【獣医師監修】犬は鴨肉を食べても大丈夫?鴨肉と合鴨肉ではカロリーが異なる?調理方法と与え方

犬 鴨肉 合鴨肉 食べる 与える 大丈夫 カロリー 栄養 与え方
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犬 鴨肉 合鴨肉 食べる 与える 大丈夫 カロリー 栄養 与え方

普段から使っている鶏肉とは違い、高級感のあるイメージがある「鴨肉」。

なかなか家庭料理の定番食材としては登場しないが、実は栄養の宝庫。鶏肉よりも脂質が多いが、その脂には不飽和脂肪を多く含んでいるのが特徴だ。

ほかにも、赤身部分にはビタミンB群や鉄分といった栄養も豊富に含まれている。なかでもビタミンB2は顕著。エネルギー代謝に関与するこの成分は、皮膚や粘膜、爪、被毛などの健康を保つ効果がある。

そんな鴨肉。ドックフードのたんぱく源としても使用されているため、犬に与えても大丈夫な食材。今回は鴨肉の栄養と与え方についてご紹介しよう。

【獣医師監修】班目美紀

専門家 監修
麻布大学獣医学部獣医学科卒。現在は動物病院で小動物臨床獣医師として勤務。

 

鴨肉の栄養

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日本では古くから特別なご馳走とされて扱われてきた鴨肉。

一時は、貴族や支配階層の間で雉(キジ)や鶴(ツル)などが好まれ、鴨は庶民が食べる下等なもの、とされた経緯があったというが、実は豊富な栄養の持ち主。

一体どのような栄養が含まれているのか早速チェックしてみよう。

 

不飽和脂肪酸

人や犬にとっても気になる数値がコレステロール。

名前を聞いただけで悪いイメージしかないが、コレステロール自体は人間や犬にとっても体を維持するのに必要なもの。ただし、過剰となると問題になってくる。

ところが、この不飽和脂肪酸はコレステロールを減らす働きに優れているとされている。

主に、イワシやサバ、アジなどの青魚に多く含まれている成分だが、鴨肉にも豊富に含まれているのが特徴だ。

手作り食を作っている飼い主さんは、普段使っている牛肉、豚肉、鶏肉など、脂肪酸バランスのとれた鴨肉と置き換えて使うのもいいだろう。

 

ビタミンB群

鴨肉には、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン(B3)、などのビタミンB群が含まれている。

ビタミンB群は基本的には炭水化物、脂肪、タンパク質の代謝に必要な成分である。つまり、人や犬にとっても生きるためのエネルギーを作るには欠かせない栄養素でもある。

B群はどれかひとつだけでは効果を発揮しにくい成分。互いに助け合ってその機能を発揮するので、一つだけの大量摂取よりもバランスよく摂取することが大切だ。

 

鉄分

みなさんは、鉄分のなかでも「ヘム鉄」「非ヘム鉄」があるのはご存知だろうか?

主に、肉や魚に多く含まれているヘム鉄と、野菜に含まれる非ヘム鉄に分けられるのだが、ヘム鉄のほうが鉄としての吸収率が高い。

鉄分は貧血予防や改善に効果的と言われている。鉄分は赤血球の中の「ヘモグロビン」を作るのに欠かせない材料である他にも、赤血球が酸素を運ぶ手助けをしてくれる大切な役割がある。

鴨肉には鶏肉の4倍に匹敵する鉄を含んでいるというのも嬉しいポイントだ。

 

カリウム

カリウムは、体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を排出する効果があることから、利尿作用血圧を下げる働きに期待ができる。

近年、高血圧や脳卒中の予防などにもつながる重要な栄養素として注目されている。

鴨肉は上記以外にも、ビタミンA、D、E、K、亜鉛、銅などを含んでいる。

 

鴨肉のカロリーについて

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まず、鴨肉のカロリーについて少し知っておきたいことがある。

それは、「鴨肉」と「合鴨肉」とではカロリーが違うということ。日本で流通する鴨肉は、ほとんどがアイガモと呼ばれるアヒル×野生の鴨(マガモ)の交雑種、つまり合鴨肉と呼ばれるものだ。

この鴨肉と合鴨肉、2種類のカロリーを100g当たりで見てみると、野生の鴨(マガモ)は128kcalであるのに対し、合鴨肉は333kcalと非常に高い。

ついでに脂質も見てみると、野生の鴨で3gに対し、合鴨肉は29gとその差は歴然。

鴨肉は低カロリーでヘルシーな食材…という言葉を聞くこともあるが、こうした違いがあることは覚えておこう。

確かに野生の鴨は低カロリーだが、実は合鴨肉だった場合、思いのほかカロリーが高いので注意が必要だ。

ちなみに、マガモは秋に北方より渡来し、春に北へ帰る冬鳥。狩猟期間が決まっているので、国内ではほとんど流通していない。入手方法としてはネット通販で冷凍物を手に入れるといいだろう。

鴨肉の与え方と保存のコツ

鴨肉は、臭い、硬い、脂身が多い、というイメージが多いが、調理方法によってはジューシーで甘い鴨肉を味わうことができる。

もちろん、加熱してから犬に与えるのが鉄則。ここでは、鴨肉の調理方法や与え方などについて紹介する。

鴨肉を調理する

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鴨肉を加熱する前に必ず行っておきたいのが、ドリップ(血)を拭き取るということ。

ドリップ(血)は臭みの原因になるので、キッチンペーパーなどで吸い取っておこう。特に冷凍物は解凍後にドリップが出やすいので、しっかりと拭き取っておきたい。

次に加熱していくのだが、あまり火を通しすぎると硬くなるので注意したい。

これはどんな肉料理にも共通することではあるが、鴨肉の場合は特にこの傾向がある。このため、煮るにしろ焼くにしろ、低温でゆっくり火を通すのが吉。

鴨肉を与えよう

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さて、いよいよ愛犬に食べさせるのだが、消化に良いサイズにカットしてから与えよう。フードのトッピングや手作り食に加えるなど、加熱した鴨肉は愛犬のご飯に幅広く使うことができるだろう。

 

ただし、どんな食べ物にもアレルギーの原因となるアレルゲン要素はあるので、100%アレルギーが起きないとは限らない。

初めて与える時は少量から与えて、痒がったり嘔吐したりしないか、愛犬の様子を見守ってあげよう。

 

さいごに

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近年ではインターネット販売でも気軽に入手できるようになったので、好きな時に鴨料理を楽しむことができる。

現在流通している鴨肉は国産品をはじめ、中国、台湾、欧米のものなど実にさまざま。産地によっても肉の特徴も異なるので、好みの味を探してみるのもいいだろう。

他の肉類とはまた違った旨みが魅力の鴨肉。ぜひ愛犬と一緒にリッチな味を堪能してほしい。

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