世界三大珍味の1つとして知られる「トリュフ」。
高級食材としても知られているが、家庭料理ではまず使われない食材ではないだろうか。
しかし、最近ではインターネット販売を通して手軽に入手することが可能に。滅多に食べることができないトリュフを使って、自宅でもプロ顔負けの料理を楽しむことができるのだ。
とはいえ、トリュフとは何か?犬も食べれるのか?どんな与え方をすればいいのか?そんな人もいるだろう。
そこで今回は、トリュフのあれこれについて紹介するとともに、入手方法もお伝えしていく。
【獣医師監修】班目美紀
そもそもトリュフとは何か?
見た目からは何の食材か全く想像できないが、トリュフはきのこの一種だ。
主に、楢(ナラ)や樫の林に自生しているのだが、トリュフは地中に埋まっているため、特別に訓練された豚か犬によって掘り起こさせる。
豚はかつて最もよく使われていたが、現在の農家はトリュフを食べてしまわない犬の方を好むという。
大きさは、3㎝~15㎝くらいのものが一般的なサイズ。しかし、通常のきのこのようなカサやヒダはなく、ボコボコとした球状をしているのが特徴。食べ方も普通のきのこ料理とは違いスライスして使われる。
種類としては、主にフランス・スペイン・イタリアなどで生産される「黒トリュフ」と、イタリアのみで生産される「白トリュフ」の2種類に分けられる。
トリュフの最大の特徴は、その強い香りにあるといえるのだが、白トリュフの香りは刺激が強く、ガソリンや漏れたガスの臭いに例えられることも。
いずれにしても、トリュフは特有の香りを楽しむものであるため、大量の料理に用いることはまずないということだ。
ちなみにチョコレートの「トリュフ」は、その形がトリュフに似ていることから、その名前が付けられたのだとか。こちらのトリュフはチョコレートが主体なので犬には与えないようにしよう。
トリュフに含まれる成分
さて、トリュフがどんな食材か分かったところで、次はどんな成分が含まれているのか見てみよう。
※トリュフ100gあたりの栄養成分
- カロリー・・・284kcal
- 脂質・・・0.7g
- ナトリウム・・・35mg
- カリウム・・・754mg
- 食物繊維・・・70g
- カルシウム・・・159mg
- 鉄・・・5.9mg
- マグネシウム・・・83mg
こうして見てみるとカリウム、カルシウム、鉄、マグネシウムなどのミネラルを含んでいるようだ。
とはいえ、これはあくまで100gあたりの数値。
標準的なサイズを例にした場合、大きさが直径3.5cm程度で、1個あたりの重さが20g以下ほど。
しかも、大量に食べるものではないので、軽くトッピングする程度と考えると、トリュフには栄養価があるとはお世辞にも言えないだろう。
トリュフの味・食感・与え方
トリュフの味や食感
トリュフの価値は「味ではなく香りが決め手」と言われるくらいトリュフ自体の味は無味に近い。
例えるなら生のマッシュルームに近いとも言われており、トリュフならではの味はしないのだという。
人によって感じ方や捉え方に違いはあるかもしれないが、初めて食べた方は「これがトリュフなのか…」と思ってしまうほど無味なのだとか。ちなみに、食感はサクッとしているようだ。
トリュフの与え方
黒トリュフは加熱して食べることが多い。白トリュフに比べると香りは少なく、サクッとした歯ごたえのある食感が特徴だ。
一方の白トリュフは特に香りが強く、薄く削って生のまま料理にふりかけるなど、同じトリュフでも黒と白では香りの強さも違えば調理方法も変わってくる。
黒トリュフであれば加熱、白トリュフであれば生、と使い分けるのがいいだろう。いずれにしても、スライスして細かく刻んだものを少量だけお裾分けしよう。
(※特に白トリュフは高価なので与える量は自然と少なくなるだろう)
栄養を摂るためにトリュフを食べるというよりは、贅沢なひと時を愛犬にもお裾分けするという感じだ。
さいごに
さいごに、トリュフの入手方法について紹介する。
黒トリュフは比較的入手しやすいので、ネットで探すと手頃な価格帯のものが多く見受けられる。
次に白トリュフだが、これはかなり高価な品だ。限られた場所でしか取ることができないと言われており、その価格は黒トリュフの数倍。
ホームパーティーで使えば盛り上がること間違いなしだが、くれぐれも盗み食いされないように警戒したい。