牛肉には人間だけでなく犬にとっても健康的な食材のため、愛犬の食事にも活用している飼い主さんも多いことだろう。
しかし、牛肉の部位によって含まれている栄養やカロリー・脂質量などが変わってくるのはご存知だろうか。
正直、脂身の多い部分は犬に与えない、与える時は必ず焼く、茹でるくらいしかわからない、そんな人も多いかもしれない。
今回は、意外と知られていない牛肉をより賢く与えるために知っておきたい基礎知識を紹介していこう。
部位ごとのカロリーや脂質
鶏肉の脂身の少ないササミやムネ肉と比べると、牛肉はどうしても脂身部分が強調されて、カロリーや脂質が多いのでは?と思ってしまうのではないだろうか。
ただ、牛肉といっても部位によってはカロリーや脂質が異なってくる。まずは、牛肉の部位ごとのカロリーや脂質をチェックしてみよう。
※100gあたりのカロリー、《 》内は脂質の順。カルビ(バラ)、ヒレ以外は「皮下脂肪なし」のカロリーを参照。
- カルビ(バラ)・・・371kcal 《32.9g》
- サーロイン・・・238kcal 《16.5g》
- 肩ロース・・・237kcal 《17.1g》
- 牛肩・・・157kcal 《7.8g》
- 牛もも肉・・・149kcal 《6.7g》
- 牛ヒレ肉・・・133kcal 《4.8g》
一般的にスーパーなどで目にする機会の多いであろう部位を並べてみた。
こうして見ると、私たちが普段「美味しい」「甘みを感じる」と思って食べている部位は、意外にもカロリーや脂質が高いことが分かる。
牛肉・豚肉・鶏肉で比較するとどうなる?
鶏肉はカロリーが低いという印象があるが、牛肉・豚肉・鶏肉の3種類で比較すると果たしてどれくらい差があるのだろうか。
今回は「もも肉」100gあたりのカロリーで比べてみよう。
- 牛もも肉(輸入/皮下脂肪なし)・・・149kcal
- 豚もも肉(大型/皮下脂肪なし)・・・148kcal
- 鶏もも肉(皮なし)・・・127kcal
同じ部位で比較しても、やはり鶏肉のほうが低カロリーだ。しかし、鶏肉を皮付きで食べたり、牛や豚を脂身付きで与えてしまうと、これにプラスされてカロリーが高くなることは知っておかなくてはならない。
愛犬には部位だけではなく、与え方にも気を配ったほうがいいだろう。
「国産」と「輸入」でもカロリーは違う
牛肉のカロリーと言っても、和牛と呼ばれる国産の牛肉と、海外から輸入される牛肉で違ってくる。
例えば、ステーキに最適な「サーロイン」。和牛の場合100gあたり456kcal、輸入ものだと238kcalと、200kcalほどカロリーに差があるのだから驚きだ。
ちなみに、なぜ和牛がこのように高いかというと、日本人の味覚に合わせて意図的に脂肪が入るように育てているから。
欧米人は赤みが多めの牛肉を好み、日本人はサシ(脂肪)が入った霜降りを好んで食べる傾向があるため、このような差が生まれるのだ。