スプラウトとは野菜の新芽のことで、小さいけれどギュッと栄養分が凝縮されているのが特徴だ。
抗ガン作用で話題になったブロッコリースプラウトを始めとし、お馴染みのかいわれ大根以外にも、近年ではさまざまな発芽野菜が出回っている。
もちろん愛犬の食事にも加えてみたい飼い主さんも多いことだろう。
とはいえ、主に食べられているスプラウトの種類については知らない方も多いのではないだろうか?
今回は小さな体に栄養がたくさん含まれている、スプラウトの種類や選び方を探ってみよう。
Contents
スプラウトの種類
発芽したばかりの新芽であるスプラウトには、これから成長していくための栄養がギュッと凝縮されている。
発芽する時に、種や成熟した野菜とは異なるビタミン類やミネラルなどが豊富に生成されることから「天然のサプリメント」と呼ばれることも。ここでは、主に食べられているスプラウトの種類をいくつかご紹介していこう。
かいわれ大根
大根の新芽なので、大根おろしにあるようなピリッとした辛味が特徴。スプラウトの元祖ともいえる存在だ。
豆苗
他のスプラウトと比べてひとまわり大きいのが特徴。豆苗はアクがないため、サラダ感覚で生で食べることもできる。
えんどう豆の新芽なので、豆特有の香りも楽しむことができる。
ブロッコリースプラウト
ブロッコリーの新芽。スプラウトには辛味などの刺激が強いものもあるが、ブロッコリースプラウトの味はマイルド。ほんのりした苦味と甘みが特徴だ。
レッドキャベツスプラウト
紫キャベツの新芽で、赤紫色をした茎と、ほんのりキャベツの味がするのが特徴。
料理の彩り役としても使えるスプラウトである。
ソバのスプラウト
ソバ種子を発芽させたスプラウト。苦みがほとんどないので、かいわれ大根などの辛味が苦手な方には最適なスプラウトといえるだろう。
茎の色は、きれいなピンク色をしている。
スプラウトの栄養と効能
スプラウトの良いところは、それぞれ成熟した状態よりも、新芽であるスプラウトのほうが栄養素が多く含まれていることにある。
それでは、種類別にどのような栄養が含まれているのかチェックしてみよう。
かいわれ大根
かいわれ大根には大根がもともと持つ栄養素のほかに、大根がもっていない栄養も含んでいる。
その栄養が、ビタミンKやビタミンEといった成分。ほかにも大根にはほとんど含まれていないβカロテンも豊富に含まれているのが特徴だ。
豆苗
βカロテン、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンC、葉酸を豊富に含んでいて、たいへん栄養価が高い食材として注目されている。
しかも、これらの栄養成分は一般的な緑黄色野菜を代表する「ほうれん草」「小松菜」「春菊」「ニラ」などの含有量を上回るという。
また、種子の状態であるえんどう豆と比べて、ビタミンEは16倍、ビタミンKは13倍、なんとカロテンにいたっては31倍も含まれているというのだから驚きだ。
ブロッコリースプラウト
近年注目されているのが、ブロッコリースプラウトが含むスルフォラファン。
その含有量は、成熟したブロッコリーの20倍と超豊富に含んでいる。スルフォラファンの中でも特筆すべきなのは、3日も続く抗酸化作用にある。
例えば、抗酸化作用といえばビタミンCなどにもその作用はあるが、ビタミンCの場合の継続は数時間。それに比べてスルフォラファンの抗酸化作用は3日も継続するというのだ。
抗酸化とは、身体を酸化させる原因である「活性酸素」を除去する働きのこと。愛犬の体にも良い働きが期待できるのも嬉しいポイントだ。
⇒ ブロッコリースプラウトの詳しい記事はこちらをCheck!
レッドキャベツスプラウト
ビタミンCやビタミンK、葉酸を豊富に含んでいる。特に葉酸は100gあたり110μgと非常に豊富だ。
葉酸といえば、妊娠初期に必要となる栄養素であるが、その理由は細胞の生成に必要な栄養素だから。
犬は腸内細菌によって多少の葉酸が作られるというが、犬の1日の必要量を満たしているかまでは明らかになっていない。不足しないよう普段の食事からも補っていきたい栄養素だ。
さいごに
種類はさまざまで手軽に与えることができ、成長した状態よりも豊富な栄養を含むスプラウト食材。
今ではスプラウト用の栽培キットも売られているので、自宅での栽培も容易だ。
栽培方法はいたって簡単。種を発芽させるのに必要なのは、水と酸素と適切な温度だけ。種まきから収穫までも早いので、愛犬のためにお気に入りのスプラウトを育ててみるのも楽しいかもしれない。
ぜひ今回の情報を参考にいろいろな種類を食べ比べて、お気に入りのスプラウトを探してみよう。