【獣医師監修】犬はオレンジを食べても大丈夫!100%のオレンジジュースもOK?

犬 オレンジ オレンジジュース
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犬 オレンジ オレンジジュース

柑橘類の歴史は古く、古代メソポタミア遺跡から柑橘類の種子が見つかっているほどだ。

そんな柑橘類の一つであるオレンジの原産地はインドのアッサム地方。中国からポルトガルに渡ったオレンジは、さらに地中海、アメリカへと渡り、日本に伝来したのは明治時代以降になる。

 

オレンジは大きく分けて「バレンシア」と、ヘソがある「ネーブル」の2種類がある。バレンシアは、甘みと酸味の特性を活かしジュース向き。一方ネーブルは甘味が強いので生食に向いている。

みかんと違い、果肉が濃厚で香りが高いオレンジは、ジュースはもちろんジャムやスイーツに利用されることが多いのが特徴だ。

 

酸味よりも甘さの主張が強いオレンジ。甘さゆえにカロリーや糖質も気になるところだが、そもそも犬に与えて問題ないだろうか。

今回は、犬とオレンジの相性について解説していく。

【獣医師監修】班目美紀

専門家 監修
麻布大学獣医学部獣医学科卒。現在は動物病院で小動物臨床獣医師として勤務。

 

犬はオレンジを食べれるか?

犬 オレンジ オレンジジュース

オレンジの成分は86%以上が水分でできている。

一見、水分量が多いように感じるが、抗酸化作用をもつβカロテン、ビタミンCが含まれており免疫力アップに期待ができる。他にもカリウム、カルシウムなど、犬の食事で不足しがちな栄養素も幅広く含まれているのだ。

 

一方、犬にとって害を与える成分は含まれていないので、犬はオレンジを食べても問題ない。

 

とはいえ、気になるのはカロリーと糖質だ。下の表を見ていただければ分かるのだが、バレンシアよりもネーブルの方が、カロリーや糖質はやや高い。

 

 エネルギー糖質
バレンシア39kcal7.1g
ネーブル46kcal8.3g

(※五訂日本食品標準成分表より:可食部100gあたりの成分量)

 

ビタミンやミネラルを見てもネーブルの方がやや高いが、肥満気味でカロリーや糖質を気にしている場合はバレンシアを選んでみるのも一つの方法だ。

 

犬にとってオレンジの栄養は?

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βカロテン

βカロテンには抗酸化作用があり、ガンの予防老化予防に効果的と言われている。しかも、βカロテンは必要な量だけ体内でビタミンAに変換するという優れもの。

ビタミンAは、視力を維持するには欠かすことのできない栄養素の一つ。

 

ビタミンC

犬は体内でビタミンCを合成できるが、だからといって摂取しなくてもいいわけではない。年齢と共にその能力は低下するので長期的に摂取したい栄養素の一つ。
 
ビタミンCの主な効果は、抗酸化作用、免疫力の向上、コラーゲンの生成を促す、などの働きに大活躍してくれる。
 
 
 
 

カリウム

カリウムは、体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を排出する効果があることから、利尿作用血圧を下げる働きに期待ができる。

 

食物繊維

オレンジには水溶性食物繊維であるペクチンが含まれている。ペクチンは腸内の悪玉菌を体外に排出し、便秘を予防する働きはもちろん、コレステロールの吸収を抑制する作用にも期待ができる。

 

与え方のポイントを押さえておこう!

犬 オレンジ オレンジジュース

与え方のポイント① 皮と種は必ず取り除く

1年中出回っているオレンジのほとんどが輸入品。

柑橘類の多くは、輸送に数週間かかる船の中でカビだらけになってしまう。そのため、ポストハーベスト(収穫後に散布する農薬)として、防カビ剤が使用されている。

輸入柑橘類の外皮には、基準値を超えることはなくても、防カビ剤は少なからず残留してることは知っておこう。

 

最近では、防カビ剤を使わない輸入柑橘類もあるが、そもそもオレンジの外皮は硬い。人間でもナイフを使わないと剥くのには一苦労するほどだ。
 
犬にとって消化しにくい外皮を与えないのはもちろん、ジューシーな果肉部分だけを与えるのがベスト。
他に、薄皮や種も消化に悪いのでキチンと取り除いてから与えるようにしよう。
 
 
 
 

与え方のポイント② 食べ物すべてにアレルゲン要素がある

アレルギーの原因となるものをアレルゲンと呼ぶのだが、実は食べ物全てにアレルゲン要素があることも知っておこう。

初めて与える時は少量から試してみて、痒がったり嘔吐したりしないか、愛犬の様子を見守ってあげるようにしよう。

 

犬にオレンジジュースを与えても大丈夫?

犬 オレンジ オレンジジュース

みなさんは『ジュースという呼び名は果汁100%のものを指す』のはご存知だろうか。

一方、100%未満の果汁入りは、『ジュース』ではなく果実入り飲料と言うのが正しい呼び方。

100%のオレンジジュースでも、製造方法により2つのタイプがある。

 

ストレートタイプ

オレンジから絞り出した果汁をそのままのジュースにしたもの。殺菌処理、添加物が入っていないので安全性が高く、オレンジそのものの味を楽しむことができる。

オレンジの栄養をそのまま摂取でき、且つ加糖もされていないため、犬に与えるのであればストレートタイプをチョイスするのがいいかもしれない。ただ、少し値が張るのでお財布との相談になりそうだ。

 

濃縮還元タイプ

スーパーなどで多く見かけるほとんどは濃縮還元タイプ。絞りとったオレンジの果汁から水分を抜き、香料や糖分などを加えて作られる。保管や輸送を低コストにした分、低価格で購入できるメリットがある。

とはいえ、犬に与える事を考えれば、濃縮還元タイプは加糖してあるため避けた方が無難である。

 

ジュースになると糖質量はどうなるの?

気になるオレンジジュースの糖質量は、ストレートタイプで100gあたり8.9g、濃縮還元タイプで7.9gと、果実で食べる場合とほぼ変わりはない。

だが、犬が喜んで飲むからといってゴクゴク飲ませてしまうと、あっという間に糖の過剰摂取になってしまうので注意したい。犬の健康と適正体重を維持するためにも、与える量には注意したほうがよさそうだ。

 

 

さいごに

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オレンジ2種類を比べてみると、やはり甘いネーブルの方がカロリーや糖質が多いようだ。

カロリーや糖質が気になる方はバレンシアを選んでみるのもいいかもしれない。しかし、与えすぎは肥満の原因のほかにも、嘔吐や下痢の原因にもなってしまうことも覚えておこう。

 

ジュースを与える場合もストレートタイプであれば問題はないが、最初は3~4倍に薄めたものを少しずつ与えて様子を見るようにしたい。

 

おやつやご褒美などに上手に取り入れて、愛犬と一緒にオレンジの味を楽しんでみよう!

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