しらすは一般的にいわしの稚魚。
アツアツのご飯にかけたり、かき揚げにしたり、大根おろしにのせたりと、骨が柔らかいので丸ごと食べられるのが魅力的ですよね。
しらすは、水揚げされたばかりの「生しらす」をはじめ、塩水で釜茹でした「釜揚げしらす」、また、乾燥度(水分量)の違いによって「しらす干し」「ちりめん(ちりめんじゃこ)」「たたみイワシ」など、加工によってその種類は様々。
また、栄養面を見てみると歯や骨の形成に必要なカルシウムやビタミンDなどが豊富に含まれているのも特徴です。
とはいえ、ここで気になるのは「塩分がやや高いのではないか?」という疑問。
というわけで今回は、「犬にしらすを与えても問題はないか」について解説していきます。
犬はしらす食べてもいいの?
犬がしらすを食べても基本的に問題はありません。
しかし、塩水で釜茹でしたしらすには塩分が多く含まれていますので、そのまま与えると塩分の過剰摂取の恐れがでてきます。
もちろん、犬も生命維持のために塩分を必要としますが、必要以上に摂った塩分は腎臓でのろ過機能に負担をかけてしまいます。
過剰に摂取した塩分は腎臓で排出されますが、ストレスをかけ続けると腎臓に重大な問題を引き起こすきっかけにもなってしまうことは覚えておきたいところではあります。
犬にとって「しらす」の塩分はどうなのか?
私たち人間にとって適度の塩分は食味として重要ではありますが、犬に私たち人間と同じ感覚で与えてしまうと、知らず知らずの内に塩分の過剰摂取をしている可能性もでてきます。
犬の必要な塩分量には諸説ありますが、体重1㎏あたり、約0.06g~0.12gが適量だと言われています。
体重5㎏の小型犬を例でいえば、0.3g~0.6g/日は必要になります。しかし、ドックフードや自然の食材にも塩分は含まれていますので、それに単純にプラスして与えてしまうと、知らずの内に塩分過多になってしまう、というわけです。
しらすの場合、100gあたり4.1gの塩分量が含まれていますので、犬にとっては塩分の塊とも言えるでしょう。
しらすは塩分を抜いてから与えるのが基本!
犬にしらすを与える際には、少し手間がかかりますが「塩抜き」してあげると塩分がグっと下がります。
塩抜きの手軽な方法として、ボールにしらすを入れて熱湯を注ぎ、数分間熱湯につけてから、ザルや茶こしなどで湯切りする方法が簡単♪
塩抜きして余った場合は、小分けにして冷凍しておくのも、後々使いやすくて便利です。
ちなみに、塩抜きして味もそっけもないと思いますが、塩抜き後のしらすでも『魚の風味』がしっかりしています。
これならドックフードのトッピングや手作りメニューなどにも使えるので、しらすを与える場合は必ず塩抜きしたものを与えるのが重要です。
それでも若干の塩分が気になる場合は『犬用の無塩しらす』を選んでみるのもいいでしょう。
しらすにはカルシウムが豊富に含まれている!
しらすといえばカルシウムが豊富に含まれているイメージがありますが、まさにその通り!しらす100gに換算すると牛乳およそ2本分のカルシウムが含まれているというのだから驚きです。
また、しらすには「ビタミンD」も多く含まれています。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける効果があり、一緒に吸収することにより丈夫な歯や骨を作り出す効果があると言われています。
しかしながら、カルシウムは過剰に摂取すると、高カルシウム血症で内臓機能に影響がでてしまう場合がありますし、骨の成長や形成をする上で問題が発生してしまうこともあります。
ここで少しだけおさえておきたいのですが、あなたの愛犬の食事はドックフードですか?それとも手作り食でしょうか?
じつは、それによってカルシウムが過剰か不足しがちであるか分かります。
例えば、それなりのドックフードを与えていれば、カルシウムを不足することはないでしょうが、手作り食などは食材の組み合わせから考えても、どうしてもカルシウムが不足しがちになってしまいます。
うまく補えればいいのですが、なかなかカルシウム要求量を満たすのは難しいものです。
しかもカルシウムは犬の年齢に応じて必要量も変化しますので、ドックフードにはトッピングで少量、手作り食がメインであればしらすを上手に活用するなど、上手に使い分けると良いかもしれません♪
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回のまとめとしては、
- 犬にしらすを与える際は、塩分が多いので必ず「塩抜き」をする。
- しらすにはカルシウムが豊富な分、与え方次第で過剰摂取や不足になることを知っておく。
一口にしらすと言っても、その加工方法で様々な種類があり、水分をどれだけ含むかによって賞味期限も変わってきます。しらすは大変デリケートな食材で鮮度落ちも早い食材なのです。
塩抜きはもちろん、愛犬には新鮮なしらすを与えるようにしましょう。