犬が胆石になった!手術費用や溶かす方法を紹介

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人間でも起こる可能性が十分にある胆石症。

痛くて大変だという話を聞いた事がある人も多いでしょう。

経験のある人なら、その辛さは思い出すだけでも嫌なのではないでしょうか。

実は、犬も胆石が溜まる事があり、場合によっては手術となります。

とは言え、ほとんどのケースが胆泥症であり胆石にまで至る事は稀なケースです。

こちらの記事では、犬が胆石になった時の手術の事や溶かす手段をご紹介しています。

万が一、愛犬に胆石が溜まってしまった事を考えて、ぜひチェックしておいてくださいね。

 

犬が胆石になる原因は?

そもそも、胆石とは肝臓にある”胆嚢“や”胆管“といった部位に石が溜まる症状です。

胆嚢は、肝臓で作られた胆汁が一時的に貯蔵されるところ。

この胆汁が滞ったり結石が起こると、胆石になる危険性があるのです。

犬は、胆嚢にゼリー状の泥に似た物質が溜まる事があり、これを胆泥症状言います。

胆泥が溜まったからといって胆石に発展する訳ではありません。

実のところ、犬が胆石になる原因は未だ不明なのです。

胆石がたまりやすい犬種

犬が胆石症になるのは稀なケースですが、なりやすい犬種はあります。

  • シュナウザー
  • コッカースパニエル
  • シェットランドシープドッグ

これらの犬種は、高脂血症になりやすく結果的に胆嚢疾患を引き起こしやすい特性を持っています。

その為、胆石症になるリスクも高いと言われているのです。

もちろん、他の犬種であっても可能性はゼロではない為、日頃から健康チェックをしておく事は非常に大切です。

 

犬が胆石になった時の治療法について

もしも犬に胆石が溜まってしまっても、此れと言って症状が出ない事もあります。

その場合は、定期的な検査はするものの経過観察という診断をくだされる事が多いでしょう。

しかし、胆石が原因となって食欲不振があったり胃腸の具合が悪い時にはそれなりの処置が行われます。

又、胆石があると胆嚢が炎症を起こす胆嚢炎になりやすく、場合によっては胆石が詰まる事で胆嚢が破裂する様な恐ろしい事態にもなりかねません。

どの様な対処をしていくのか、治療法については獣医師の判断を仰いで検討していく事が大切です。

 

犬が胆石になったら処方される薬って?

犬の胆石症に対応する薬として、一般的なのが利胆剤です。

胆汁の分泌を促す事で流れをサポートする薬で、「ウルソ」と呼ばれる薬が有名でしょう。

このウルソは胆泥の治療にも使われており、漢方薬の“熊胆(ゆうたん)”や“熊の胆”に含まれる成分で出来ています。

その為、副作用がほとんどない安全な薬であり、肝臓疾患にも用いられる事が多いのが特徴です。

 

犬が胆石になったら手術が必要?

犬に胆石が出来ても、感染症が起きたり詰まったりする事がない限り手術をするケースは少ないです。

しかし、胆石がある事で重篤な症状になる危険性が高まると、手術が必要となります。

その場合、胆石を取るだけではなく、胆嚢自体を摘出するパターンがほとんどでしょう。

胆嚢摘出のやり方としては、胆嚢管を結び切り取ってしまうというもの。

胆石だけを取り出しても、再び胆石が溜まる危険性がある為、丸ごと取るという訳です。

胆石症は、胆嚢をとってしまえば治ります。

ただ、術後は抗生物質を与えたり、食生活に気を配る必要が出てくるでしょう。

 

犬の胆石手術にかかる費用は?

犬が胆石手術をする為には、胆嚢摘出が必須です。

その為、開腹手術をする事は避けられません。

手術までにも、エコーやエックス線で検査を行い、当然入院も必要となります。

結果的にかかる費用もそれなりに高く、最低でも25万円程度という病院が多いでしょう。

場合によっては、40万近くかかるケースも。

もしものことを考えて保険に加入していた家庭は助かりますが、かなり覚悟のいる金額である事は否めません。

 

犬の胆石を溶かす方法はある?

 

実は、犬の胆嚢に溜まる胆石は、人間の胆石とは性質が異なっています。

人間の場合、コレステロールが原因となる事がほとんどですが、犬の場合は胆汁色素であるが原因となる事が一般的。

その為、人間の胆石の様に溶かす事が出来ないというのが結論です。

一度できてしまった胆石は、投薬による治療を受けながら経過観察するか、手術をして胆嚢ごと摘出する他ありません。

とはいえ、胆嚢は切除したところで犬の体に大きな影響を与える部位ではない為、万が一胆石ができた時は、思い切って切除してしまうのも一つの選択と言えるでしょう。

 

犬に胆石を予防するフードってある?

 

犬に胆石が溜まってしまうと溶かす事が難しいのは否めませんが、胆石が溜まる前に予防するといった手段もあります。

当然、出来てしまう前に防ぐ方が賢いですよね。

予防方法として、一番最適なのは普段の食事に気をつける事です。

どんなフードが胆石予防に効果的なのかをまとめていきましょう。

低カロリーなフードに切り替える

犬の胆石症を予防する為には、高カロリーなものを与えないというのが鉄則。

その為、フードは低カロリーと謳ってあるものを選んだり、自宅で作る場合もカロリーを意識したメニューにする事が大切です。

脂肪分の摂取を控える

カロリーと合わせて気をつけておきたいのが脂肪分についてです。

最近はフードも様々なバリエーションが出ていますから、脂肪を控えたタイプがオススメ。

又、手作りメニューを与える場合には、肉の脂分などは極力避けて与えるようにしましょうね。

間食を控える

普段の食事はもちろん、間食についても注意が必要です。

間食を控え、食事と食事の間をしっかりと取ると胆嚢の機能が発揮されやすくなります。

ところが、間食を与えすぎると胆嚢の機能が保たれず、結果的に血中のコレステロール値や中性脂肪が過剰になってしまう事があるのです。

ついついおやつを与えたくなってしまう気持ちはわかりますが、愛犬の健康を考慮して与えすぎないように気をつけましょう。

運動も忘れずに

犬の胆石予防において適切なフードは絶対条件ではありますが、加えて大切なのは運動です。

運動不足になって太ってしまえば、胆石が発生してしまう危険性も高くなります。

毎日もお散歩がトイレの為になってしまわないように、しっかりと歩くように心がけましょう。

 

犬の胆石治療に効果的なサプリってある?

犬が胆石症になると、サプリメントで改善する事もゼロではありません。

とはいえ、やはり胆石を綺麗に消す事はなかなか至難の技。

胆石ができる前に予防する為にサプリを利用するというのが賢い選択です。

胆石ができないようにする為には、フードと同じく胆嚢の機能を正常に保つ事が大切。

又、胆嚢と大きく関わりのある肝臓をサポートするサプリもオススメでしょう。

犬用のサプリメントは、フードに振りかけて摂取するタイプが多い為、犬も食べやすく安心です。

 

犬が胆石になったら寿命はどれくらい?

犬の胆嚢に胆石が溜まったからといって、それだけでは寿命が縮むような事はありません。

しかし、胆石をほったらかしにしていると、結果的に胆嚢炎になったり胆嚢破裂が起きたりと生命に影響が出るような事態にもなり得ます。

もしも、胆嚢炎を発症し嘔吐や下痢などの症状が強く出る場合は、寿命が著しく下がる事もあるのです。

大切な愛犬が長生きする為に大切なのは、何よりも早期発見が一番。

判断が遅ければ遅いほど、その寿命は短くなる危険性が高まります。

胆石のような胆嚢にまつわる疾患は、症状が薄いためついつい放置しがちですが、検査等で発見されたらすぐに処置をし、獣医の指示に従って生活をする事が大切。

たとえ、獣医に経過観察をすすめられたとしても、セカンドオピニオンを取る事をオススメします。

いくつかのプロの見解を踏まえて、胆石と向き合う事で再び元の健康な愛犬へと戻る可能性も十分にあり得ます。

 

犬が胆石になった!手術費用や溶かす方法を紹介まとめ

犬の胆石は、人間のそれとは異なり溶かすような手段がない事がわかりました。

しかも、無症状の事が多い為、気が付いた時には他の臓器にも影響が及んでいたなんて事もあり得ます。

そんな事が起こらない為にも、愛犬の定期的な健康診断は非常に大切。

もしも胆石ができてしまっても、早期発見であればうまく付き合う事ができます。

又、思い切って胆嚢を切除してしまえば胆石ができる事は無くなるのです。

もしも、胆石ができたら獣医としっかりと話し合い、最善の手段を取る事をオススメします。

又、普段の食生活や運動についても意識し、胆石ができる前に予防する事も重要です。

愛犬が、いつまでも健康で過ごせるように、しっかりとサポートしてあげるようにしたいものですね。

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