犬はミミズを食べる?体に有害なの、それとも無害?

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暖かくなると道端や芝生お家の庭などで見かけるミミズ。

虫の中でも特にあのなまめかしい動きが苦手な人は多いと思います。

長く降った雨の後大好きなお散歩中にミミズを見つけると背中をスリスリさせてその場からなかなか離れなかったりミミズを食べようとして道路をペロペロ舐めているなんて光景を見たことがありますか。

実は犬はミミズが大好きなのです。

ミミズには犬が夢中になる物質が含まれていてミミズを食べたりなすりつけることによって他の動物から自分の臭いを嗅ぎ付けられないようにして身を守るという本能の性質があります。

今回は犬がミミズを好きな理由と食べてしまった場合害があるのかそして対処法をご紹介していきます。

犬がミミズを好きな理由

自分の臭いを消す

犬がミミズの死骸を背中にスリスリとこすりつけようとする行為は犬の本能と言えます。

ミミズを食べようとしたり体になすりつけようとするのはその臭いを身にまとって他の動物から自分の臭いを嗅ぎ付けられないようにして身を守るためです。

狼から受け継いだ野生時代の本能の一つと言えます。特にラブラドール・レトリバーやビーグルダックスフントなどの狩猟犬は強い臭いで自分の体臭を消したいという本能が強く残っています。

腐肉食の習性

犬がミミズの臭いを好きな理由はミミズには犬が夢中になる物質が含まれているからです。

特にアスファルトで干からびているような死んでしまってから少し時間が経過したミミズが大好きです。

それは犬はもともと『腐肉食』であることが関係しています。

腐肉食とは死んでから時間が経ち腐敗した状態を言います。

犬は『腐肉食』の習性から腐りかけの生臭い臭いが大好きです。

つまりミミズの臭いは犬にとってはかぐわしい心地の良い匂い。

飼い主の匂いと同じくらいミミズの腐敗した臭いも大好きということになります。

清熱効果

私たち人間も昔は風邪を引くとミミズを煎じて飲んでいました。

今でもミミズを日干しして出来た『地竜』という漢方があり熱冷ましはもちろん血流改善脳梗塞予防気管支喘息に良いと言われています。

犬は平熱が高く肉球にしか汗腺が無いので暑さに弱いです。

ミミズやセミの抜け殻(解熱作用)を食べることによって体の内部にこもった熱を取り除きたいというサインかもしれません。

夏のお散歩は特に犬に負担が無いようによく考えて外出しましょう。

犬がミミズを食べても害はない?

 

ミミズは土の中で生息し微生物を食べて生きています。ミミズがいる土は良い土で庭や畑を耕してくれる耕運機と呼ばれています。

ミミズには良質なタンパク質が多く含まれているので犬にとっては良い匂いで且つ美味しい食べ物と言えます。ミミズ自体に毒性は無くもし間違えて食べてしまっても害は無いと言われています。

「犬がミミズを食べてしまった」という事例は多数あるものの今のところ寄生虫が犬にうつったとか中毒になったという話は出ていないようです。

危険なミミズ

しかしミミズに毒性は無いとは一概には言い切れません。

汚染された土壌にいるミミズは捕食者が死ぬような汚染濃度にも強い耐性を示して生存し毒ミミズ化することがあるとも言われています。

また犬は大好きなミミズの中でも特に『死んでから時間が経過したミミズ』が一番好きなので死んだミミズを食べる可能性が大いにあります。

ミミズの死骸を食べてしまった場合は死んだミミズに細菌が繁殖している恐れがあります。

いくらミミズに害が無いと言われても危険なミミズが存在することも事実です。

誤ってミミズを食べることがないように日ごろから拾い食いをしないようにしつけることが大切です。

もしも食べてしまったら

拾い食いをしてしまったら「すぐに吐かせなければ」と思うかもしれませんが気道を傷つけてしまったり肺炎になったりする恐れがあるので絶対に避けましょう。

ミミズを食べてしまい焦って動物病院へ連れて行っても症状が無い場合は調整剤を出されるくらいです。

まずは嘔吐や下痢貧血など変化が無いかよく観察しましょう。

健康に害がないものであれば通常の便と一緒に出てくることもあります。焦らずゆっくり見守り冷静に対処することが大切です。

下痢などの症状が出たときは病院で検便すると寄生虫やその卵が見つかることもあります。

また口にしたものが食べ慣れないものだったり個々の体質に合っていないものだったりすることで下痢をしたり嘔吐をしたりすることもあります。

様子を見て異常が見られたら動物病院で診察を受け獣医さんの指示に従いましょう。

その際拾い食いをした時間はいつ頃かミミズの状態や大きさを伝えられると良いでしょう。

ミミズを食べないために

犬には地面に落ちているものが汚いとか病気が感染するかもしれないという感覚がありません。

食べることは生きるうえで基本の行動で犬にとって拾い食いは普通で自然な行動といえます。

犬はしつけない限り拾い食いをする生き物です。まずそこを理解してあげることが大切です。

飼い主としてできることはミミズに遭遇しないような散歩コースを選ぶこと。

夏や雨上がりのお散歩は特にミミズの出そうな草むらや畑は避けて周りに土が無い環境の整ったお散歩コースを選んであげましょう。

またシャンプーされた後の犬は自分の匂いが取れてしまい落ち着きがありません。

自分の匂いをつけたくてウズウズしミミズのような強い臭いを求めます。シャンプー後のお散歩も注意が必要です。

やってはいけない対処法

飼い主が気を付けていても拾い食いは一瞬でおこります。

その時の飼い主の対応が後に拾い食いを悪化させクセになってしまったり犬と飼い主の信頼関係が崩れるきっかけにもなります。

  1. 無理やり取ろうとする
    飲み込んでしまったものを取るために無理やり吐かせるのは飼い主ができることではありません。
    食べてしまったらそこは潔く諦め次すべき行動に切り替えます。

  2. 叱る
    そもそも犬は拾い食いをしてしまう生き物。
    なぜ人間が怒るのかなんて分かりませんし非常に理不尽です。叱るのではなく上手くしつけながら理解させていきましょう。

せっかく気に入ったものを見つけたのに飼い主に取られてしまい更には怒られてしまったら・・次からは奪われないようにすぐに飲み込むようになり拾い食いの悪化に繋がりますのでこうした対応は避けるべきです。

拾い食いを防ぐためのしつけ

ミミズだけではなく道端には危険なものがあふれています。

例え害の無いものであっても得体の知れないものを食べさせてしまうのはよくありません。

犬の命を守るためにも拾い食いをしないようにしつけていきましょう。

まずは散歩中の拾い食いを防ぐためのトレーニングです。

飼い主がリーダーであり犬の行動は飼い主に管理されているということを日ごろからしっかりと伝えるように心がけましょう。

  1. 一緒に立ち止まる
    散歩中に飼い主が立ち止まったら犬も立ち止まれるようにしましょう。
    覚えることによって拾い食いだけでなく信号や曲がり角などでの危険を避けることにも繋がります。

  2. 好き勝手にリードを引っ張らせない
    犬が強く引っ張ったらその場で止まるようにしましょう。
    そして犬が飼い主に歩調を合わせて歩きだしたら褒めてあげましょう。

  3. 名前を呼ぶ
    散歩中に度々名前を呼び一緒に散歩している意識を植え付けましょう。
    名前を呼んで飼い主に注目し応えたら褒めてあげます。散歩は飼い主にコントロールされながらするものだと理解させることが大切です。

第一に飼い主が最大限の配慮をし犬が拾い食いをしないような環境を作り上げることが大切です。

拾い食いをしそうなものを見つけたときは執着させずおやつをあげたりして上手に注意をそらせることが大切です。

そして褒めるときはおもいっきり褒めてあげましょう。
日頃からきちんとコミュニケーションを取りゆったりと安全に歩けるような散歩を目指していきましょう。

まとめ

気持ち悪い生物であることから悪のイメージが付きがちなミミズですが私たち人間も煎じて飲むほど栄養価の高いミミズ。
庭や畑を耕たり私たちの生活に欠かしてはならない生物です。

散歩中にミミズを食べようとする行為は人間から見ると衝撃的ですが犬にとって異常な行動では無く本能からの行動と言えます。
ミミズは良質なタンパク質を持ち食べても害が無いどころか体に良いということまで分かりましたがだからと言って犬にミミズを与える必要性は全くありません。

ミミズの死骸を見つけるとなかなかその場を離れようとしなかったり中には瞬時にミミズを食べてしまう犬もいますがそれは犬の本能だと思って怒らずに対応してあげましょう。
そして日ごろから拾い食いをしないようにしつけることが大切です。

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