犬が真菌性皮膚炎に!人にうつるってホント?治療方法などを紹介

犬 真菌
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真菌はカビの仲間で、犬の皮膚で増えることで炎症を起こします

実は真菌類は皮膚や粘膜などにいつもいる常在菌と言われているもので、ふだんは悪さをしませんが、何かのきっかけによって暴れ出す性質があるとされています。

真菌性皮膚炎は免疫力が低い犬で起こりやすく、子犬や高齢犬にも起こるほか人にも感染します。

飼い主さんが看病で世話をする際は、自分にうつらないように注意せねばならず、やっかいな菌です。

なお、人では「水虫」や「たむし」として特に有名です。

 

犬の真菌性皮膚炎はなぜ起こる?

一番の原因は免疫力が弱まってしまうことにあります。

まだ免疫をまだほとんど持たないような生まれたばかりの子犬がかかるほか、歳を取って免疫が落ちてしまった老犬にも起こることが多い皮膚炎です。

また、強い抗菌薬の使用でほかの強い常在菌が死滅した皮膚や、あるいは別の疾患によって免疫力が落ちた犬の皮膚で皮膚炎を起こすことについては、「日和見感染」と言われています。

生まれたばかりの子犬がかかりやすいのには、母犬や兄弟たちと何時も一緒にいるために、危険性が高いと言われています。

潜伏期間はかなり長くて、1週間から4週間で症状が現れます。

犬で皮膚炎を起こす真菌は糸状菌の仲間で、主なものはこちらです。

  • 犬小胞子菌
  • 石膏状小胞子菌
  • 毛瘡白癬菌

 

犬の真菌性皮膚炎ではどのような症状が出るの?

真菌は角質層や爪などにもぐりこんで増えるほか、傷口や毛根などからも侵入して増えます。

毛根に入り込むと毛髪が弱くなり切れるだけでなく抜け落ちてしまうのです。

皮膚が以下のような状態になります。

  • 皮膚が赤くなる
  • フケが出る
  • かさぶたができる
  • 水疱ができる
  • 円形脱毛症になる
  • 発疹が出る

またこれらが出やすい部位があり、頭では耳など、顔ならば眼、鼻、口の周囲になどに現れるとされているほか、前足の先や首、背中などにも出てくることがあります。

初期で軽いうちはかゆみが少ないのですが、重症になるに従って強くなっていきます。

 

犬の真菌症は人にうつるの?猫は大丈夫?

真菌は人にもうつって発症させますので、発症している愛犬の皮膚に触れる際には気をつけなければなりません。

犬に触れる機会が多いとされる女性、子供に多くうつることが多いとされています。

また人だけでなく猫などほかの動物にもうつりますので、飼っている方は気をつけてください。

真菌は皮膚から出る垢や毛のタンパク質が栄養源で、どんどん増えてなかなか治りませんので、うつされないように十分に注意してくださいね。

 

愛犬が発症した際に注意しなければならないこと

愛犬からほかにうつさないように対策をしておかないと、周りの人や犬や猫にもどんどん広めてしまいます。

家族やほかの犬や猫にうつさないよう、愛犬を触った際の手洗い・殺菌・消毒を忘れずに行うことをはじめとして隔離するなど、さまざまなことをしっかりきびしく管理しなければなりません。

 

消毒用に用意するもの

真菌が付いている抜け毛やフケを徹底的に取り除きます。

  • 抜けた毛などを吸い取るための専用の掃除機
  • 次亜塩素酸ナトリウム溶液(キッチンハイター、ピューラックスなど)
  • コロコロ粘着ローラー
  • クイックルワイパー
  • 専用のウェットティッシュ
  • キッチンペーパー
  • ゴム手袋
  • ゴミ袋
  • 撥水加工された園芸用エプロン

消毒用液は次亜塩素酸ナトリウムを6%含むように希釈して作ります。

スプレー容器にいれ吹きかけて10分ほど放置した後、しっかり絞った濡れ雑巾で水拭きしてください。

なお、色落ちしやすい家具などにはかけない方が良いでしょう。

次亜塩素酸ナトリウムの代わりに過酸化水素を使っても良いです。

 

愛犬の身の回りのグッズなどの管理

洗濯は一度に洗う量を少なくして、できるだけ長い時間洗浄する設定にして2度洗いしましょう。

ハイターにつけ置きしてから洗うのもおすすめです。

洗濯が終わったらフィルターにたまった毛やゴミを捨てて、きれいにしておくようにしましょう。

  • 使っている毛布、ベッド、マット、タオルなどを、できるだけこまめに洗濯して殺菌する
  • 同じく、ハウス、ケージ、サークル、キャリーバッグ、リード、首輪なども洗濯して殺菌する
  • 愛犬がいる部屋のカーペットなど敷物を洗濯ができるものに変更する
  • 身の回りの品で使い捨てできるものがあればそれに変更して処分するようにする

 

隔離するのにおすすめの部屋

  • 抜け毛をきれいに除去できるフローリングの床
  • 家具などが少なく掃除の死角がない
  • 抜け毛などが入り込まないよう引き出し、扉などを閉めることができる
  • ほかの犬や猫と接触しないようにできる

ただし、これらを満たす部屋などがなければ、ケージなどで隔離するようにしてください。

その際には四方の側面に段ボールなどを張り付けて抜け毛が飛び散らないようにしましょう。

発症した愛犬の完全隔離が理想ですが、ストレスがたまらないようするなど、かかりつけの獣医さんの指示を伺いながらできることを考えていきましょう。

 

犬の真菌性皮膚炎は治るの?どんな薬があるの?

主に3つの治療方法として内服薬、外用薬と薬浴(シャンプー)が組み合わされます。

まだ軽症であれば、外用薬と薬浴の組み合わせだけになることがあります。

 

内服の抗真菌剤処方

飲み薬は、人の水虫などにも使われる抗真菌剤の「イトラコナゾール」です。

イトラコナゾールは犬用の用量のものが「イトラベット」という商品名で発売されています。

肝臓へ副作用などがあるために血液検査を受けながら飲み続ける薬ですので、人間の水虫治療用のものを勝手に流用することは絶対に止めてくださいね。

それと、何となく治ってきたからと、獣医さんとの相談なしに飲ませることを中止してはいけません。

真菌性皮膚炎は再発しやすいために、数カ月のスパンで飲み続けることが大切なのです。

 

外用薬

抗真菌作用のある成分を含んだ軟膏などのぬり薬を炎症が起きている部分にぬります。

軟膏だけでなく、クリームやローションなどもありますので、獣医さんに聞いてみてください。

また、ぬった部分を舐めてしまう恐れがありますので、エリザベスカラーを着用して舐めさせないようにしましょう。

なお、ぬる際には抜け毛やフケなどをきれいにしておくのを忘れないことと、過敏症などの副作用には注意してください。

 

薬浴(シャンプー)

薬浴の目的は以下の2つです。

  • 皮膚の表面に付いている真菌を直接洗い流す
  • 真菌の栄養源となる抜け毛やフケ、皮脂などの汚れを洗い流して清潔を保つ

さらに、近年では抗真菌剤が配合のシャンプーが売られていますので、それを使ってみるとよいでしょう。

そして、薬浴やシャンプーが終わったらドライヤーでしっかり乾かしてあげてくださいね。

生乾きのままにしておくと、さらに悪化してしまうことがありますよ。

なお、薬浴やシャンプーはやり過ぎると、かえって皮膚がダメージを受けてしまうことがありますので、かかりつけの獣医さんの指示を受けながら行いましょう。

 

愛犬が感染するのを防ぐために気をつけること

体調が悪い時などは免疫力が下がっているのでかかってしまう可能性が高い状態といえます。

周囲に真菌が潜んでいそうな状況に愛犬を置いておかないことが大切です。

 

ドッグランやドッグカフェ、宿での宿泊に注意

これらのほかの犬が来る場所では、中には真菌症の犬が来ているかもしれません。

免疫力が落ちているのに接触してしまうことでうつる恐れがあります。

もし、体調があまり良くなさそうに感じられていたら、連れて行くのは避けておくのが無難ですよ。

 

皮膚をいつも清潔にしておく

ご飯が終わった後の口の周りに食べ物のカスが残っていたなら、きれいに拭きとってあげましょう。

散歩の後は足をきれいに洗うのはもちろんで、泥水などを浴びていたら身体をきれいにしてください。

また、室外飼育のワンちゃんも定期的にシャンプーしてあげると防ぐことにつながるので良いですね。

 

犬の真菌性皮膚炎は再発するの?防ぐにはどうしたらいいの?

「治った!」と思ったら再発してしまったとの声をたくさん耳にします。

薬を飲ませて、ぬって、薬浴やシャンプーを数カ月続けてきたからもう大丈夫と思ってはいけません。

真菌の仲間は自然の中や自宅内での生存期間がとても長く、何もないところで1年半以上も生きたとの報告があるほどです。

薬の服用や外用は獣医さんの指示に忠実に従って自己判断で止めないこと、治っても自宅内を消毒する習慣をこの先もずっと続けておくことが再発を防ぐことにつながります。

 

犬が真菌性皮膚炎に!人にうつるってホント?治療方法などを紹介・まとめ

犬の真菌性皮膚炎の治療と、その原因の皮膚糸状菌の退治は時間と労力が必要でやっかいなものです。

しかも愛犬が感染するとそれが飼い主さんや家族にうつる可能性があるとなればなおさらやっかいですね。

もし愛犬が真菌性皮膚炎にかかったと思ったなら、すぐに獣医さんの診察を受けて治療の指示をあおいでください。

そして、愛犬も家の中も清潔を保ちながらしっかり治療して、再発を防いでくださいね。

ただ、最も大切なのは愛犬を感染させないように予防することです。

愛犬の体調にはいつも気を配って体調を整えて、免疫力を落とさないようにするようにして守ってあげましょう。

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