犬の叱り方とは?「ダメ」を教えるしつけについて

ダメ 犬
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愛犬に「ダメ」を教えるには、そのことをすると「嫌な気持ちになる」と覚えさせることが肝心です。

ヒステリックに大声を出すと、愛犬は何が「ダメ」なのかをわからなくなって混乱してしまいます。

ここでは愛犬のしつけでの注意点やしてはいけないことなどをご紹介します。

 

犬に「ダメ」な事を教える意味とは?

ワンちゃんは、人間のように善悪が判断できないので、自分の行動について「あれは善で、これは悪」と考えてはいません。

大事なことは命令されたら、「行動を止める」ことを覚えさせることにあります。

同じような命令(コマンド)に「まて(ステイ)」がありますが、どちらも「してはいけない行動」で、ただちに止めて大人しくさせるための命令です。

例えば、知らない人に飛びかかりそうになったり、ほかのワンちゃんとケンカしそうになったりした時に必要ですし、飲食店に同伴した時にも有効です。

また、道路などに飛び出しそうな時、それを止める命令でもあり、ワンちゃんの命を救うことにつながります。

 

犬を「怒る」ことと「叱る」こととの違いとは?

前者は、ワンちゃんがした事が腹立たしく、大声を出してワンちゃんを怖がらせる行為です。

この時のワンちゃんはただおびえるだけで、学習どころかトラウマとなって信頼関係が崩れ、人嫌いになることがあります。

後者は、ワンちゃんがしたことをいけないことだと気づかせ、もうしないと悟らせることです。

 

犬に「ダメ」を教える際にしてはいけないこと

大声を出してしまったり、言うことを聞かせようと体罰を与えたりすると、信頼が薄れたワンちゃんが、全く言うことを聞かなくなることがあります。

 

犬を叱る時、叩こうとしたら逆ギレされ噛まれた!

の場合、ワンちゃんは「逆ギレ」したのではなく、叩かれることを恐怖に感じて身を守ろうとしたのです。

勢いに任せてワンちゃんを叩こうとすると、身を守ろうと攻撃的になることがあります。

どんなに腹が立っても、絶対に叩いたりけったりしてはいけません。

 

犬の首を押さえつける

以前は、主従関係をハッキリさせるために、首根っこを床に押さえつけて服従させるのがよいと言われていました。

しかし、今ではワンちゃんの信頼を損ねる行為として、止めるべきとされています。

 

犬に反省させるためにケージなどに入れる

叱る代わりのしつけとして、ケージなどに入れて閉じ込めるのは止めましょう。

ケージやクレート、キャリーバッグなどは「入ると楽しい場所」として認識させておき、命令すれば進んで入るようにしつけておくことが大切です。

それにより、例えば災害で非難する時や病院に連れて行く時に役立ちますよ。

ケージの中は「嫌なところ」ではなく、「快適で気持ちのよい場所」として覚えさせておくことをおすすめします。

 

そのほかに犬を叱る際に気をつけること

次に挙げることもまた、ワンちゃんとの信頼関係が悪化する可能性があります。

  • ワンちゃんのマズル(口や鼻の部分)をつかむ
  • 無理矢理に仰向けにして服従の姿勢を取らせる
  • 首輪で首が閉まるほどリードを強く引っ張る

これらはワンちゃんにとっては体罰と同じことになり、痛みや恐怖心によってトラウマになったり、ストレスと感じたりするので気をつけてくださいね。

また、愛犬の名を呼びながら叱ることもいけません。

これによって愛犬が、自分の名前を「嫌なことが起こる言葉」として認識してしまうからです。

 

上手な犬の叱り方とは?

ワンちゃんの性格は千差万別ですから、その個性に合わせた対応をしてください。

そのためには、毎日ワンちゃんの様子を観察して行動や、さまざまなできごとへの反応を記録しておくと、性格を見極める助けになりますよ。

以下の対応はどの性格のワンちゃんにも共通です。

  • いつも冷静に、諭すように接する
  • 短い単語で命令する(命令の言葉を家族で統一する)
  • 無視をする(命令を聞かない時は、こちらも要求を聞いてあげない)
  • ようすを見て口調を調整する(聞かずに平然としていたら強く、しょんぼりしていたら優しく)
  • タイミングを間違えない(時間が経つと混乱するので、その時に叱ること)
  • 繰り返し叱る(愛犬との根競べに負けず、理解するまで何度でも)

そして、一番大切なのは叱った後のフォローです。

ワンちゃんが、自分が失敗したことに気づいてしょんぼりしていたら、「オスワリ」や「お手」など簡単な命令を与えて、うまくできたら思いきりほめてあげましょう。

信頼関係があり、「言うことを聞いたらほめてもらえる」ことがわかれば、令を簡単に聞いてもらえるようになるでしょう。

 

犬の叱り方とは?「ダメ」を教えるしつけについて・まとめ

愛犬に「ダメ」なことを教えるには根気と愛情が大切です。

自分の腹が立ったから叱るのではなく、愛犬のために叱る気持ちが愛情です。

その気持ちがあれば、愛犬へのしつけはうまくいくことでしょう。

危ないことを「ダメ」と止めるのは、愛犬を守るための命令です。

しっかりしつけて、いつまでもずっと一緒にいられるようにするのは飼い主さんの務めですね。

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