犬はタコを食べても大丈夫!タコの正しい与え方と選び方、栄養について【獣医師監修】

犬 タコ 食べる 与える 大丈夫 アレルギー 消化 大丈夫
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犬 タコ 食べる 与える 大丈夫 アレルギー 消化 大丈夫

宗教上の戒律をはじめ、その見た目、動きから「デビルフィッシュ」として忌み嫌う国もあるタコ。

しかし、日本では世界の半分以上の食用たこが食べられているという。

そんな日本人が大好きなタコ。見た目によらず、栄養がたくさん含まれているため、愛犬にもお裾分けしたいと思う方も多いのではないだろうか。

もちろんタコは犬に与えても大丈夫な食材。生ではなく、茹でたタコであれば愛犬の食事にもプラスしたい食材なのだ。

この記事では、タコの栄養をはじめ、与え方や注意点のほか、下処理についても紹介していこう。

【獣医師監修】班目美紀

専門家 監修
麻布大学獣医学部獣医学科卒。現在は動物病院で小動物臨床獣医師として勤務。

 

タコの栄養と効能

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日本では食卓によくあがるタコだが、実は世界的に見てもこれは珍しい食文化のようだ。一説では、世界中の6割ものタコを日本人が食べているとも言われている。

それほどまで日本人が愛するタコには、一体どんな栄養が含まれているのだろうか。

 

 

タウリン

栄養ドリンクに含まれている成分でお馴染みのタウリン。

タコの代表的な栄養素であるこの成分は、非常に強い抗酸化作用を持っている。また、心臓機能を正常に保つためにも必要な成分であるほか、視力を回復させたりする効果もあるようだ。

犬は肝臓でタウリンを合成できるが、その合成量にも限度があるといわれている。

不足しないよう食べ物からも補ってあげたい。

 

 

亜鉛

タコには亜鉛も豊富に含まれている。

亜鉛は、細胞の再生やストレスの軽減、免疫力の向上に効果があるといわれている。

亜鉛の不足は、フケ、鼻や肉球のカサカサの原因にもなってしまう。犬は人よりも多くの亜鉛が必要だとされているため不足しないよう摂取したい。

 

 

ビタミンB12

ビタミンB12は補酵素として、タンパク質、炭水化物、脂質などの代謝を助ける働きがある。

また、造血ビタミンの一つであるビタミンB12は、赤血球の生産には欠かせない栄養素でもあるため、老化防止、貧血防止、タンパク質合成などに効果を発揮する成分ともいわれている。

 

 

ビタミンE

タコには、ビタミンEも多く含まれている。

ビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれ、アンチエイジング効果が期待できる栄養素である。

また、強力な抗酸化作用で活性酸素を無害化すると言われており、動脈硬化の予防に期待ができるビタミンだ。

 

タコには上記の他にもカリウムやリンといったミネラルも含んでいる。これほどの栄養を秘めているタコ。ついでに、低カロリー・低糖質のヘルシー食材というのも嬉しいポイントではないだろうか。

 

タコの与え方と注意点

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タコの栄養を上手に摂取するには「与え方」や「注意点」など、飼い主さんが正しい方法をマスターしておく必要がある。

難しいことは何一つないので、与える際の参考にしてほしい。

 

生タコの吸盤には注意しよう

関西では、生のタコが流通していることが多いと聞く。それ以外の地域でも、海釣りをやる方なら、生のタコを入手する機会も少なくないだろう。

そこでまず、生のタコを入手しても刺し身などでは与えないように注意していただきたい。

これは吸盤がノドに吸いつくなど非常に危険なので、新鮮だから少し切ってお裾分け…というのはNG。小さいタコを生きたまま丸ごと食べる、というシーンもたまにテレビで見かけることもあるが、危険なので注意しよう。

 

 

タコは茹でて与えるのが基本

たいていの場合、刺し身用として売られているタコでも茹でダコを使用しているため、「生」で食す機会は少ないだろうが、タコの種類によっては生のまま刺し身として食べられるものもある。

 

これはタコに限った話ではないのだが、多くの魚介類・甲殻類は「チアミナーゼ(アイノリーゼ)」というビタミンB1を破壊してしまう酵素が含まれいる。

ビタミンB1は、別名「神経系のビタミン」。チアミナーゼを頻繁に摂取すれば、ビタミンB1が欠乏する可能性は否定できない。欠乏は、運動失調や神経伝達に障害が発生しやすくなるといったことは頭の片隅にでも入れておこう。

ただ、これは「生食」「日常的に与える」といった場合での話。

チアミナーゼは熱を加えることにより活性が失われるので、茹でダコを与える分には心配はない。生で食す機会でもない限り、そう神経質にならなくてOKだ。

 

 

細かく刻んで与えるのが鉄板

タコは脂質が少なく、たんぱく質が豊富な食材だ。

そのため、タコを大きいまま与えてしまうと消化に時間がかかってしまう。犬はよく噛まずに飲み込む性質があるので、あらかじめ細かく刻んだものを与えるようにしよう。

タコは人間や犬にとっても比較的消化に時間がかかる食材。胃腸が弱っている時はもちろん、体調が悪い時は与えるのを控えよう。

 

 

より柔らかい食感を求めるなら…

市販の茹でダコには、「オス」と「メス」が存在するのはご存知だろうか。

じつは茹でダコであっても、より柔らかい食感を求めるなら、メスのタコを選ぶのがよい。その理由は、メスはオスに比べて繊維が柔らかくて美味しいのだとか。

オス・メスの見分け方はいたって簡単。吸盤をチェックして、大きさと並びが均一であるものがメス。

一方、吸盤の大きさが不揃いのもの、つまり大小まばらな吸盤はオスだ。

 

ちなみに、タコの皮が破けておらず、やや暗めの赤色をしているものが新鮮である証。

せっかく、愛犬に与えるのだから美味しいタコ選びも一緒にマスターしておくといいだろう。

 

市販のタコでも下処理は必要!?

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タコの足先は食べてはいけない…、という話を聞いたことはないだろうか。

タコ料理のレシピにも、タコの足先は切って捨てるように記載されていることもあるだろう。

そのため、タコの足には毒がある?と言われることもあるが、結論を先に述べれば「毒はない」ので安心して大丈夫だ。

 

しかし、タコの吸盤は汚れがたまりやすい構造になっており、非常に雑菌が多いのは事実。そのため、茹でダコといっても、吸盤などにつまった汚れを落とすために、ササっとこすり洗いとよい。

これをするとしないでは、食べるときにザラつきも感じなくなるのでオススメ。ひと手間加えるだけの簡単作業なので、ぜひ試してみてほしい。

 

 

さいごに

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タコの足は何本?と聞かれて、8本と答えるのが正解だが、じつはその内の1本は交接腕と呼ばれ、先端が生殖器になっているという。

ちなみに、先端部分には吸盤がないので、今まで知らなかった…という方は、タコ選びの参考に。

いずれにせよ、タコ選びはメスがオススメだ!

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