【専門家監修】犬にトマトを食べさせて大丈夫?犬がトマトを食べたときの効果や量・ダメな与え方

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食事中、愛犬に足元でちょこんとお座りしてじーっと見上げてこられると、ついつい何かあげたくなってしまいますよね。

そんな時あげてしまうのがトマトではないでしょうか?

玉ねぎなどのネギ類を犬に与えてはいけないことは最近広く認知される様になってきましたが、サラダに彩りよく盛られているトマトだったら「栄養満点だし、いいよね」と口に入れてあげちゃった経験を持つ愛犬家の方は多いのではないでしょうか?

でも意外な野菜が与え方や量で愛犬の健康に影響を与えたりするものなんですよね。

今回は栄養満点のトマトの愛犬への与え方を見ていきましょう。

【専門家監修】大谷幸代

専門家 監修
【動物関係の保有資格】専門学校講師、愛玩動物飼養管理士・トリマー・アロマセラピスト・ホリスティックケアカウンセラー・ペット食育士・ペット災害危機管理士・マウスケアメンター等

 

犬にトマトを与えて大丈夫なの?食べさせるのは危険じゃない?!

犬 トマト

出典元:https://www.pinterest.jp

犬にもいいのかな?そもそもトマトの栄養素って何だろう?

愛犬に食べさせてあげたいトマト。

人の身体にいい成分が含まれてるのはわかってるけど、どんな風に身体にいいんだっけ?

栄養素のリコピンは知ってるけど何に効いたっけ?

っていいことだけわかっててその内容は知らないってことありますよね。

先ずは愛犬にも健康なトマトの栄養素を見てみましょう。

 

①リコピン(抗酸化作用)

CMとかの宣伝でも一番に上げられるトマトの栄養素ですよね。

リコピンは天然色素カロテノイドの一種です。

カロテノイドは、細胞の老化を防いでくれるので、アンチエイジングやがん予防、血流の改善などの効果があり、リコピンはその中でも強い抗酸化力を持ちます。その力は、同じく抗酸化作用の強いとされるβカロテンの2倍以上もあり、ビタミンEにおいてはなんと約100倍にも匹敵するのです。

私たちが呼吸して取り込んだ酸素は、その2%が活性酸素に変化して、身体に入り込んだ細菌やウィルスを撃退したりしてくれるのですが、ただ増え過ぎると身体を老化や酸化させてしまい、体内トラブルを起こさせる原因となるんです。

リコピンは活性酸素の発生を抑えるのに優れていて、身体の老化や酸化を防いでくれる栄養素なんです。

②βカロテン

もう一つの特徴がβカロテンを豊富に含んでいることです。

リコピンと同じく天然色素カロテノイドの一種で、トマトの他には人参やほうれん草に多く含まれています。

βカロテンにも抗酸化作用があり免疫を活発にする働きがあります。

それ以上によく紹介されるのがビタミンAが生成される前段階の物質プロビタミンAとしてでしょうか。

犬の体内でビタミンAが足りなくなるとプロビタミンAから必要な分だけのビタミンAが生成されますが、βカロテンが最も効率良くビタミンAに変換され、残りは尿として排出されるので過剰摂取にはならないんです。

ビタミンAは体内では皮膚や粘膜の健康を維持したり、光刺激反応に重要な役割をしたり、様々な細胞の増殖や分化に寄与します。

③ビタミンC

ビタミンCは美容のためのビタミンと認識されている方も多いのではないでしょうか。

人は自分の体内でブドウ糖からビタミンCを合成することはできませんが、犬などの多くの哺乳類は体内で合成することができるそうで、ただ時には必要量が足りない時もあります。

体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質を作るのには不可欠なビタミンなのですが、リコピンと一緒に働くと皮膚や骨、関節、被毛などを構成するコラーゲンの生成をサポートしてくれるんです。

他にも病気などの様々なストレスに強くしてくれる働きがあるのですが、ストレスが重なるとどうしてもビタミンCが足りなくなってきますよね。

その為にもたくさん摂っておきたいものなのですが、リコピンと反対に熱に弱い上に水に溶け出しやすいのが欠点です。

トマトはやはり加熱してから摂るのが犬には最も良い方法なのですが、そうなるとビタミンCは他の方法で摂ることを考えた方がいいかもしれませんね。

ビタミンCも過剰分は尿として排出されるのですが、一度に過剰に摂ると下痢や腹痛が起こる場合があります。

④カリウム

これはメリット、デメリット双方ある栄養素ですね。

一般には体内の水分調整を行ってくれて、血圧降下、利尿作用が有名ですが、腎臓病やカリウム血症などのカリウム制限が必要な犬の場合には、与えるには獣医師に相談してからの方が安全です。

犬に絶対与えてはいけないトマトの部分とは?

犬にトマトを与える場合、食べさせてはいけない部分ってあるんでしょうか?

初めて愛犬に与える場合って、トマトの食べて良い部分と悪い部分が判らないと不安ですよね。

トマチン(アルカロイド配糖体)という高い殺虫成分のある毒素がトマトには含まれます。

完熟すると危険な量ではなくなるのですが、花や茎や葉だけでなくヘタにまで含まれるのでヘタ付きのトマトの場合は気を付けて下さい。

未成熟のトマト(つまり青色が残っている)も含有量は少なくなりますが完熟の200倍だそうで、与えるのは完熟したものが安全なようです。

家庭菜園などをなさっている方は虫がつくので青い内に摘まないといけなかったりしますが、トマトを犬に与える場合は少し置いて追熟させてからにして下さい。

では何を完熟というのか見分けがつかないと困りますよね。

全体が赤くてもいつも買っている物より硬い時があったりします。

青色の残っていない全体が赤い物を完熟と認識していいそうで、スーパーなどで売られているのはほとんど完熟です。

トマトを与えた場合の犬のアレルギーに気を付けて!

犬のアレルギーもよく聞く話になってきましたから、トマトのアレルギーも心配ですよね。

ただトマトに対するアレルギーを持っていなくても、アトピーのある犬はトマトで交差反応アレルギーを起こすことがあります。

動植物に含まれる抗原の特徴が似ているとそれが作用してアレルギーを起こす場合があるので、最初はごく少量を与えて様子を見るのをおすすめします。

 

犬にトマトをどうやって与えるか

犬 トマト

出典元:https://vitalism.jp

犬に与えるトマトは火を通した方がいい?それとも生?

生でもおいしいトマトですから、お手軽にそのまま愛犬に食べさせてあげたくなるのは無理もないのですが、トマトの最大の栄養素であるリコピンの特徴を活かして愛犬に与えるためには加熱調理をするのがいいでしょう。

リコピンは加熱すると吸収率が高まり、油に溶けやすい脂溶性でもありますので、油炒めたりすれば吸収率はさらに高まりますね。

おすすめはオリーブオイルで、人間だけでなく犬にも良い効果を期待できます。

食卓のサラダに入ったドレッシングのかかったトマトを与えるのは絶対NGです。

消化が良くないので、皮を剥くのも忘れずに。

犬にトマトジュースを与えてはダメなの?

犬にトマトジュースを与えられたら何かと便利ですよね。

トマトの皮を剥いたり切ったりが面倒だったり、固形物の摂れないシニア犬に栄養をつけてほしい場合もありますよね。

そんな場合はトマトジュースをあげちゃってもいいようですよ、塩分の摂り過ぎに注意して、食塩無添加のトマトジュースならメリットもたくさんあります。

手作りなら前述のように完熟トマトを使い、ヘタなどは一切入らないようにすれば大丈夫。

市販品は品質が一定しています。

農林水産省が定めている加工用トマトの規格は、完熟してから収穫された、リコピンの量などが規定に達しているトマトものであることです。

調べたところ、旬である8月から9月に収穫されたトマトはその日のうちに加工されてジュースになるようなので、季節を問わず旬の味が楽しめるということですね。

犬にトマトジュースを与えるメリット・デメリット

犬にトマトジュースを与えるメリットって結構あるんですよ。

ジュースにされるトマトには農林水産省が定めた規定があるので栄養価は一定していますからばらつきがありません。

それに調理する手間が省けて、消化に悪いトマトの皮を湯剥きしたり、犬用に細かく切ったり必要がないのはありがたいです。

ミニトマトを丸呑みして喉に詰まらせる心配もありません。

身体を冷やす効果もあるので、夏バテで食欲が落ちた犬やシニア犬も楽に口にできます。

ミニトマトよりカロリーが低いのもダイエット中の犬にはメリットですね。

ただその反面のデメリットもあります。

栄養豊富で低カロリーなので、たくさんあげたい気持ちにもなるのですが、やっぱり「過ぎたるは猶及ばざるが如し」愛犬の体格を考えて控えめに与えましょう。

アレルギーも心配ですし、心臓病や腎臓病を持つ犬ならトマトを与える前にかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。

犬がトマトジュースを飲むときの適量

それでは摂り過ぎに注意して犬にトマトジュースを与える場合の適量を計算してみます。

ドッグフードのトッピングやおやつにしてトマトを愛犬に与える場合は、1日に必要なエネルギーの10%~20%以内に収まるようにします。

では犬に必要な分を計算してみましょう。

この計算式は愛犬の食事の適切なカロリーを計算するのにも役立ちますよ。

式は二つあって、2㎏未満と2㎏以上で分かれます。

安静時のエネルギー要求量(RER)(kcal)=体重×30+70 (2㎏以上)
安静時のエネルギー要求量(RER)(kcal)=70×(体重)0.75 (2㎏未満)

さらに成長段階などに対応した係数をかけて計算します。

1日当たりのエネルギー要求量(DER)(kcal)=RER×係数

我が家のチワワで恐縮ですが、2.5㎏を例にとって計算してみますと、

安静時のエネルギー要求量 2.5x30+70=145kcal

母の反対で去勢していないので、若い成犬は1.8の係数を掛けます。

この係数は成長段階で変わりますので、愛犬にあった係数で計算して下さい。

1日当たりのエネルギー要求量 145x1.8=261kcal

限の良いところで260kcalの10~20%は26~52kcalということになります。

ということはトマトジュース100gは一般に17kcalが共通認識で、細かくいえばミニトマトジュースはもう少しカロリーが高いです。

グラムとmlは微妙に違って100ml=103g、とすると我が家のチワワはその分ドッグフードを減らせば300mlは飲ませられるんですね。

結構驚きです。

お断りしておきますが、これはあくまでもトマトジュースが好きで体調にも異常がない犬の場合です。

その分他のおやつやドッグフードは減らさないといけません。

それと太り気味の愛犬はくれぐれも理想体重で計算して下さいね。

 

犬にトマトは食べさせてもいい

犬 トマト

出典元:房総オリーブ

結論的には犬にも良い栄養素が豊富に含まれているので、トマトは食べさせてあげたい食材ということになるでしょうか。

愛犬のために気を付けないといけないのは、初めての時はトマトへのアレルギーを考慮して少量から様子を見ること。

犬に栄養を効果的に摂るにはトマトを加熱すること。

トマトジュースを与える場合は食塩無添加のものを選ぶこと。

でしょうか。

トマトはおいしいので適量以上をおねだりされてしまうかもしれませんが、愛犬の健康のためにも心を引締めて適量を守ってあげましょう。

 

>>犬にオリーブオイルを与えても大丈夫?実は違いがあるって知ってた?正しい与え方

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