犬が血管腫になるとどんな症状になる?末期症状の場合は?

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恐ろしい犬の病気の1つである「血管腫」をご存知でしょうか

その悪性化したものが「血管肉腫」という病気です

当記事では、犬の腫瘍である血管腫、及び末期ガンにあたる血管肉腫について書いていきます

この病気は、恐ろしい病であり、予後が非常に悪いです。

まだ若いわんちゃんだったり、シニアでもまだまだ元気であれば想像もつかないと思います。

しかし、発症の可能性はどの犬にもあるのです

発見が難しく、完治率の低い病気だからこそ、正しい知識を持っておくことが大切であるといえます。

当記事を最後まで読んで、愛犬の健康や過ごし方について一緒に今一度考えてみませんか。

犬が血管腫になるとどんな症状になる?

 

血管腫とは

犬の血管内の細胞が腫瘍化する病気です

良性と悪性に分かれます。

良性の腫瘍の場合は、外科手術により取り除かれるか、経過観察となるようです。

では、悪性だった場合はどうなるのでしょうか。

悪性の腫瘍は、進行のスピードも早く、体中に転移する危険性があります。

いわゆるガンです。

多くの場合、犬は衰弱し、体に様々な症状が出ることとなるでしょう

 

症状

  • できものができる(皮膚の場合)
  • 食欲不振
  • 下痢、嘔吐
  • 元気がなくなる

はっきりとした症状は決まっていません。

できる箇所によっても症状が違います。

原因や予防法も確立されているわけではないようです。

日頃から、犬の健康チェックを欠かさないことが大切でしょう

特にシニア期に入ったら、定期健診を怠ってはいけません。

異常を感じたら早めに受診することが予防につながります。

 

肉腫ができてしまった・・・余命は?

良性か悪性かによって大きく異なります。

良性の場合は、適切な治療を行うことで助かるケースも多く、その後経過観察により長生きできる可能性も大いに期待できるでしょう。

しかし、悪性だった場合は、生存確率が一気に下がってしまいます。

これから紹介する、悪性の血管肉腫は、治療しても予後が非常に悪いです

手術で取り除くことができても、短くて1ヶ月、長くても半年。

年単位での生存確率はかなり低く、多くの場合数カ月の余命と言えるでしょう。

血管肉腫は生存率が低く、獣医師でも気の毒な病っていうほどみたい・・・

 

犬が血管肉腫になってしまったら

 

血管肉腫とは

血管内の細胞が悪性のガン化する病です。

特に多くできるのが、心臓・脾臓・肝臓・皮膚となっています。

血管の巡っている場所のどこにでもできるのです。

皮膚にできた場合は目に見えるため、内臓よりは比較的発見しやすいでしょう。

皮膚の場合は、若齢期から高齢期まで幅広い年齢でみられます。

それに比べ、内臓の腫瘍はそのほとんどが7歳以上の高齢期でみられるでしょう。
(若齢期は内臓腫瘍ができないというわけではありません。)

また、足にできる腫瘍は悪性度が高く末期の状態が多いです。

転移のスピードも早く、足の切断を余儀なくされることも。

しかし、切断しても他の箇所に転移していれば、厳しい状態です。

 

症状

できる箇所によって様々ですが、

  • 食欲不振
  • 元気がなくなる
  • 貧血を起こす(貧血を起こすと歯茎が白くなる)
  • しこりができる
  • 腹部の膨張
  • 呼吸困難
  • 痩せてくる

初期症状はほぼ出ません。

でき初めの頃は、元気で無症状なことが多く、早期発見が難しいでしょう。

そのため、上記のような症状が出始めた頃には手遅れのケースが多いです。

もしくは、腫瘍が体内で破裂し、出血を起こすことで突然死してしまうこともあります。

 

検査

症状が多岐にわたるため、疑わしい場合は様々な検査方法が取られます。

  • 超音波検査
  • 触診
  • 血液検査

 

治療

  • 外科手術
  • 放射線治療
  • 食事療法

仮に、治療をしても数カ月だけの延命となることもあります。

そのため、愛犬に辛い思いをさせてまで、数カ月の延命治療をすることはやめようと考える飼い主の方も多いようです。

治療法に関しては、獣医師と相談して納得のいく決断を出す必要があるといえます。

 

犬がなる血管肉腫の末期症状は? 

先にもお伝えした通り、初期症状がほぼ見られません。

そのため、何かしらの異常が出始めた頃には末期症状と言えるでしょう。

この病気の末期は、できた腫瘍が破裂し、体内で大量出血を起こします。

出血によるショックや、体内に流れ込んだ大量の血液が様々な臓器を圧迫し、やがて死に至るのです。

腫瘍が破裂してしまうと、多くの場合食べることも動くこともできません。

破裂するまで数カ月の余命があり、破裂して出血を起こすとほぼ助かる可能性の低い病です。

どんな治療法があるか知っておくこと、そしてどのような選択をするのか考えておくことも大切なんだね。

 

血管肉腫になった愛犬にできること

 

最後まで愛犬らしく

QOLという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。

治療困難な病になってしまったとき、見込みのない苦しい治療をやめ、残りの時間を大切に生活の質(QOL)を高めていくという方法があります。

もしも、愛犬が血管肉腫を患い予後が厳しいとわかったら、愛犬が愛犬らしく最後まで生き抜くことができるようにサポートすることも重要なのではないでしょうか

辛い延命治療の先に、死が待ち受けているのであれば、治療をやめるという選択肢もあります。

その分、愛犬との時間を大切に暮らすことで、愛犬も幸せを感じてくれるはずです。

治療法に正解はありません。

治療を続けてできる限り一緒にいる時間を作ることも、治療をやめることもどちらも悪いことではないでしょう。

どのような最期を愛犬に過ごさせてあげるのかを決めるのは飼い主さんです。

 

食事療法

血管肉腫を患ってしまったら、食事療法も重要な治療の1つです

がん細胞がある犬に通常のドッグフードを与えると、がん細胞にエネルギーを奪われて、病の威力を助長してしまいます

よって、犬の体力はますます低下してしまうのです

ここで食事のポイントをお伝えしたいと思います。

 

炭水化物を控える

炭水化物は、がん細胞の大好物です。

がん細胞に栄養を奪われないようにするため、炭水化物の配合が少なめのフード、もしくは手作り食にしてあげると良いでしょう。

 

脂質やたんぱく質を取る

主要な栄養源である炭水化物を減らす分、他の栄養で補う必要があります。

脂質やたんぱく質は、犬にとっても大切な栄養素です

さらに、がん細胞は脂質から栄養を取ることはできません。

そのため、脂質はがん細胞に栄養を奪われることなく、犬が栄養として吸収できるのです

しかし脂質だけでは栄養不足。

そんな時にたんぱく質が活躍してくれます。

たんぱく質も重要なエネルギー源として、犬の栄養に役立ってくれるでしょう

ただし、どちらの栄養素も多ければ多いほど良いというわけではありません。

犬にあった適切な量を摂取できるように、調整してあげましょう

 

血管肉腫は絶対に長生きできないの?

ここまで、治療の困難さと厳しい予後が待ち受けていることをお伝えしてきました。

しかし、中には、腫瘍が破裂し生死をさまようわんちゃんが生き延びたというケースもゼロではありません。

しかも1年以上、長い子は3年経過しても生きながらえている子もいるのです。

外科手術や放射線治療に留まらず、食事の工夫や、生活改善に努めることで免疫アップにつながります。

そうした良好な条件が揃うことで、余命よりも長生きできる可能性があるのです。

もしも、愛犬が血管肉腫になってしまっても、最後までできることを考えていきましょう

できれば愛犬が笑って、穏やかに暮らせるような方法を考えると良いですね。

悲しむ飼い主さんの気持ちは、愛犬にもきっと伝わっています。

「飼い主さん、どうして泣いているの?」

「ぼくは皆がいてくれたら大丈夫だよ。」

そんな風に思っているかもしれません。

だからこそ今を大切に、愛犬との時間をより充実させることを優先してあげると良いのではないでしょうか。

犬は、大好きな飼い主さんがそばにいてくれるだけで、幸せなのですから

愛犬の幸せについて1度考えてみよう。

 

犬が血管腫になるとどんな症状になる?末期症状の場合は? まとめ

犬 血管腫 血管肉腫
  • 血管肉腫は完治が難しく、生存率も低い
  • 原因、予防法ともに確立されていない
  • 主な治療法は、外科手術・放射線治療・食事療法など
  • 7歳以上のシニア期に入ったら、定期健診を怠らない
  • 血管肉腫になってしまったら、犬のQOLを高めてあげることも大切である
  • 血管肉腫を患った犬の飼い主の多くが、愛犬の幸せを願い、そして愛犬らしく最期を迎えられるように努力している

いかがでしたでしょうか?

犬がなる血管腫は良性であれば治療可能です

そして悪性度の高い血管肉腫であっても、治療はもちろんですが、それ以外にも愛犬と向き合う時間を大切にしましょう

短い余命だったとしても、より充実した時間を共に過ごすことが、私たち飼い主にできる愛犬への恩返しではないでしょうか。

この記事が皆様の愛犬の健康サポートに役立ってくれると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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