自分ではなかなか買えないおいしそうなマスカットを頂いたら、愛犬にちょこ~っとだけでもお裾分けしたくもなるものですよね。
特に愛犬大好きなお子様なんかはその誘惑に勝てないのでは?
お菓子のデコレーションが下に落ちたり、意外なものに含まれてることもありますよね。
そんな時ってどう対処したらいいんでしょう?
甘くておいしいから喜んでるように見えても、時間が経ってから出る症状もあるからマスカットを食べさせるのは危険なんです。
ほんの少しでも不調になる犬もいますから、犬にマスカットを食べさせてしまった場合の対処法や量、どんな治療法があるのかなどをご紹介します。
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犬に絶対NGな食品
出典元:亀井商店ーおちゃのこネット
犬が食べてはいけないNG食品
犬を初めて飼って、「マスカットを食べさせていいんだっけ?」と考えたとき、調べるのが犬に与えてはいけない食品。
犬を飼う上で食べさせてはいけない食品は知っておかないといけないけど、それが多くて「えーこれもダメなの?」と思うことも多いのは事実です。
特に手作りされる方は大変ですよね。
他にも皮はダメ、生はダメ、量によっては大丈夫、とかとかありますけど、真っ先に覚えておかないと危ないのは↓のものでしょう。
- 玉ねぎ・ニンニク
- チョコレート
- キシリトール
- ナッツ
- 牛乳・乳製品
- ブドウ・レーズン
身近なものばかりです。
それぞれ毒性を発揮するまでの量とかありますが、マスカットも含まれるブドウ類はどの種類も犬に食べさせてはいけません。
それだけでなくレーズンと呼ばれる干しブドウもNGなんです。
マスカットが含まれている食品は?
皮を剥くと甘い匂いに犬も釣られてくるマスカットは、剥かずに食べられるのも出回っています。
私などもそうなのですが、そのままマスカットだけで食べたい派の方もいますよね。
でもマスカットのおいしい季節になるとケーキやタルトなどのデコレーションとして美しく飾られて自然と目が惹きつけられます。
フルーツサンドの断面にマスカットがあればボリュームも増して目を奪われますし、マスカット大福などのお菓子だけでなく、フレンチやイタリアンの前菜などとしてもシェフが腕を振るってくれます。
コロナ禍の現在ですから、外食を控えておられる方も多いでしょう。
テイクアウトできる店も増えたので、家で気兼ねなく食べられるのですが、落としてしまうとすかさず待ち構えていた愛犬にパクリとされてしまったりします。
小さな欠片なのですけど、マスカット+チョコレート、マスカット+生クリームなんて犬に悪い食品が二重になっていたりします。
レーズンにしてもいろんな種類が出回るようになりました。
こちらは単体で食べられるよりもパンやケーキに含まれているので何気なくお裾分けしてしまいそうです。
他にもグレープ100%ジュースだけでなく、フルーツジュースもブドウが含まれていないか注意しないといけません。
犬がマスカットを食べたときの対処法
出典元:ニジイロトリコ
あやまって犬がマスカットを食べてしまった場合、冷静に対処できるように起こる症状や対処法を覚えておきたいものです。
ブドウ中毒って何?
ブドウ・レーズン症候群とも言われるようで、調べてみてもどうして犬がマスカットを食べるとブドウ中毒になるのかは解明されていないようですね。
農薬やカビ、未知の成分など考えられているようですが、ブドウ中毒に対する犬の個体差も激しく、毎日食べても何ともない犬もいれば、急性腎不全を起こして死にいたる犬もいるのです。
ただ腎毒性があることははっきりしていて、腎機能に障害をもたらして急性腎不全にいたり死につながる危険があります。
腎臓は血液を濾過して体内の老廃物や水分、過剰摂取した塩分などを尿と一緒に排出してくれる重要な機関ですから、機能が損なわれれば様々な症状が引き起こされます。
治っても慢性腎不全に移行する場合があり、そこまでいくと愛犬にも飼い主にもどちらにも負担が大きくなります。
おいしいから喜びを分かち合いたいのはわかるのですが、これぐらいなら大丈夫と少量でも与えたりしないようにしないといけません。
間違えてレーズンなどを口にしないよう、食べない分はきちんとしまい、食べ残しも放っておかないようにしましょう。
量はどのくらい?
犬がマスカットを食べてブドウ中毒の症状を起こす量は、犬の体重1㎏につきブドウ約20gと算出されています。
マスカット1粒が約10gで、皮を剥けば8.5g程度になりますから、3㎏程度犬なら単純に見ても皮付き6粒ですね。
極々小さい1㎏のチワワでも1粒は食べられることにはなるのですが、だからと安易には絶対に与えないで下さい!
レーズンは乾物に共通して干されているので栄養が凝縮されていますから、さらに少量の体重1㎏に付き約10gとの計算が出ています。
またすぐに症状が現れないし、甘いので犬が喜んで食べたからといって安心しないで下さい。
腎臓障害は時間が経ってから嘔吐、下痢になどの症状が現れたりしますので、1日2日はしっかり観察するようにしましょう。
どう対処したらいいの?
犬がマスカットを食べてしまった場合、まだ口の中にあるならまだしも、呑み込んでしまったものは無理に吐かせるようなことは止めた方がいいようです。
喉に詰まって窒息の危険もありますし、また残った残骸が気管を塞いで誤嚥性肺炎を起こすこともあるようです。
少量なら慌てず様子を見るか、どうしても心配なら獣医師で診察を受けます。
飲めるようなら体重1㎏につき20mlの水分を摂らせるのも有効なようです。
どちらにしても犬がマスカットを食べた時間や量を料理法、経過観察などをメモしておくといいでしょう。
嘔吐や下痢に備えてペットシーツを用意し、症状が出たら捨てずに獣医師に持って行ったり、スマートフォンで犬の様子を撮影しておくのも参考になるようです。
症状としてはいろいろあげられるのですけど、元気がない、食欲がないなどは持病のあったり体調にムラのある犬では判断に迷いますよね。
他には震えや腹痛、意識が朦朧としたり、水をよく飲んで尿の量も多いのですが、進行すると尿の量が極端に少なくなります。
ほとんどの犬が嘔吐をするようですから、嘔吐をしたら迷わず獣医師を受診しましょう。
もし重症化した場合の血液透析などは一般の動物病院では難しくなりますから、早期治療を心掛けたいですね。
ブドウ中毒の治療法
出典元:ファッションプレス
犬がマスカットを食べてブドウ中毒に陥ってしまった場合、獣医師ではどんな治療を施されるのでしょうか?
食べてすぐなら
犬がマスカットを食べて時間が経っていない状態で獣医師を受診する場合は、催吐処理といって急性腎不全を起こさせないように消化吸収する量を少しでも減らす処置が施されます。
その後、毒素を吸着させる作用のある活性炭を投与し、マスカットを胃の中から取出す胃洗浄、輸液療法(点滴)と続きますが、輸液療法は最低でも48時間から長い時は72時間かけられることもあるそうです。
症状が現れていたら
ブドウ中毒を起こす原因物質や仕組みが判明していないので、犬がマスカットを食べてしまった場合のこれっといった解毒剤や治療法はなく対処療法するしかないようです。
血液検査や尿検査などの各種検査を行って犬の状態を確認し、輸液療法しながらの制吐剤、利尿剤等の投与などいわゆる急性腎不全の治療がなされるのですが、
輸液療法にも時間が掛かってしまいますし、どうしても入院治療になってしまいますね。
また症状が軽かったり現れていないのにも関わらず、時間が経過すると腎臓障害が現れるケースもあるようですから、いつまでたっても気が緩めないですね。
犬がマスカットを食べたら絶対ダメ⁉
出典元:新潟直送計画
こうして見てくると、愛犬にマスカットを食べさせてしまうようなリスクは絶対にさけたいものですね。
量に関係なくブドウ中毒を発症することもあるので、「うちのワンちゃんは3㎏だから1粒くらいは平気平気」という訳にはいきません。
呑み込んですぐに獣医師を受診しても、催吐処理を施され48時間以上の輸液療法が必要となるのです。
それだけでも愛犬にはかなりの負担となるはずです。
その上に発症後の入院治療となると愛犬が苦しむだけでなく、飼い主も相当な出費を余儀なくされる羽目になります。
慢性腎不全にまでならなければいいのですが、なってしまえば特効薬もないので薬で進行を遅らせるしかありませんが、そこまでいってしまえば愛犬は一生薬と縁が切れない体になります。
慢性腎不全末期ともなれば血液透析が必要となりますから、愛犬のためにもそれはさけたいですよね。
お子様がいらっしゃれば、くれぐれもマスカットなどのブドウ類をどんな形にせよ与えることがないよう説明して、家族全員で犬が食べてはいけない食品の共同認識を持つようにおすすめします。
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