犬が必要なたんぱく質の量って?多い食品や食材って何?

犬 タンパク質
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犬や人間にとってタンパク質は体を維持していくうえで、とても重要な栄養素です。

ですが過剰に摂取し過ぎても不足してもダメなため最適な量を与えることが重要となります。

体に必要な成分とは知っていながらも、中々意識して摂取させることは難しいでしょう。

そこで今回は犬に必要なタンパク質の量や、代表的な食材・食品、おやつレシピなどをご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧になってください。

 

犬にとってタンパク質はどんな役割がある?

 

体の約20%を占めている構成成分のタンパク質。

役割としては

  • 細胞や筋肉などの構成
  • 生体の防御反応
  • 代謝調節
  • 酸素や栄養素の運搬
  • エネルギー供給源
  • 生体情報伝達

など体を維持するために沢山の役割を担っており、談大栄養素の中でも一番重要な栄養素です。

発熱や炎症を起こしている子には、タンパク質の分解が進むためより多くのタンパク質が必要となります。

 

犬のタンパク質の必要摂取量

 

いくらタンパク質が必要な栄養素と言っても過剰に摂取することはおすすめできません。

良質なものを適量摂取することが大切で、必要摂取量は犬の年齢や生活環境によって変わってきます。

アメリカのペットフードの栄養基準を決めている団体AAFCOは、ドッグフードの基準として子犬や母犬の健康維持に22.5%、成犬18%のタンパク質が必要と示しています。

手作りの場合、体重の2~3%、全カロリーの20~30%程度と言われていますが、犬種や生活環境で数値は大きく変わります。

老犬の場合は、成犬より30~50%程度多めの摂取量が必要と言われています。

 

タンパク質が多い食品や食材は?

 

タンパク質は動物性タンパク質と植物性タンパク質に分けられています。

ここではそれぞれの代表的な食材や食品をご紹介します。

 

動物性タンパク質①たまご

たまごは食品の中で一番タンパク質量が多く、アミノ酸が理想的なバランスで含まれています。

過剰摂取になりがちなリンの含有量も少ないので犬の腎臓に優しい食材です。

しかしアレルギー源になりやすい食材でもあるため、週に1~2回程度の使用におさえるようにしてください。

また生卵は成長因子であるビオチンの吸収を阻害するアビジンが含まれているので、必ず加熱してください。

 

動物性タンパク質②牛肉

牛肉は血液や骨・筋肉を作るので痩せている犬や活動的な犬に適しています。

カッテージチーズやたまごと組み合わせるとアミノ酸とのバランスが良くなるためおすすめです。

しかし牛レバーはリンの含有量が多いため、リンの含有量が低いたまごなどと合わせたり、スキムミルクでカルシウム補給をしてあげることも大切でしょう。

 

動物性タンパク質③鶏肉

鶏肉は良質なタンパク質を摂取することができ、高タンパク・低脂肪・低カロリーです。

特にささみは脂身がほとんどなく低カロリーのため、ダイエット中の子にも最適でしょう。

むね肉は疲労回復や商機系に良いと言われているナイアシンが豊富に含まれているため夏バテ対策におすすめです。

もも肉は鉄分が多くビタミンB2が豊富なのですが、脂身が多いため与え過ぎないように注意してください。

どの部位も与える際には必ず火を通し、食べやすい大きさにカットするようにしましょう。

 

動物性タンパク質④:豚肉

豚肉は動物性タンパク質やビタミンB群が多く含まれているため、疲労回復や夏バテには最適です。

部位によっては脂身が多いため、肩肉やひれ肉がおすすめと言えます。

与える際は、寄生虫感染や雑菌がついている可能性があるため、必ず火を通してから与えるようにしてください。

 

動物性タンパク質⑤:魚

魚はビタミンAやD・DHA・EPAが豊富に含まれており、質が良いタンパク質源です。

青魚はDHA・EPA、白身や赤身はビタミンDが多いことが特徴。

しかしビタミンAやDは体内に蓄積されやすいため過剰摂取に注意が必要です。

また魚の血合いは人間にとっては栄養満点なのですが、犬にはアレルギー源になるヒスタミンが多く含まれているため与えないようにしてください。

 

植物性タンパク質①豆類

豆類は理想的なアミノ酸バランスを持ち、大豆にはガン予防効果のあるイソフラボンなども含まれています。

しかし犬にとっては食物繊維が多いため消化しにくい食材です。

また亜鉛やカルシウムなどの吸収を阻害するフィチンという酵素があるため、1日水にひたし十分加熱したものを与えることが大切です。

過剰摂取にも注意で、下痢をしたり腎臓や副腎の働きを低下させるため、継続的に摂取することはやめてください。

 

植物性タンパク質②カッテージチーズ

チーズは牛乳やヤギの乳を発酵させて作られており、タンパク質が消化吸収されやすくなっています。

ビタミンA・B群やカルシウムが豊富で栄養バランスに優れているのですが、塩分とリンの含有率が高いことが問題です。

そのためチーズを使用する場合は、高タンパク・低脂肪・低カロリーのカッテージチーズがおすすめでしょう。

 

犬がタンパク質を取り過ぎるとどうなる?

 

犬にタンパク質を過剰摂取させると、肝臓と腎臓に負担がかかります。

タンパク質は、消化管でアミノ酸に分解された後、肝臓に運ばれ必要以上のアミノ酸を分解します。

腎臓は分解されたアミノ酸を排泄するため、結果、肝臓と腎臓へ負担がかかってしまうのです。

ただ毎日適度な運動をこなす犬であれば、過度に不安になることはなく定期的に血液検査をすることで回避できるでしょう。

ですが腎臓に疾患を持っている犬は動物性タンパク質は控えめにする必要があり、摂取量を調整し、良質の肉を与えてあげることが理想です。

またシニア犬は摂取量を少量にし、高タンパクのフードが良いでしょう。

 

犬のタンパク質不足から起こる症状

 

タンパク質は、犬にとって生命維持装置のような役割をする非常に重要な成分です。

不足すると成長期の子犬は骨格をはじめ筋肉など体のあらゆるところに発育不全が起こります。

成犬に至っては、体力が落ちたり、抜け毛・被毛のパサつき・皮膚の乾燥などの症状が現れ、免疫が落ち、病気にかかりやすくなるというリスクもあるでしょう。

 

タンパク質を多く摂取できるおすすめ手作りおやつ

 

タンパク質を美味しく摂取してもらえるよう、ここではおすすめの手作りおやつをご紹介していきます。

超簡単!サツマイモと豚肉のクッキー

[材料]
  • サツマイモ:1本
  • 豚こま肉:150g程度
  • たまご:2個
  • 小麦粉:1カップ
  • オリーブオイル:手に塗る用
[作り方]
  1. 豚こま肉を小さく切る
  2. オーブンを170度予熱し、天板にクッキングシートを敷き、豚肉を重ならないよう敷き詰める
  3. オーブンで30分焼く
  4. サツマイモを茹で、潰す
  5. カリカリの豚肉を包丁で細かく切る
  6. サツマイモ・たまご・小麦・豚肉を混ぜる
  7. 手で良く混ぜる
  8. オーブンを180度に予熱する
  9. 天板にクッキングシートを敷き、手にオリーブオイルを塗って適当な大きさに丸め平らにし、並べる
  10. オーブンで20分焼いて出来上がり

 

安心ビスケット

[材料]
  • 小麦粉:80g
  • おからパウダー:40g
  • 人参:30g
  • ひじき:1g
  • 煮干し:2本
  • きなこ:大さじ1
  • 鰹節:適量
  • 高野豆腐:1枚
  • 豆乳:70g
  • オリーブオイル:5g
[作り方]
  1. 全ての材料をワードプロセッサーで細かくする
    ※包丁でもよい
    ※高野豆腐は予めもどしておく
  2. 手でつぶすと記事がつく感じまで混ぜる
  3. クッキングシートの上で丸め、綿棒で1~1.5㎜の厚さに伸ばす
  4. ナイフで切れ目を入れ、オーブン180度で35分焼き出来上がり

 

ささみと野菜のマフィンサレ

[材料(直径6㎝のマフィンカップ4個分)]
  • ささみ:60g
  • 薄力粉:100g
  • たまごMサイズ:2個
  • 人参:20g
  • ミニトマト:2個
  • 水:50ml
  • エキストラバージンオイル:小さじ1
  • カッテージチーズ:12g
[作り方]
  1. オーブンを170度に予熱し、薄力粉をふるっておく
  2. ブロッコリーを1~2分茹で、ほぐしておく
  3. 筋をとったささみ・人参・ミニトマトを1㎝角に切る
  4. 小麦粉に溶いたたまご・水・ほぐしたブロッコリー・オリーブオイル・2を入れよく混ぜる
  5. マフィンカップに流し込み、カッテージチーズ散らす
  6. オーブンで30分焼いてできあがり

 

あずきのブラマンジェ

[材料]
  • ゆであずきの煮汁(砂糖なし):200CC
  • コーンスターチ:大さじ2杯
  • トッピング用あずき
[作り方]
  1. 茹であずきの煮汁とコーンスターチを鍋の中でよく混ぜる
  2. かき混ぜながら、弱火にかける
  3. とろみが出てきたら火をもろ火にして、更に2分程度かき混ぜる
  4. 型に入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして出来上がり

 

犬が必要なタンパク質の量は?まとめ

 

今回は犬が必要なタンパク質の量やタンパク質が多く含まれている食材・食品、おすすめのレシピなどをご紹介してきました。

過剰摂取をしても不足してもダメな栄養素のため、難しいと感じる方も多いでしょう。

そのため栄養不良になる子も増えてきているのは事実です。

健康のためには良質な動物性タンパク質を主軸におき、そこに色んな食材をバランスよく付け加えることがポイントです。

手作りおやつもご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

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