犬なんで吐くと白い泡が出る?吐いた後の震える症状の原因は?

犬 吐く 白い泡
Pocket

犬はよくもどす生き物で、仔犬の頃はしょっちゅう吐いて、飼い主さんがビックリさせられますよね。

食べ過ぎ、飲み過ぎでもどしたのならゲロを見ると原因がわかることがありますが、空腹の時などには白い泡だけを吐くことがあります。

たまに黄色っぽいゲロだとか、少し緑がかっている時には不安になりますよね。

犬が吐く白い泡の正体は胃液で、空腹の時にもどすことが多く、それだけであれば安心とされています。

しかし、ゲロの色など吐いたものの内容などによっては、診断を受けた方が良いケースがあるのです。

ここでは犬のゲロについて放っておいても良いのか、獣医さんに診てもらう方が良いのかを解説したいと思います。

 

吐くってどういうこと?

「吐く」には「嘔吐」と「吐出」があって、それに基づいて獣医さんが診断してくれます。

そのために獣医さんには正しく伝えることが大切ですのでぜひ覚えておいてくださいね。

 

嘔吐とは

一度胃の中に入ったものが、口からもどされてしまうことを指します。

脳の中枢から指令が出され、吐き気を感じると横隔膜が動き出し、口から出されます。

吐かれたゲロの中には、消化が進んでドロドロになっている食べものが含まれています。

 

吐出とは

食道から胃に届く前に口からもどされることで、未消化の状態で出てきます。

ワンちゃんが再度食べ直してしまうこともあるみたいです。

食道に何らかの異常があったり神経、筋肉に異常があったりすると起こり、前方に飛ばすかのようにもどされます。

吐いた後直後にすぐ水を飲ませることは止めて、食べさせることも止めておいてください。

もし、消化管のどこかに何らかのトラブルがあるとすれば、さらにもどし続けるようになり悪化してしまうようなこともあるのです。

 

犬がもどす理由はこちら

ザックリ分けて5つの理由が考えられます。

 

早食いと食べ過ぎ

勢いよく食べると空気もたくさん飲んでしまい、それがたまって吐出してしまいます。

早食いがひどいワンちゃんには少量ずつ与えるようにするのが良いでしょう。

また、よく食べる様子を見て与え過ぎるのも良くないので、適量を与えるようにしてくださいね。

 

空腹

食事の回数が少ないと空腹の時間が長くなって、胃の中で増えた胃液を吐いてしまうのです。

朝ごはん前によく見られると言われています。

 

草を食べてもどす

胃の調子が悪い時に草を口にしてはもどす行動をとるようになります。

散歩中の道ばたなどの草は、他の動物の排泄物や農薬などがかかっているほか、寄生虫が付いていることがあると言われていますので食べさせない方が良いでしょう。

犬のための草がペットショップなどで売られているので利用してくださいね。

 

病気

消化管(食道、胃、十二指腸、小腸)や内臓(腎臓、肝臓、膵臓など)の疾患や、アレルギー反応が引き起こされている時や、腫瘍があるともどしやすくなるとされています。

また、夏場では熱中症にかかると戻すことが多くなるようです。

 

ストレス

さまざまな要因があり、長い時間留守番をさせられた、自分以外のペットが増えた、引っ越して環境が変わった、飼い主に叱られ過ぎると悲しさからもどしてしまうこともあるようです。

また家族の中でケンカが絶えないなどで、家の中の雰囲気が良くないと吐くワンちゃんもいます。

 

犬が吐く時の前ぶれについて

吐く前に前ぶれと思われるようなしぐさを見せることが多いので、しっかり見ていてあげてください。

  • 元気なく、ぐったりする
  • 震えている
  • 家具のかげなどに隠れている
  • よだれを垂らす
  • 床の匂いをくんくん嗅ぎまわる
  • そわそわとあちこち動きまわる
  • 四つ足で踏ん張って立ち、頭を下げる
  • 横隔膜がギューっと縮む動きをする

これらのしぐさを発見したら、吐き出す前ぶれなので余裕があれば洗面器やシートなどを用意します。

また、それらのしぐさを覚えておきメモして(写真や動画に撮っても良い)、獣医さんに伝えると診察の役にたちますよ。

 

犬が吐いたらどうすればいいの?

一度きりで、ふだんのように元気でいてくれるならホッとはしますが、不安にもなりますよね?

動物病院に連れていくかどうかの判断の目安としてチェックすべきことを覚えておいてくださいね。

  • 激しくもどす
  • 何度も続いている
  • 吐き終わっても元気がもどらず、ご飯やオヤツを食べない
  • ゲロに血が混じる
  • ゲロの中に虫がいる
  • もどすだけでなく下痢が現れている
  • 1日に1度しかもどさないが、毎日もどす
  • 体重が落ちる

これらの様子も獣医さんに伝えるように、しっかり記録しておきましょう。

なお、犬に中毒を引き起こすものを口にしてしまったら、これらの目安に関係なく直ちに病院に連れていくべきです。

 

何を吐いたのか確認しておきましょう!色は?粘度は?

吐いたゲロの様子は獣医さんの診断を助けます。

現物を持参するのが最良ですが、もしそれが難しければ写真に撮っておくようにしましょう。

 

白い泡、透明な液状

胃液が逆流したゲロで、水を飲んだ直後などではこのようなゲロが出ます。

空腹やストレスによって胃酸過多となって胃酸が出過ぎることが誘因です。

一度吐けばケロッとすることが多いので心配はいりません。

 

黄色い泡がある

空腹が長く続き、さらに胃液が出過ぎると黄色い泡になります。

ご飯の回数を増やして空腹の時間を減らしてあげると解決することが多いとされています。

ただし、肝臓や腎臓が炎症起こしたりしても黄色いゲロをもどすことがありますので、その際は診察を受けた方が良いでしょう。

 

緑の泡や液状

黄色が濃くなって緑色になると。胆汁が混ざっている、あるいは膵臓の炎症が考えられるかもしれません。

何かを飲み込んだ際に胆汁が大量に出されることがありますし、それによって腸が閉塞してしまっているケースでもこのようなゲロをすることがあります。

直ちに獣医さんに連絡を取ってください。

 

未消化の食べものが入っている

急いで早食いしてしまった時や食べ過ぎた時などでは吐出することが多々あるのです。

消化の進み具合と、異常があると思われる部位には関係性があります。

全くそのままなら食道に、半分ほどなら胃に、ほとんど進んでいれば十二指腸に異常があると考えられます。

 

寄生虫がいる

ゲロの中で動く虫がいたら、それは寄生虫です。

虫を採取した上で、写真も撮っておいて獣医さんに駆除してもらってください。

なお寄生虫の中には人に感染するものがいるので、取扱いや処理には気をつけましょう。

そして、多頭飼いなら全てのワンちゃんも駆除してもらってください。

 

ピンクや赤色、茶色の液状、あるいは赤黒い塊がある

ピンクや赤、茶色のゲロでは、胃腸からの出血があるケースが考えられます。

赤黒くなっていると、消化管内の腫瘍など重篤な疾患にかかっている恐れがあります。

このようなゲロを発見したら、直ちにゲロの現物や写真を持って病院へ連れて行きましょう。

また、血便があるかどうかもよく見ておくと良いでしょう。

これらのほかに、異物を飲み込むと何度も吐こうとしたりしますが、途中で引っかかって出てこないことがあります。

それが胃腸の内部に傷をつけるほか、腸で閉塞を引き起こす恐れがありますので、このような際には獣医さんに直ぐに取り除いてもらってください。

 

犬が吐いた後の食事はどうしたらいいの?

状態や原因によって対応が異なるのですが、ポイントはこちらの3点です。

 

とりあえずは絶食

胃を休ませるために半日~1日くらいは絶食させて様子をみると良いですね。

元気にしているのであれば、少しずつ与えるようにしてください。

最初に与えるご飯はほんの少しの量にして、消化の良いものを選んであげましょう。

 

脱水に注意

何度も戻して、下痢があると脱水症状を起こすとされています。

水分はしっかり摂らせたいところですが、がぶ飲みさせるとまた吐いてしまうことが多々あります。

少しずつ、こまめに飲ませてあげてくださいね。

飲めない様子なら、スポイトなどで口の中に入れてあげると良いでしょう。

ただしグッタリしているのであれば病院で点滴を受けさせるようにしてください。

 

ご飯を変えない

回復させようと何とか食べさせたいと思うのが人情ですが、だからといってふだん与えない特別なものを与えるのはよろしくないことですよ。

弱っている時に急に変えるとかえってお腹を壊す可能性があります。

 

犬なんで吐くと白い泡が出る?吐いた後の震える症状の原因は?まとめ

犬がよく吐き戻す動物であるとわかっていても、いきなり吐かれたら驚きますが、ふだんから吐いた時の心構えをしっかりしておきましょう。

そのためには「犬が白い泡を吐く時、それは胃液である」くらいの知識は持っておきたいものですね。

愛犬が突然嘔吐しても冷静に見極めて、処置をして、病院に連れていくかどうかの判断を出来るようになっておくことが大切です。

ただし、たとえ愛犬が白い泡を吐くだけであったとしても、何度も吐いていつまでもグッタリしていたりする場合には獣医さんに連絡を取り、診察を受けさせることをおすすめします。

>>合わせて読みたい!犬が誤飲して嘔吐した!?吐かせる、症状が出るまでの時間は?