クリスマスやホームパーティーなど、おもてなし料理として人気のローストビーフ。
お肉のいい匂いに誘われて、愛犬がローストビーフをねだるかもしれませんね。
牛肉だし、一口くらい・・・と犬にローストビーフを与えていませんか。
ローストビーフは牛肉を使った料理ですが、犬に与えても大丈夫なのでしょうか?
人間が美味しく食べていても、犬にとっては健康を害する可能性のある食べ物もあります。
そこで、犬にローストビーフを与える方法や、犬用ローストビーフの作り方、与えるときの注意点などをご紹介していきます。
【専門家監修】若林あき子
●JKC愛犬動物飼育管理士●愛玩動物救命士●JCSA動物看護士●犬のしつけインストラクター●犬の栄養管理士●ペット介護インストラクター●ドッグトレーニングアドバイザー…等
Contents
犬にローストビーフを与えても大丈夫?
お昼はホットプレートで巨大な
オムライス🥳あと、ローストビーフ(犬用)が
上手にできました🤗
細かく切って冷凍して、
ドックフードのトッピングに🐶 pic.twitter.com/AH2c5OQvM0— かおち@ポケGOあつ森 (@pokemonkaochi) February 13, 2021
ローストビーフは、味付けしていないものであれば、犬に食べさせても大丈夫です。
私たち人用のローストビーフは、塩やこしょうで下味をつけたり、調味液などに漬け込んで下ごしらえしているものがほとんど。
さらに、食べるときにソースをかけたりすることもありますよね。
調味液やソースには、犬に決して与えてはいけない玉ねぎやニンニクなどが含まれていることもあります。
つまり、ローストビーフを愛犬に食べさせる場合は、塩などの調味料やソース類を一切使っていない、味付けしていないものを選ぶことが大切なのです。
ローストビーフってどんな料理?

牛のかたまり肉に塩などで下味をつけてオーブンで焼き上げ、食べる直前に薄く切り分けて食べる、イギリスを代表する伝統料理です。
一般的には脂身の少ない赤身の部分を使うため、牛もも肉が定番となっていますが、牛肉の最高級部位であるサーロインや、その下にあるランプが使われることもあります。
牛のかたまり肉を蒸し焼きにするという大変シンプルな料理なので、塩・こしょうだけでなくにんにくや玉ねぎなど香辛料を使うこともあり、レシピは何通りもあります。
犬にローストビーフを与える方法
人間用のローストビーフには、一般的に塩やこしょうが使われているため、犬に食べさせるなら味付けを全くしていないローストビーフを選ぶ必要があります。
つまり、愛犬同伴で入れるレストランで食べるローストビーフや、市販のローストビーフはNGということ。
塩やこしょう以外にも、犬に絶対に与えてはいけない玉ねぎやニンニクなどが使われていることもあるのです。
大切な愛犬の健康を害する可能性があるということですね。
一番安心なのは、愛犬用にローストビーフを手作りする方法です。
それなら塩も玉ねぎも使わずに、愛犬に安全な食事を与えることができますよ。
正しい犬用ローストビーフの作り方

愛犬が安心して食べられるローストビーフの作り方・3タイプをご紹介します。
材料は牛もも肉のブロックだけですが、準備として牛もも肉を常温に戻します。

フライパンを使った作り方
・フライパンにクッキングシートを敷くか、オリーブオイルなど質の良いオイルをひく。
・牛かたまり肉を入れ、強火で表面に焼き目をつける。(焦げないように注意しましょう。)
・牛肉に焼き色がついたら弱火にし、10分ほど焼く。
・フライパンから牛肉を取り出し、アルミホイルでしっかりくるむ。
・そのままの状態で2時間ほどおき、牛肉を蒸らす。
フライパンと鍋を使った作り方
・フライパンで牛肉に焼き色をつける。
・焼き色がついたら牛肉をラップでしっかりと包む。
・ラップで包んだままジップロックなど密閉性の高い袋に入れる。
・深さのある鍋に水を入れ、ジップロックごと入れて2分ほど煮たてる。
・火を止めて20~30分ほど放置し、蒸らす。
電子レンジを使った作り方
・耐熱皿などに牛肉をのせてラップをかける。
・600wの電子レンジで3分加熱する。
・一度取り出して牛肉の上下を返し、さらに1~2分加熱する。
・電子レンジから取り出して、すぐにアルミホイルでしっかり包む。
・1時間ほど放置し、蒸らす。

お肉が冷めたら薄く切り分けて完成です。
犬がローストビーフを食べやすいように小さくカットしてあげるなど、工夫するといいでしょう。
ご紹介したレシピでは、完全に火を通すために加熱時間を長めにしてありますが、切った時に肉の中心部が生の状態でないか、必ずチェックしてください。
生で食べることのできる新鮮なお肉であれば、牛肉以外にも馬肉やラム肉、鹿肉でも同じ方法で愛犬のためのローストビーフを作ってあげることができますよ。
ここがポイント!犬にローストビーフを与えるときの注意点
愛犬にもローストビーフを食べさせてあげるなら、手作りするのが最も安心。
でも、牛肉ならどんなものでも大丈夫なのでしょうか?
また、愛犬が欲しがるからといって好きなだけ与えても問題ないのでしょうか。
犬にローストビーフを与えるときには、次の点に注意が必要です。
どんな牛肉を使ってもいいの?

犬に与えるローストビーフの材料は、低カロリーで脂肪の少ないものを選ぶ必要があります。
元々肉食動物である犬ですが、脂肪量が多くカロリーが高いお肉ばかり与えると肥満の原因になってしまうからです。
一般にローストビーフを作る場合は、牛肉の比較的脂肪の少ない部位、もも肉が適していますね。
実は産地によっても脂肪量やカロリーが異なることをご存じでしょうか。
和牛もも肉と輸入牛もも肉とを比較してみました。
和牛もも肉100gあたり ・・・脂肪量18.7g 250 kcal
輸入牛肉もも肉100gあたり・・・脂肪量8.6g 165kcal
このようにかなり差があることがわかります。
(ただし「牛もも肉」といっても、牛の種類や、もものどの部分なのかによっても数値は異なるので、あくまでも目安として考えてください。)
愛犬のためにローストビーフを作るなら、脂肪量やカロリーも考慮して牛肉を選ぶといいでしょう。
牛肉アレルギーはない?
牛肉は、肉類で最もアレルギー症状が出やすいといわれています。
愛犬に今まで牛肉を食べさせたことがないのであれば、牛肉アレルギーがあるかどうかわかりませんね。
最初はほんの少量にして、様子を見ながら与えることをおすすめします。
もしわんこ用自家製ローストビーフを食べさせたのち、下痢や嘔吐、目の充血、皮膚をかゆそうにしているなど、いつもと違う症状が見られたら、かかりつけの獣医さんに相談してください。
もし獣医さんに相談するなら、ローストビーフを与えたのはいつか、また与えた分量なども詳しく伝えると、牛肉アレルギーかどうかの判断材料になりますよ。
どのくらい食べさせて大丈夫?

犬にローストビーフを与える場合は、与える分量にも注意が必要です。
ローストビーフを与え過ぎたり、普段の食事とは異なるものを食べさせた時などは、アレルギーではなくても下痢をすることがあります。
特に初めての食べ物は、食べさせ過ぎないようにしましょう。
目安は、体重5kgの犬の場合で薄く切ったローストビーフ1枚です。

食べやすいサイズにカットする
ローストビーフを薄く切ったものをそのまま犬に与えると、のどに詰まってしまう恐れがあります。
また胃腸の弱い犬では下痢をしてしまうことも。
咀嚼が上手くできない子や老犬などの場合は、特に注意してあげましょう。
普段与えているフードやおやつ程度のサイズに小さくカットして、少しずつ与えるといいですよ。
犬によっては、フードプロセッサーでペースト状にしてあげると食べやすくなります。
しっかり加熱すると安心

ローストビーフは、表面には焼き色が付いて、断面は美しいロゼ色をしたものが美味しいそうです。
低温で焼き上げたり蒸し焼きにすると、スライスしたときには赤いままですが、生ではなくちゃんと火が通っています。
しかし「わんこ用のローストビーフを作るなら、念のためよく加熱」しておくと安心です。
ローストビーフにはどんな栄養素がある?
犬には人間の5倍のたんぱく質が必要といわれています。
筋肉量を増やして代謝をアップさせるのに欠かせないたんぱく質を豊富に含んでいる赤身肉は、犬にとって良質なたんぱく源です。
最も多くたんぱく質が含まれているのは、ローストビーフの材料に適した牛もも肉。
つまりアミノ酸をバランスよく摂取するのに適しているのです。
またラム肉に次いで牛肉赤身に多く含まれる「L-カルニチン」は、体内の余分な脂肪分解を促進するため、肥満防止の効果も期待できます。
ビタミンB6、B12 も多く含んでおり、愛犬の皮膚や神経の健康維持、毛並みを美しく保つことにも役立ちます。
さらにビタミンB群と共に働いて肝臓機能を助ける亜鉛や、血管機能を正常に保つナトリウムやカリウムなどのミネラルも豊富。
ただし、犬には人間の10倍も必要といわれるカルシウムが少ないという特徴があります。
犬にローストビーフや牛肉を与えるときには、カルシウムを摂取できる食べ物や飲み物をプラスしてあげるといいでしょう。

犬にローストビーフを与える方法まとめ
家族の一員である愛犬にローストビーフを食べさせるには、
・塩やこしょうなど調味料不使用のローストビーフを与える
・手作りして安心安全なローストビーフを与える
・低脂肪・低カロリーの部位を選ぶ
・アレルギーに注意し、食べやすく工夫して適量を与える
以上の点に注意することが大切です。
愛犬の健康のために、良質なたんぱく源である牛肉を使ったローストビーフ、手作りしてみませんか。