犬の生理用オムツっている?代用や作り方を紹介

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飼い主さんのお悩みの一つに、愛犬の生理の際にオムツをつけるべきかどうかとの問題があると思われますがいかがでしょうか?

人のそれとは違いがあって発情期と呼ばれる時期だけがそれにあたり、半年や1年に一度など個体差などによってもおおきな違いがあるものです。

実際にそれが起きた際には、大きく腫れてしまっている外陰部や、そこからたくさん流れている血を見ておもわずビックリしてしまうことがあることでしょう。

小さなワンちゃんであれば量が少ないこともあるため自分で舐めてきれいにするので手がかからないのですが、大きなワンちゃんだと量が多くて舐めきれずに漏れてしまい、そんな時はお家の中が血だらけになってしまいますよね。

そこで愛犬の生理にはオムツを着けてもらわなければならなくなるのですが、そのことによってかぶれたりしてしまうトラブルが起きたり、動きが制限されることを嫌がって着けさせてくれなくなるなどの悩みを耳にすることが多いのです。

そこで、ここでは生理時のオムツについて考察しながら最良の方法を考えてみたいと思います。

生理はどういうものなの?

ワンちゃんではおおよそ生後6~10カ月くらいから始まり、生きている間はそれがずっと続いて閉経することがありません。

まず知っておきたいのは、その過程や日数、状況が人のそれとは全然違うということです。

人では、卵巣から出た卵子が子宮の中で受け入れ準備をしていたのに受精ができなかったために、はがれた子宮壁と一緒に経血となって排出されるもので、痛みをともないながら3日から7日ほどで終わります。

ワンちゃんのそれでは、出血するのは受胎できる準備ができたというサインです。そして、血は子宮内膜が充血して漏れ出したもので、さほどの痛みはないままに1週間か長ければ3週間続きます。

 

ワンちゃんの生理はこのように進む

それは発情周期とよばれていて、4つのシリーズを繰り返すことで成り立っています。

  1. 発情前期:エストロゲン分泌により外陰部が膨らんで出血があり、フェロモンが出る
  2. 発情期:排卵が起こって妊娠可能となる
  3. 発情休止期:出血が止まり、乳汁分泌などが起こる
  4. 無発情期:次の発情前期までの間で、この間卵巣はお休みなのです。

 

発情前期(7~10日)

出血が始まって交尾ができるようになるまでの間で、外陰部はかわいそうなくらいに見た目にもはっきり腫れた上に充血しているのがよくわかります。

子宮内膜から血が滲み出してドロッとした赤褐色の血が見られ、やがて色が薄くなり量も減ります。

この期間、オスを引き付けるフェロモンが出るのですが、まだ受け入れはありません。

 

発情期(7~10日)

ようやくオスの受け入れができる状態になり、外陰部の腫れが引きます。

妊娠が可能となるのは排卵の前後5日間です。

なお、この間は血が止まるためにあたかも生理が終わったように見えるのですが、まだ妊娠の可能性が残されていますので、不用意にオスとは接触をさせないようにしてください。

 

発情休止期(約2カ月間)

終わりに近づく2カ月ほどは、実際に妊娠をしていないにもかかわらず乳汁が分泌されることがあります。

これは生理的な妊娠と呼ばれ、ぬいぐるみを抱いて子を育てるような母性を見せることもあります。

無理矢理にぬいぐるみを取ろうとすると、思い切り咬みつかれますから気をつけてくださいね。

そのまま見守っていればやがておさまります。

 

無発情期(4~8カ月)

種類や個体差によって、それぞれ長さが異なります。

 

生理中に気をつけること

人のような強い痛みは感じていないと言われています。

ただし、出血がいつまで経っても続くようならば子宮蓄膿症の心配があるので、獣医さんに診察をしてもらいましょう。

また、気分が悪くなるのか食欲が落ちるワンちゃんに対しては、食が進まないのなら好きなものをトッピングとしてかけてあげるなどするほかに、少し温めてみるなどすれば、匂いにつられて食べてくれるでしょう。

ただ、明らかに食事量が減っている日が続くようなら、何かの病気にかかっている恐れがありますので診察を受けてください。

散歩などは普通にして大丈夫ですが、オスに出あうとトラブルが起こりやすいので気を付けましょう。

ドッグランを避けるのはもちろん、出会わないと思われる場所や時間帯にするように工夫をしてくださいね。

 

出血の対策は?オムツはいるの?

自分で舐めてきれいにしますから飼い主さんが拭いてあげなくとも大丈夫と思いますが、気になる時にはウェットティッシュや濡らした布で優しく拭き取ってあげてください。

また、出血が少ないので部屋の中を汚すことはあまりないと思われるのですが、多い時では舐めきれずに家具や壁、床を汚してしまうことがあるでしょう。

そのような際にはマナーパンツやオムツを着用するようにしてあげてください。

ただし、長いこといつまでも着けっ放しにしていると、かぶれてしまうことがあるので、こまめに交換してあげて常に陰部を清潔にしてあげてくださいね。

 

生理用のオムツとはどんなもの?嫌がらない?

オス、メスそれぞれに合わせて作られていて、パンツタイプや横漏れ防止ギャザー付などがあり、サイズも大きさに合わせることができるように豊富に揃えられています。

吸収量なども人用と比べて遜色がなく、消臭効果も備えているものが出回っています。

しかし、中には着用を嫌がるワンちゃんがいることも確かです。

ふだんから洋服を着せているワンちゃんはあまり抵抗がないように見受けられますが、服などに慣れていないワンちゃんは嫌がるようです。

このような時は嫌がっても根気よく着け続けるようにしていると次第に慣れてくれますので、あまり叱らないようにしてあげましょう。

また、カバーを使って固定する方法もありますが、あまり強制的にすると何が何でも嫌がるようになってしまうので様子を見ながら試してください。

この先高齢になった際に着けることになるかもしれませんから、いつも服を着せるなどしてふだんから慣らしておくと良いですね。

 

人用のオムツで代用できないの?

それぞれの体型に合わせてずれにくいように作られていますが、値段が高いのが困りものです。

人のオムツと機能は遜色ないと書きましたが、値段は人用の方が単価が安いので、代用できれば助かりますよね。

結論から言えば代用は可能ですが、下半身の構造が違っていますので少しアレンジをしてください。

最も大きな違いは尻尾を通す穴の有無ですが、これはその部分に穴を開けるだけなのでとても簡単です。

  1. 大きさに合う人用のものを用意する(赤ちゃん用がおすすめ)
  2. 着用して尻尾の位置を確認してサインペンなどで印を付ける
  3. ハサミで穴を開ける(穴は逆三角形に開けると漏れにくくなる)
  4. 中のポリマー粒子などがこぼれないように穴の切り口をテープで塞ぐ
  5. 再びはかせて尻尾を穴から出す

最低限これだけで代用できますので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

ただし、やはり身体にフィットさせるのは難しいと思われるので、ずれることを嫌がるワンちゃんもいるでしょう。

本当に嫌いになってしまうと面倒ですので、最初はワンちゃん用を使っておいて、慣れたら人用を試してみると、嫌がらずに着けさせてもらえるようになると思われるので良いでしょう。

 

犬用のオムツを手作りすることはできるの?

マナーベルトを手作りしている飼い主さんのブログなどをネット上でみかけます。

きっちり採寸して作れば身体にフィットしますから、ずれる心配をしなくてすむのが嬉しいですね。

また、作られたものがオークションやメルカリなどでハンドメイドとして売られているのをよくみかけます。

ただし、それだけでは吸水力が低いので量が多いと漏れてしまうかもしれません。

マナーベルト用の吸水パッドを挟むと良いでしょうし、上からカバーとして使うのもありですね。

何よりも見た目がかわいらしく、腕に自信がある方はチャレンジしてみてはいかがでしょう。

 

生理をなくす方法があるの?

歳を取っておばあちゃんになったとしても、ワンちゃんのそれは一生続くものです。

それをなくす手段として、子宮や卵巣を摘出する避妊があります。

メリットとしては生殖器系の疾患を防ぐことができることや妊娠の心配がなくなるほか、長生きできるという報告が出ています。

デメリットは全身麻酔をしなければならないことですが、最近は麻酔前の検査や機械、技術が進歩していますのでしっかりした施設であればさほど心配はないでしょう。

そのほかには「女の子ではなくなる」ことについて、飼い主さんの気持ちの中で迷いなどがあるかもしれないと思います。

実施するかどうかの判断については家族やかかりつけの獣医さんとよく相談してみてくださいね。

 

犬の生理用オムツっている?代用や作り方を紹介・まとめ

犬の生理(発情)は人と比べて回数が少なく、出血量も少ないのが特徴です。

基本的には出血に対するオムツは必要ない場合が多いのですが、念のために着用する飼い主さんは多いことでしょう。

犬にオムツを着用させる目的は家の中を汚さないことのほかに、散歩中にオスに出会った際の防御としても有用です。

そんな使い捨てオムツはコストがかかることから、二の足を踏む飼い主さんが少なくありません。

しかし、人用の安いオムツを尻尾用の穴開けなど、少し手を加えるだけで代用できることがわかりました。

そして、生理にオムツ着用することを慣れさせておくことで、老犬になった際にオムツの着用を嫌がらなくなることで介護をやりやすくなるはずです。

かわいいマナーベルトの手作りなども楽しみながら、かぶれや衛生面に気をつけてオムツを活用してみてはいかがでしょうか。

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