。

病気をしていないワンちゃんの場合は、野菜をあげること自体に悪影響はありませんが、既に発症してしまっている場合は「野菜を食べさせないか、少しだけ」に管理することが大事。

なので、野菜とお肉を上手に工夫して組み合わせることで、尿のphをコントロールすることが可能になります。

基本的に手作り料理は、とてもいいものだと思いますが野菜とお肉の比率はとても大切で、ストラバイト結石やシュウ酸カルシウム結石にならないためにもある程度の知識は必要です。

野菜を取り入れるときの注意点

基本的に野菜を食べさせることはワンちゃんにとって健康を保持することの大切なことです。

ただし、注意する点はあるのでよくチェックしておきましょう。

・野菜は生ではあげない。

・ゆで汁は捨てる。

・加熱していない生の野菜は過剰摂取してしまうと強アルカリ尿に偏りすぎて結石を引き起こすことがあります。

・逆に、ゆでた野菜を取りすぎても尿phがアルカリ性に傾きストラバイト結石になることも。

ワンちゃんの現在の体質と体調を見極めて、相談しながら選んであげることが大切です。

犬がストルバイトになった時のおすすめのフードの選び方は?

もし愛犬が、「ストルバイト」になってしまったら・・・

毎日の食事も、尿路結石に特化したフードを与えるべき。

ここでは、オススメのフードの選び方をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

まずは選ぶ基準を見ていきましょう。

ビタミンCが豊富

まずは、「ビタミンC」が含まれていること。

豊富に含まれたビタミンCは、結石の原因となってしまうシュウ酸カルシウムなどを防止する役割と、尿がアルカリ性に傾くことを防いでくれます。

穀物は禁止

犬の胃は穀物を充分に消化できません。

消化が苦手な食べ物を与えることで、尿路結石に繋がってしまうことも。

最近では、穀物を含まない「グレインフリー」のフードも増えているので視野に入れてみましょう。

合成添加物は控えて

合成添加物は消化をする際に、かなり胃に負担をかけると言われており、穀物と同じ症状になりやすいです。

消化器官が強い胃酸を作ってしまうことで、尿がアルカリ性に傾き、尿路結石の原因に。

体内へ蓄積されてしまうこともある成分なので、添加物はなるべく控えてみましょう。

選べない時は獣医師さんに相談

数多くの健康に特化したフードが、巷では出回っていますので、「どれをあげたらいいのか分からない・・・」

という方はかなり多いと思います。

迷ったら、一度獣医さんに相談してみることもオススメです。

ストルバイトになると犬がどうなる?まとめ

毎日の管理の中で一番重要なのは食事です。

日々のおやつを食べさせる環境の中で栄養素にならないものを上げていたら、せっかくの食事での栄養バランスが台無しに。

いくら健康に必要な栄養素でもあまり与えすぎた栄養素は、毒素に変換されたり、利用されずに逆に結石の原因になる場合も。

実は、尿路結石の発生するしくみは詳しくは分かっていません。

ですが、体質に関係することが大きいようで過去に発症履歴のあるワンちゃんでは特に注意が必要で、非常に発症率が高いとされています。

発症したすぐに気づいてあげて、すぐに病院へ。

元気や食欲も大事ですが、ウンチやおしっこの量や回数は普段と変わりがないだろうかなどを要チェック。

排泄物は、そのときのワンちゃんの体調などをダイレクトにあらわす資料として、警察犬などの健康管理は毎日の「ウンチの色や固さ」などをよく観察して健康管理をおこなわれているほど。

水分補給に関しては、寒い冬は水を飲みたがらない子も続出してきます。

そんな時は、水分量の多いくだものや野菜を正しい調理の仕方で加工して食べさせてあげてみてください。

また、お水はキンキンに冷やすのではなく、お湯とお水を割って常温程度にしてあげるとお腹も冷えにくく壊しにくくなります。

こうして、飼い主さんの暮らしの工夫ひとつで愛犬の健康が守られていくのですよ。

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