貧血に犬がなった原因は?症状や治療方法を紹介

犬 貧血
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貧血のことを単純に血が少ないことと誤解していませんか?

量が少ないのではなく、赤血球の数が減ることや酸素を運ぶ働きが悪くなることを言います。

そのために身体に酸素が足りなくなって、いつもだるさを感じて、疲れやすくなるのです。

貧血は犬にも起こることがわかっていて、人と同じような症状が見られます。

すぐに命にかかわるというような疾患ではありませんが、辛そうな姿をみると、できるだけ早く発見して治してあげたいと思いますよね。

ここでは愛犬の貧血を早く発見するための日ごろの注意ポイントや、治し方を紹介します。

 

貧血ってどんな病気?

身体中に酸素を届けるのは赤血球の中にあるヘモグロビンの仕事です。

ヘモグロビンは鉄分とタンパク質で作られていて、ダイエットなどし過ぎて特に鉄分が足りなくなるとその濃度が低下します。

また、それが何らかの原因で作られなくなり、数を減らしてしまうと結果として足りなくなります。

これらのことでヘモグロビンが少なくなって身体全体に酸素が行き渡らなくなるのです。

人と同じようにワンちゃんも食事制限が行き過ぎたり、出血が多かったりすると起こりますし、女の子なら生理の時などに起こしやすくなります。

また、ワンちゃんに特有の原因で起こるものがあるので、それらについても知っておくと良いでしょう。

 

犬が貧血になると見られる症状とは?

早く発見するためには、これらの症状を見落とさないことが大切です。

これらの症状が見られたら、かかりつけの獣医さんにすぐ診察してもらってくださいね。

 

散歩や身体を動かすのを嫌がる

疲れやすくだるさを感じているため、散歩に誘っても喜ばないばかりかオモチャでの遊びもしたがらず、いつも横になってぐったりして寝ているようになります。

 

寒がって震える

体温が上がらなくなるために、室内が適温であったとしても寒がって震えます。

夏でもガタガタを震える時があります。

 

食欲がなくなる

だるさから意欲が低下してしまい、大好きなものが入っていてもご飯を食べなくなることがあります。

すっかり元気がなくなって、大好きなオヤツにも興味を示さなくなったりします。

 

粘膜などが白っぽくなる

歯ぐきやまぶたの裏側など粘膜の部分が青白くなります。

チェックは簡単で、粘膜の部分を指で押してみて、離した後にすぐ元のピンク色に戻れば元気で、1秒以上白くなったままであればなっている疑いがあります。

 

どんな種類があるの?

骨髄や肝臓で作られた赤血球の寿命は、ワンちゃんで100日前後と言われています。

寿命と迎えると、脾臓や肝臓で壊されて鉄分は再利用されています。

この赤血球が作られることと壊されることバランスが崩れてしまい、数が足りなくなると貧血を起こすのですが、大きく分けて3つの異常によって起こるとされています。

  1. 作られるのは正常にもかかわらず、寿命が短くなっている(溶血性)
  2. 作られるのと壊されるバランスは正常だが、血が外へ流れてしまっている(出血性)
  3. 何らかの疾患で産生が減り、破壊に追いつかず数を減らす

これらの1と2は再生性貧血、3は非再生性貧血と呼ばれています。

 

再生性貧血を起こす誘因とは?

これらの誘因によって、赤血球がどんどん壊されてしまいます。

 

免疫介在性溶血性貧血(IMHA)

なぜ起こるかはくわしくわかっていませんが、自分の免疫によって赤血球を壊してしまう疾患です。

よく見られる犬種があることから遺伝が誘因ではないかと言われていますが、感染症や悪性腫瘍が誘因となって起こるものもあります。

かかりやすいとされるのは以下のワンちゃんたちです。

  • マルチーズ
  • シー・ズー
  • プードル
  • コッカー・スパニエル
  • アイリッシュ・セッター

治すにはステロイドで免疫を抑えるほか、シクロスポリンほかの免疫抑制剤を使うこともあります。

それらでダメなら脾臓を摘出して壊されることを防ぎます。

感染症や腫瘍が元になっている際はそれらの治療が優先されます。

 

ハインツ小体性溶血性貧血

いわゆる「タマネギ中毒」で、ネギ科の植物に含まれる「有機チオ硫酸化合物」などの赤血球に障害を引き起こす物質を口にすると起こります。

これらの物質によってハインツ小体という物質が作られ、それが元で壊されやすくなるのです。

これにかかると血尿が出ることがあります。

酸化によってハインツ小体が作られるため抗酸化剤が投与されるほか、輸液の点滴で体内の有害な物質を早く排出するようにしますが、重症化していると輸血をすることがあります。

有害な物質が少量でも重症化しますし、発症までに日にちがかかることもあってやっかいです。

もしタマネギなどのネギ科植物を口にしたことがわかったら、すぐに診察を受けさせましょう。

 

犬バベシア症

バベシア原虫が赤血球に寄生して破壊してしまうことにより引き起こされる疾患です。

血球の中に入り込むほど小さい原虫で、マダニを介して感染して、貧血症状のほかに、発熱や血尿が現れます。

検査でバベシアが見つかれば、まず薬での駆除が行われます。

マダニが生息している恐れがある場所にワンちゃんを近づけないことが、一番の予防になります。

 

非再生性貧血を起こす誘因とは?

赤血球を作り出す能力が低下することで起こります。

 

再生不良性貧血

テレビドラマのヒロインがよくかかることで知られている疾患ですが、ワンちゃんもかかります。

骨髄に起こる異常によって血球全体が作られにくくなり減ってしまうのですが、原因不明なことが多く、さまざまな誘因が考えられます。

元になっている疾患を突き止めてその治療をしますが、難治なことが多く予後が悪い疾患です。

 

鉄欠乏性貧血

ヘモグロビンの原料である鉄分が不足して起こります。

体内に出血を起こす慢性疾患がある慢性失血や、食事制限や過度のダイエットなどによって鉄分の摂取が足りないなどがその誘因です。

元になっている疾患があればその治療を行いながら補給を行います。

補給には鉄剤の服用や、多く含まれる食材やドッグフードを与えます。

 

慢性疾患によるもの

慢性の炎症、感染症、あるいは腫瘍によって引き起こされます。

これらによって鉄分を摂っても運ばれにくくなっていることや、作る際に働くエリスロポエチンが反応しなくなることが原因であると考えられています。

診断を絞り込むには検査で血清鉄の数値を調べますが、これが低下するのはこの慢性疾患によるものと鉄欠乏性だけです。

こちらが原因であればエリスロポエチンを投与します。

 

高エストロジェン症によるもの

この女性ホルモンはメスでは卵巣、胎盤で生成されますが、副腎皮質でも作られるほか、オスの精巣でも作られます。

エストロジェン製剤を投与されて起こる外因性のものと、体内での生成過剰による内因性ものものがあり、ワンちゃんに特徴的な原因として精巣腫瘍でオスに起こるケースが知られています。

精巣腫瘍を起こしやすい犬種はこちらです。

  • ヨークシャー・テリア
  • ポメラニアン
  • トイ・プードル
  • シェットランド・シープドッグ

治すにはエストロジェン製剤の投与を止めること、そして避妊と去勢を行うことで予防にも繋がります。

 

貧血を改善する食べものは?サプリやオヤツもあるの?

貧血を起こしている疾患がなく、栄養が不足しているのが誘因であれば食事で補給しましょう。

また、疾患の治療が済んだらやはり食事による栄養補給が大切になります。

血を作るのに必要な栄養素は鉄分とビタミンB群ですが、ミネラルやタンパク質も重要です。

これらを含むドッグフードだけでも十分ですし、いつものフードにかけて与えられるリキッドタイプのものや、ふりかけ、錠剤タイプなどもあります。

オヤツはレバーなどを加工したペーストにジャーキーもあってワンちゃんが喜んで食べることでしょう。

また、手作りご飯を作っているのであれば、以下の食材が有効ですよ。

  • レバー(鶏、豚、牛)
  • 牛肉
  • 赤身魚(マグロ、カツオ、サバ、ブリ、サンマほか)
  • 青菜類(ほうれん草、小松菜、ブロッコリーほか)
  • 海藻類

牛肉を以外はそれぞれしっかり火を通してから与えた方が良いでしょう。

また、鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収されやすくなります。

ワンちゃんは身体の中でビタミンC作ることができるとされていますが、これらを含む食品を組み合わせてご飯を作ってあげると良いですね。

なお、ほうれん草のシュウ酸には注意が必要で、結石になったことがあるワンちゃんに与える時は避けておいた方が良いかもしれませんね。

 

貧血に犬がなった原因は?症状や治療方法を紹介・まとめ

愛犬に元気がない時は貧血かもしれません。

犬の貧血は早く見つけて早く治療することが大事とされていますので、常日頃から飼い主さんはしっかり観察をしておくことが大切です。

また、かかりつけの獣医さんによる定期健診も早期発見に繋がります。

毎日の生活の中では、散歩や遊びによる運動でストレスを発散させてあげましょう。

そして、愛犬が貧血を起こすのを防ぐには、鉄分を補給できるバランスの取れた食事を与えてあげるようにしてくださいね。

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