さやが柔らかく、さやと豆の両方を食べることができる「スナップエンドウ」。
甘みも食べごたえもあり、栄養価も高いと人気の野菜だ。
スナップエンドウといえば茹でることによって鮮やかな色味とほのかな甘さを楽しめるのが魅力。
暖かくなってくると店頭でも見かけるようになるので、使う機会も多くなってくるのではないだろうか。
サッと茹でて食べられるので、キッチンで味見をしてたら愛犬が気になって寄ってくる…ということもあるだろう。
与える際の注意点や茹で方も気になるところ。
もちろん、しっかり茹でたものであれば犬に与えても大丈夫!
むしろ、栄養価が高いので愛犬の食事にも加えてあげたい食材のひとつなのだ。
今回は、犬にスナップエンドウは大丈夫?与える際の注意点や茹で方についてご紹介していこう。
Contents
犬にスナップエンドウは大丈夫?
緑の豆類から収穫される野菜には、さやいんげん・さやえんどう・グリーンピース・スナップエンドウ・絹さや…。
少し混乱してしまいがちだが、スナップエンドウは1970年代にアメリカから導入されたグリーンピースの改良品種だ。
さやは肉厚で甘みが強いが、硬いスジがあるのが特徴。
サッと茹でて食べてもよし。
肉料理のつけあわせ、サラダにもよし。
また、天ぷらにしてもサクサクとした食感を楽しむことができる。
ちなみに「スナックえんどう」と呼ばれることもあるが、アメリカから導入された当時の名残りであって間違いではない。
農林水産省では、スナップエンドウと表記しているが両方とも同じなのだ。
スナップエンドウの栄養と効能
スナップエンドウはビタミンが豊富なのが特徴だ。
主に含まれているビタミンを挙げると、ビタミンC、K、葉酸(ビタミンB群)、そして必要に応じてビタミンAに変換してくれるβカロテンなどが含まれている。
また、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも含有。
スナップエンドウは栄養バランスのとれた野菜といえるだろう。
ビタミンC
犬は体内でビタミンCを合成できるが、だからといって摂取しなくてもいいわけではない。
年齢と共にその能力は低下するので長期的に摂取したい栄養素の一つなのだ。
ビタミンCの主な働きとして、活性酸素を無毒化する「抗酸化作用」が挙げられ、免疫力の向上、コラーゲンの生成を促すなど、身体の調子を整えるには欠かすことのできない栄養素なのである。
ビタミンK
ビタミンKの役割は、出血した時に血液を固めて止血する働きのほか、骨に存在するタンパク質を活性化し、骨の形成を促す作用がある。
犬は腸内細菌によってビタミンKが合成されると言われているが、それだけで1日の必要量を補えないともいわれている。
そのため、普段の食事からも不足しないよう補ってあげたい。
葉酸
葉酸といえば、妊娠初期に必要となる栄養素としても知られているが、その理由は細胞の生成に必要な栄養素だからである。
葉酸は他にも血液を作る働きも持っており、スナップエンドウには豊富に含まれているのも特徴だ。
犬は腸内細菌によって多少の葉酸が作られるというが、犬の1日の必要量を満たしているかまでは明らかになっていない。
普段口にするものから積極的に摂ることは決して容易ではないため、不足しないよう補ってあげよう。
βカロテン
βカロテンには抗酸化作用があり、ガンの予防や老化予防に効果的と言われている。
しかも、βカロテンは必要な量だけ体内でビタミンAに変換するという優れもの。
ビタミンAは、視力を維持するには欠かすことのできない栄養素の一つでもある。
ミネラルも豊富に含まれる
スナップエンドウには、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄といった、実に様々な種類のミネラルを含んでいる。
基本的にミネラルは、「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」の3大栄養素の機能をサポートしてくれる大切な成分。
犬の体調を整えるだけではなく、骨や歯など体の組織を構成する働きもあるので、犬の成長には欠かすことができないのだ。
与える際の注意点や茹で方も紹介
このように栄養バランスのとれたスナップエンドウだが、与える際にいくつか注意したいポイントがある。
愛犬に安心して与えるためにも、まずはしっかりマスターしておこう。
スナップエンドウのカロリー
スナップエンドウに限らず、多くの豆類はタンパク質や炭水化物の量が多いため、野菜の中でもカロリーは比較的に高い。
スナップエンドウは100gあたりで約43kcalを含んでいる。100gといってもピンとこないが、1さや(5g)あたりに換算すると、2kcalあると考えてもらってもいいだろう。
単純なカロリー数値だけみると少なく感じるが、スナップエンドウはしっかりした甘みがあるため犬の嗜好にはあっている。
食いつきがいいからといっても、与える量は2~3さや程度にしておくのが望ましい。
また、炭水化物の量が多いということは糖質が高いということでもある。
スナップエンドウはバランスのとれた野菜であるが、与え過ぎには注意した方がいいだろう。
スナップエンドウは「生」では与えない
人の場合、スナップエンドウを生で食べた話を聞くこともあるが、それはあくまで採れたて新鮮な場合での話。
しかも、新鮮とはいえ生では筋も固い。
犬の場合は野菜などの消化を得意とはしないので、必ず茹でたものを与えるようにしよう。
また、茹でる前にはしっかりと筋を取り除くのが基本。
特に、さやの大きなスナップエンドウはこの筋もかたいので手を抜かずに行いたい。
茹で終えたらザルなどの容器にあげて冷ます。
食べやすい大きさにカットして、フードのトッピングや手作り食に加えよう。
食物アレルギーがないか様子を見守ろう
アレルギーの原因となるものをアレルゲンと呼ぶのだが、実は食べ物全てにアレルゲン要素があることは知っておきたいところ。
初めて与える時は少量から与えて、痒がったり嘔吐したりしないか、愛犬の様子を見守ってあげるのも大切だ。
犬にスナップエンドウは大丈夫?与える際の注意点や茹で方も紹介まとめ
「犬にスナップエンドウは大丈夫?与える際の注意点や茹で方も紹介」と題しましてスナップエンドウについて詳しくご紹介しましたが、参考になったでしょうか。
スナップエンドウは栄養バランスがとても良く、特にビタミンC、ビタミンKをはじめとしたビタミン類が豊富に含まれている食材です。
与える際の注意点さえ気を付ければ積極的に愛犬に食べさせたい野菜ですね。
下ごしらえや茹で方も是非参考にしてください!