お菓子作りが趣味の飼い主なら愛犬にもおやつを作ってあげたくなりますよね。
そうでなくても添加物が怖いから安全なおやつを食べさせてあげたくなりますし、飼い主としての点数も上がるかも。
「犬のクッキーレシピって何かないかな?」
そんなあなたに犬用クッキーレシピを5品紹介いたします。
犬のお菓子といえば一番最初に考えるのはクッキーだと思うのですが、クッキーも作るとなると大きさや形を決める前に、犬の健康を考えて何を主とした材料で作るかを決めないといけません。
そうすると、最近グルテンフリーってよく聞くけど小麦粉を使ってはいけないの?
難しそう、お菓子作り初心者の私でも作れるかな?
などと疑問が出てくるのではないでしょうか。
今回は犬用の手作りクッキーを作る場合、小麦粉をすすめられない理由や簡単レシピなどをご紹介します。
【専門家監修】宮腰 里知子
Contents
犬用クッキーに小麦粉は使わない方がいいの?
愛犬に犬用のおからクッキー作った 〜 〜 pic.twitter.com/3I9QdiA3uL
— い (@Z6J2Z70IW0lN3aG) January 7, 2020
犬用のクッキーに小麦粉を使ってはダメなの?
犬に与えるクッキーやおやつに使われる小麦粉は、タンパク質の量によって多い順に強力粉、中力粉、薄力粉と分けられています。
小麦粉に水を加えて捏ねるとタンパク質はグルテンという物質に変化します。
このグルテンが人や犬に共通する小麦粉アレルギーのアレルゲンとなるのです。
グルテンを消化吸収できない犬がアレルギーを起こすのですが、ただ過剰に怖がって小麦粉を排除する必要はありません。
どんな食品でもアレルギーの心配は多かれ少なかれあります。
肉にアレルギーを持つ犬用にラム肉のドックフードがすすめられていましたが、ラム肉のドッグフードを食べる犬が多くなると、やはりラム肉にアレルギーを発症する犬も出てくるようになりました。
小麦粉のデメリットとして他には食べた後の血糖値の上昇するスピードの早い高GI食品で、肥満につながることが指摘されますが、ある意味食べさせ過ぎるのでそうなるのです。
どんな食品にも適量があります。
小麦粉の主成分である炭水化物は全体の67~75%を占めています。
炭水化物は食物繊維+糖質で構成され、その内食物繊維は犬だけでなく人間も消化できません。
残る糖質は三大栄養素の一つで体や脳を動かす際の即効性の高いエネルギー源となるのです。
糖質が足りなくなると脳に必要な栄養素が届かなくなったり、足りない分を補うために筋肉や脂肪が分解されてしまいますが、過剰に摂ると余った糖質が中性脂肪に変換されて脂肪になってしまうのです。
また他にもビタミンB1、B2、パントテン酸などのビタミン類や、ナトリウム、マグネシウムといったミネラル類までが多く含まれた経済的な食品ですから、アレルギーがないのであれば危険視する必要はないのではないでしょうか。
強いてすすめるわけではありませんが、愛犬に必要なカロリーを把握して肥満にならないよう与えるのは基本なので、普通に与える分には問題がないように思われます。
犬用のお菓子に使われるようになってきた米粉ってなに?
米粉は小麦粉に代わる低アレルゲンの食材として、普通にスーパーなどで見かけるようになってきました。
しかし米も小麦粉よりは低くても高GI食品であることは変わらないので、過剰に摂取すれば肥満につながるのは米粉も同じということです。
ただ米粉の栄養素には必須アミノ酸という体内で作ることのできない良質なタンパク質が小麦粉の約1.6倍で、ビタミンB1や亜鉛なども含まれて油の吸収率は2割ほど低くなるのがメリットでしょう。
そして注意したいのが大きな意味で米粉とは上新粉、白玉粉、もち粉も含まれるということです。
普通に流通している米粉は上新粉をさらに細かくしたもので、米粉と上新粉はうるち米を粉にした物ですが、白玉粉ともち粉はもち米を細かくした物です。
もち米にはアレルギーを持っている方も多いでしょう。
米粉を購入する際には、100%うるち米であることを確認することをおすすめします。
同じうるち米でも上新粉でクッキーを作ると失敗する確率が高くなるので注意してください。
米粉で手作りクッキーを作る際はなるべく「製菓用」と表記された米粉を使うようにします。
「製パン用」と記載されてあるものは「製菓用」より粒子が荒く、もち米を配合していたりグルテンを添加していることがありますので、必ず原材料表を見て記載されていないか確認しましょう。
「製菓用」とも「製パン用」とも表記されていない米粉は、原材料表をよく読んで、天ぷら用だとかケーキ用など表記されていたら、その通りの使い方をしてください。
米粉で作ったクッキーは口の中でホロッとほどける口当たりの食感になるそうですよ。
犬用のクッキーの簡単レシピ5品を紹介
犬用さつまいもクッキー焼いた人間も食べられるよ pic.twitter.com/qBtzhFj8bK
— きもと (@s_7_henge) March 21, 2021
ここでは小麦粉をではなく、余所の犬にも安心してお裾分けできる、米粉やおからで作る犬用クッキーのレシピをご紹介します。
オーブントースターやオーブンの性能により焼け具合は微妙に変わりますので、時間は目安として焼け具合を確認しながら焼いてください。
豆腐と米粉を使ったオーブントースターで作れるクッキーレシピ
人用でも犬用でもお菓子作りは初心者で、おまけに家にはオーブントースターしかない!
そんな方のための、簡単に作れるクッキーです。
材料
- 豆腐(木綿) 100g
- 米粉 100g
- 油(オリーブオイルorサラダ油) 小さじ2
- 豆腐の水抜きはいりません。豆腐を潰すようにして米粉と混ぜ、ある程度豆腐の形が崩れたら油を加えてまとまるまで混ぜます。
- 薄く伸ばした方がカリカリに焼き上がるので、クッキングシートの上になるべく薄く伸ばして包丁などで適当な大きさに切れ目を入れます。
- 1000wで5分、オーブントースターで焼いたら、アルミホイルを被せてさらに5分焼いてでき上がりです。
サツマイモと豆乳のクッキーレシピ
犬が大好きなサツマイモは植物繊維も豊富で犬の免疫力アップさせてくれて、腸の調子を整え便通も改善してくれます。
材料
- サツマイモ(皮を剥いて蒸したもの) 60g
- 卵 1個約50g
- 米粉 120g
- 豆乳 30cc
- ボールに皮を剥いて柔らかく蒸したサツマイモと米粉と卵を入れて混ぜます。
- 1に少しずつ豆乳を加えながら一まとまりになるまで捏ねます。
- 生地を3㎜ほどの薄さに伸ばしたら、好きな形に切ったり型で抜いたりします。
- 予め200度に予熱しておいたオーブンで15~18分焼き、ほんのりと焦げ目がついたところで、冷ましてでき上がりです。
ヘルシーなニンジンのクッキーレシピ
βカロテンが豊富で低カロリーなのに甘みのあるニンジンで作れば、ヘルシーでおいしいクッキーになります。
材料
- ニンジン 1本
- 米粉 150g
- オリーブオイル 大さじ2
- 水 大さじ2
- 火を通りやすいように切ったニンジンを柔らかくなるまで茹でます。冷めたらみじん切りにしてください。
- そこに米粉とオリーブオイルと水も合わせて一まとまりになるまで捏ねます。
- 15分ほど冷蔵庫で寝かせてください。
- 予め180度に予熱しておいたオーブンで20分焼いたら、冷ましてでき上がりです。
米粉とリンゴのシンプル犬用クッキー
犬に与えたいリンゴは加熱すればアレルギーの心配もなくなります。
皮に豊富にリンゴポリフェノールが含まれていますので、皮まで使ってくださいね。
材料
- リンゴ 1/2個
- 米粉 130g
- オリーブオイル 大さじ1
- リンゴは摺り下ろして、水分が多いので軽く絞ります。
- そこに米粉とオリーブオイルも合わせて一まとまりになるまで捏ねます。
- 生地を伸ばしたら、好きな形に切ったり型で抜いたりします。
- 予め180度に予熱しておいたオーブンで20分焼いたら、冷ましてでき上がりです。
ココアみたいなキャロブのクッキーレシピ
キャロブはマメ科の植物で、黒い果肉を焙煎してお菓子や飲料にするのですが、まだまだ一般には見掛けられないお菓子の材料なのですが、自然の甘未を持っ持って風味がココアに似ていているので、ココアやチョコレートの代用品として注目されています。
ヘルシー志向やアレルギーの心配がないので、これから広く出回ってくるのではないでしょうか。
これなら愛犬にも安心してココア風味のクッキーを作って上げられますよね。
材料
- キャロブパウダー 15g
- おから 200g
- 片栗粉 20g
- グラニュー糖 8g
- 材料を全部ボールに入れて一まとまりになるまでよく捏ねます。
- 生地を2㎜ほどの薄さに伸ばしたら、好きな形に切ったり型で抜いたりします。
- 予め180度に予熱しておいたオーブンで30分焼いたら、冷ましてでき上がりです。
犬用の手作りクッキーはどれ位日持ちするのか
犬用の手作りクッキーの保存期間は、使われている材料や調理のときの水分の飛ばし具合とか保存方法にもよりますので一概にはいえませんが、おおよそ賞味期限が1週間で賞味期限を2週間程度と考えるのがいいようです。
生地の状態で冷凍保存しておけば約1ヶ月は持ちますので、大きな犬や訓練のご褒美として多めに生地を作って冷凍しておくのもいいかもしれません。
手作りクッキーの犬への与え方、量など
クッキー祭り
朝から頑張った
ミッフィーちゃん
コウペンちゃん
邪エナガちゃんのはずが…ひよこさんおからクッキー
犬用クッキー(かぼちゃ味)
モデルはうちのワンコです pic.twitter.com/dtyB39X8eq— greena (@gree_79) June 27, 2020
市販の犬用クッキーなどの犬用加工食品は、製造段階で保存料を使いさえしなければ無添加と表示できますから、無添加と表示していても安心はできないんです。
そういう意味でも犬のおやつは手作りすれば、不必要な添加物を摂るのを避けられるので安心ですね。
犬用の手作りクッキーには米粉のレシピも随分増えましたが、まだまだ薄力粉で作る方が一般的で、アレルギーの心配がなければ普通に与えられますし、手軽に変えて経済的ですからね。
レシピにある薄力粉の量は代わりに米粉に置き換えられるようですが、米粉の種類には注意してください。
米粉はそれ自体にやわらかな甘みがあり犬に好まれますし、口当たりよくでき上がります。
おからや犬の健康に良い食材をアレンジし、て是非自分のオリジナル犬用クッキーレシピを作ってみてくださいね。