昔から「トマトが赤くなれば医者が青くなる」とされていて、トマトジュースは、ビタミン、ミネラルはもちろん、リコピンなど身体に良い成分がたっぷりの健康食品のイメージがありますよね。
トマトジュースを愛犬にも飲ませて一緒に健康でありたいと思う飼い主さんは多いことでしょう。
そんなイメージのトマトジュースですが、はたして犬に与えても大丈夫なのでしょうか?
ここでは犬にトマトジュースを与えるメリットや与え方のほかに、トマトジュースの選び方と注意点などについてもご紹介します。
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犬にトマトジュースを与えても大丈夫?
うちの犬、トマトジュース飲んだ
後死ぬほど汚いから可愛い🤗💕 pic.twitter.com/PyumEIItFU— は ま ぐ ち (@gurichoooo) July 19, 2018
トマトには犬に良いとされる成分がたくさん含まれていることはわかっていますが、犬に与える時には食べやすい大きさに切ったり皮をむいたり少し面倒ですよね。
それがジュースなっていれば、手軽に与えることができるのでとても嬉しいですよね。
ただし、市販のトマトジュースをそのまま犬に与える前にちょっと待ってくださいね。
スーパーなどでたくさんの種類のトマトジュースが並んでいるのを見かけますが、よく見るとトマト果汁以外のものが入っているジュースもたくさんあるのです。
飼い主さんは犬に与える前にそれらの成分表示をしっかりチェックしておくようにしてくださいね。
犬に与えるトマトジュースにはどんな種類があるの?
お友達に頂いた犬用トマトジュース
蓋を開けずに飲み干されていた・・^^; pic.twitter.com/ybt2SZYgLu— ふく母ちゃん (@hanafuku15) October 7, 2014
一番のメリットはいつでもどこでも手軽に犬に与えることができることですね。
また、ドッグフードや手作り食にかけて与えることもできるので食事の際の水分補給にも役立ちます。
トマトジュースは大きく分けて次の2種類があります。
ストレートタイプ
トマトをしぼるか裏ごしした果汁から皮や種子などの固形物を取り除いたものです。
濃縮還元タイプ
ストレートタイプの果汁から水分を除いて濃縮させたものに、再び水分を足してもとの濃度に希釈したものです。
どちらも生食用のトマトと比べて栄養成分そのものは同じですが、濃縮還元タイプでは食物繊維やビタミンCなどが少しばかり減るようです。
犬にトマトジュースを与えるメリットの第一は、豊富なトマトの栄養素が手軽に摂れることにあります。
ビタミンCなどはフレッシュな生食の方に分があるのは仕方ないとしても、そのほかの栄養素は生食と比べて遜色がありません。
トマトの旬は7~8月で、それ以外の季節でもハウス栽培のトマトを1年中食べることはできるとはいえ、やっぱり旬の味わいが一番ですよね。
その点トマトジュースは旬の時期に完熟したトマトをしぼってジュースにしているので、いつでも完熟トマトの美味しさを味わい、いつでも変わらない栄養補給ができるのです。
犬にトマトジュースを与えるメリット、どんな栄養があるの?
@siroari3
夏になると食欲不振になる。
こんな元気な犬でも。
しかし、餌をトマトジュースで浸すと
グングン食べる。
トマトジュースは元気の源!
だね! pic.twitter.com/8rdMWz2ZRA— 阿波のすだち (@peace_na_ichiba) July 16, 2014
トマトに豊富なのは天然色素のカロテノイド(リコピン、βカロテン)、ビタミン類(A、C、E)、ミネラル類(カリウム)などで、これらは人間に良いのと同じように犬の健康を守るためにも有効な成分です。
リコピン
抗酸化作用が強いリコピンは、身体の正常組織を傷つける活性酸素を取り去る作用によってアンチエイジングやガン予防に効果があるとされています。
リコピンにはまださまざまな効果があるといわれていて研究がすすめられています。
β・カロテン、ビタミンA
リコピンと同じようにβカロテンには抗酸化作用などがあり、体内でビタミンAに変換されて皮膚、粘膜の状態を維持します。
またトマトにはビタミンAとしても豊富に含まれています。
ビタミンC
コラーゲンを合成する際に必要なビタミンであるほか、毛細血管や軟骨の細胞を正常に保つ働き、日焼けを防ぐ働き、カゼやストレスへの抵抗力を高めるとされています。
ビタミンE
「若返りのビタミン」とも呼ばれて抗酸化作用やホルモン、自律神経を調節する働きがあります。
ビタミンCと一緒に摂ることで、働いて疲れたビタミンEをビタミンCが再び活性化するなど相乗効果があるとされています。
カリウム
身体の中に残っている余分なナトリウム(塩分)や水分を排泄して血圧を下げ、むくみを防ぐ働きがあります。
また、細胞の状態を正しく保つように働きます。
なお、カリウムは腎臓や心臓に持病がある犬に与えると病状に影響が出ることがありますので、そのような犬には飲ませないようにしてください。
以上の栄養素のほかにもケルセチン(血管を強くする)、グルタミン酸(胃や腸など内臓を守る)、食物繊維(腸を整えて排便をスムーズにする)などの栄養素があり、トマトジュースを与えることで犬には次のような効果があります。
- 排便がスムーズになる
- 疲労を回復する
- 内臓脂肪が溜まりにくくなる
- 皮膚をいつも良い状態にしてくことができる
- 怪我をしても治りが早くなる
犬にトマトジュースを与える際に注意すること、ダメな与え方
ポン太が!
俺の寝てる間にトマトジュースを勝手に飲んでしまい…w 口が真っ赤に(笑)
犬にトマトは食わせちゃダメって言われて来たけど、実はそうでも無いって医者が言ってた!食べ過ぎなきゃ平気!って。ポンはどのくらい飲んだんだろうw pic.twitter.com/ZtqJzaeun8
— 結城汰郎🐺たろ様 (@TarouYuuki89) October 9, 2014
犬にトマトジュースを与える際にまず気を付けなくてはならないことは、無塩のものを選ぶことです。
人間が美味しく飲めるように塩を加えたトマトジュースと無塩のものが混在していますので、よく確認をしてから犬に与えるようにしてくださいね。
また、無塩のものでも添加物が含まれている表示があるものは、できれば避けた方が良いと思われます。
防腐剤や保存料のような添加物だけでなく、人間の身体に良いとされて添加されているものでも犬にとって良いものであるとはかぎりませんし、アレルギーが起こることがあるかもしれません。
そして、トマトジュースに限りませんが、量を与え過ぎないことが大切です。
水を飲ますように食器にたくさん入れて与える様なことはせず、少量を飲ませるか食事にかける程度にしておきましょう。
特に初めて飲ませる際はアレルギーを確認するために舐めさせる程度にしておいてしばらく様子をみましょう(もし異変があればすぐに動物病院へ相談するようにしてくださいね)。
なおアレルギーといえば、花粉症がある犬にはトマトジュースを飲ませないようにしてください。
スギ花粉症の犬にトマトを食べさせたところ、口腔内にアレルギーが出たとの報告があるので、生食用トマトを食べさせないだけでなくトマトジュースも飲ませないでくださいね。
犬に与えるトマトジュースは手作りがおすすめ!
トマトジュース作った pic.twitter.com/MaEdCvuqnb
— かあちゃん (@puyopuyomoon) August 22, 2020
市販のトマトジュースではイマイチと思われる飼い主さんには手作りのトマトジュースはいかがでしょうか?
トマトは真っ赤に完熟したものであれば普通のものでもミニトマトでもかまいませんよ。
作り方は以下の通りです。
- トマトのヘタを取り4つ切りにして、大き目の鍋に焦げ付き防止の水少々と一緒に入れる
- 最初は弱火から始めて次第に中火に、トマトに火が通ったら潰す
- ていねいに潰したら軽く沸騰させて、鍋からざるに移して濾す
- 容器移して粗熱を取る
これだけのわずかな手順で、塩分なし添加物なしの美味しい完熟トマトジュースができるのです。
スーパーなどで美味しそうな真っ赤なトマトを見つけたらぜひ作ってみてください。
なお、飼い主さんが飲むには味があっさりで物足りないかもしれませんので、塩やレモン汁など加えてくださいね。
それから、トマトのヘタにはトマチンという犬が中毒を起こす成分が含まれているので、必ずヘタをていねいに取り除いてください。
ヘタの部分だけをかなり大量に食べなければ心配はないのですが、念のためです。
またトマチンは青いトマトにも含まれていて、熟すとともに消えていきます。
犬に与える手作りトマトジュースには青い部分のない完熟トマトを使うことにしてください。
犬にトマトジュースを与えてもいいの?まとめ
Amazonリストから届きました🥰
療養期間に役立ちそうなトマトジュースと、犬の馬肉ミンチ!
早速あげてみました pic.twitter.com/Vm80q5lO6E— ひなた@LOVEキタ兎我野店 (@_____hntaaaaa) October 28, 2020
トマトジュースは犬に与えれば健康の維持に役立つことがわかりました。
ただし、犬にとって必ずしも与えなければならないものではありませんので、その量には気を付けて与え過ぎないようにした方が良いでしょう。
そのためにもトマトジュースはトッピングとしてか、オヤツとして飲ませてあげるようにしてくださいね。
愛犬のビタミン、ミネラルなどの補充やリコピンが摂れるトマトジュースはサプリメント的に使うのが良いですね。
特に食欲が落ちた老犬には適したサプリメントですので、量やアレルギーなどに気を付けて与えてあげてください。