【専門家監修】犬にウコンを食べさせていい?ウコンは体に有害なの、それとも無害?・ダメな与え方も紹介

ウコン 犬
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“ターメリック”というスパイスや、二日酔い防止のドリンクとしてしばしば用いられるウコン。

ショウガ科の食材で、マスタードやインドカレーに出ている明るい黄色の源でもあります。

ウコンには様々な効果が期待されますが、一度買っても料理に使うことはなかなかありません。

使い道に困り、ウコンを犬にもぜひ食べさせてみたいと考える飼い主さんがいるのではないでしょうか。

カレーをあげることはなくともターメリックライスを一口あげたり、エサに少し混ぜたりすることはできそうですよね。

ただ人間にとっては高い栄養価を持つ食材だとしても、犬にとっては逆効果となってしまう場合もあり非常に危険。

今回は犬にウコンを与えても良いのか、与える際の注意点やダメな与え方などをご説明します。

【専門家監修】添野暁子

専門家 監修
【動物関係の保有資格】2歳から犬と育ち、現在は4代目の愛犬と暮らすWebライター。愛玩動物飼養管理士1級の資格を持ち、犬について日々研究している。

 

1.犬にウコンを与えても大丈夫?成分や効果とは?

ウコン 犬

 

鼻につく臭いが特徴のウコン。

人間でも苦手な人が多いですから、犬に与えて良いものか不安になりますよね。

まず結論から申し上げますと、犬にウコンを与えても無害で何ら問題はありません。

ウコンの含有成分なども含めて詳しくご説明します。

 

1-1.ウコンってどんな食材?含有成分は?

ウコン 犬

ウコン(Curcuma longa)はショウガ科の多年生草本で、ターメリックという名前でも広く親しまれています。

主な有効成分はクルクミンで、強い抗酸化作用や抗炎症作用を持っている点が特徴です。

一般的にこれらの作用が、シミやシワ予防といったアンチエイジング効果や肝機能の改善、消化不良の改善に役立ちます。

加えて、犬にとっては肥満予防にもなるといわれていますよ。

ただ食品衛生法においては“医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)”とされており、健康効果を謳って製品に用いることはできないようです。

 

1-2.犬にウコンを与えると肥満予防になる!

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ウコンには多くの効果があるということをお話しましたが、中でも犬に効果的だといわれているのが“肥満予防”です。

運動量の少ない室内犬であったり、毎日散歩ができない犬は肥満になりがちでお悩みの飼い主さんも多いはず。

犬の肥満予防について、深く掘り下げてみましょう。

 

1-2-1.犬の肥満とは?

犬の肥満も人間と同様で、何をどれくらいの量摂取するかが幸福や健康に直接影響します。

では肥満になってしまった場合、ダイエットには一体何が必要でしょうか。

それはずばり“カロリーのマイナス”。

摂取以上にカロリーの燃焼ができれば、時間が経つとともに体重が減少します。

つまり散歩の回数を増やしたり、室内で遊びまわったりするということですね。

ただ、他にもできることがあります。

それは、普段のエサ(基本的な栄養)にプラスして“健康に良い影響を与える食べ物=機能性食品”をあげるということ。

実はウコンこそ、その食材の一つというわけですね。

 

1-2-2.ウコンが犬の肥満を防ぐ仕組みは?

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ウコンは様々な切り口から、肥満の原因となる脂肪細胞へ働きかけを行います。

中でも有効成分のクルクミンが脂肪細胞ができるのを防止し、それを全脂肪細胞と呼ぶのです。

こうしてウコンは体内の脂肪細胞内の脂肪分やそれ自体の数を減少させ、さらにマクロファージが成長して細胞内へ入ってくるのを防いでくれるという効果を持っています。

1-3.ウコンは結局犬にとって安全?

本章の冒頭でお話した通り、ウコンは犬に食べさせても問題ありません。

抗炎症作用や細胞増殖抑制作用について、それぞれ犬を対象にした実験がすでになされており効果が認められています。

実際に肝機能や冷えを改善する効果が期待できる、ウコンが含まれた犬用のサプリも多く市販されていますよ。

 

2.犬にウコンを与える際のダメな与え方や注意点とは?

 

2-1.犬にウコンの過剰摂取はダメ!起こりうるリスクとは

犬にウコンを与えることは基本的に無害ですが、過剰摂取をすると有害反応や副作用が引き起こされるリスクがあります。

下記は人間もしくは犬以外の動物を対象とした調査にて、ウコンに含まれるクルクミンを摂りすぎたことによる有害反応の一例です出典資料:Veerle, 2016

  • 貧血:貧血げっ歯類が対象のクルクミン給餌試験において、鉄分過少の食事を与えられている状態でクルクミンを摂るとキレート化現象が起こり、重度の貧血に陥った
  • 薬物の代謝阻害:体内に入った薬物の代謝時に重要な役割を果たす酵素(シトクロムP450・GST・UGTなど)の活性度が低下し、摂った薬が正しく分解されないまま体内に滞る可能性がある
  • 消化管の炎症:人間を対象に、クルクミンの過剰摂取が下痢や吐き気、乳酸脱水素酵素の数値上昇を引き起こす可能性が指摘されている
  • DNAダメージ:クルクミンをよく口にしているインドでは消化管がんが少ない傾向にあるが、ラットやマウスが一定量を長期的に摂取した場合に小腸の発がん性が高まっている
  • シュウ酸カルシウム結石:ウコンのサプリを常用している場合、シュウ酸カルシウム結石を発症する危険性が高まる
  • 胆のうの収縮:クルクミンが胆のうの収縮を引き起こす可能性があり、胆石症の患者にとってはリスクが高い
  • 体臭変化のリスク:健康とは無関係であるが、犬の体から鼻につく“猫の尿”らしき臭いが発散されるという報告がなされている

これらの全てが犬を対象にした実験というわけではありませんが、摂取量や摂取環境により上記の症状が起こりうるリスクがあります。

健康に良いからといって過剰摂取をすると、逆効果となるわけですね。

なお、ウコンの安全性情報や1日の上限摂取量については下記のように示されています。

  • IARC(国際がん研究機関)…発がん性なし
  • 厚生労働省…既存添加物
  • JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)…上限30mg/体重1kg/日
  • EFSA…同上
  • ペットフード…使用基準なし

用法用量は守って与えるようにしましょう。

2-2.犬にウコンを与える際の方法や注意点は?

 

2-2-1.ウコンを犬に与える際のおすすめ方法

そもそも、市場に出回っている犬用のエサやおやつ、サプリメントの中にウコンが含まれていることも少なくありません。

健康に良いというのはもちろん、人間の食事と同じく味を良くするための天然素材として用いられやすいのが理由です。

商品ラベルを確認してウコンが含有されているものを選び、決められた摂取量を与えるのが最も安心でしょう。

 

2-2-2.ウコンを犬に与える際の注意点

ウコンが健康的利点を最大限発揮するには、最も高い吸収率を誇る方法で摂取させなければなりません。

実はウコンはそれだけで摂取しても吸収率が不十分なのです。

そのまま犬のエサに振りかけるのではなく、ウコンにオイルベースのものを加える必要があります。

オイルの種類に制限はありませんが、ココナッツオイル等のヘルシーな油がより効果的ですよ。

また犬にウコンを与える際の注意点としては、稀に起こりうる副作用に備えて用法用量を必ず守るということです。

一日の摂取量目安、犬の体重1kgあたり30mgを厳守しましょう。

ウコンは比較的すぐに体外へ出てしまうため、一度にあげるのではなく毎回の食事に少量ずつ与えるのがおすすめです。

そしてウコンは粘着剤となるため、犬が水分を十分摂っていない場合には便秘を引き起こす原因となることがあります。

与える際は、その前後の犬の様子も確認するようにしてください。

 

2-2-3.犬にウコンを食べさせたい場合まずはこうしましょう!

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正しい摂取であれば無害であるものの、与える量によっては有害反応や副作用を起こす可能性のあるウコン。

実際商品ラベルには“ウコン”や“クルクミン”といった記載があっても、含有量までが書かれたものはまずないでしょう。

よって犬への影響が不安な方は、ウコンが含まれた市販の犬用サプリメントをあげることをおすすめします。

また注意点として、あまりにウコンを過剰摂取してしまった場合はその後の便がやや黄色くなる傾向にあります。

摂取後の犬の便を随時確認し、上記のような異常があれば獣医さんへの相談も検討してください。

 

3.犬にウコンを食べさせる際のまとめ

ウコン 犬

今回は犬にウコンを食べさせても良いのかということや、食べさせる際の注意点やタブーについてご紹介しました。

ウコンには健康に期待できる効果が高く、特に肥満が気になる愛犬にはぜひ摂取させたいところですね。

しかし一歩間違えて過剰に食べさせてしまえば、犬に副作用が生じ苦しい思いをさせかねません。

ワンコによっては味が気に入り、何度もおねだりされてしまうかもしれませんがあげすぎは危険です。

少しずつ食べさせて様子を都度確認する、もしくは市販の犬用サプリメントを使用するなどして正しく摂取させましょう。

どうしても不安な方は、かかりつけの獣医さんへ相談してみてくださいね。

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