イギリスと並んで、「ドイツ犬」と呼ばれるドイツ原産の人気犬種がたくさんあるなかで、まず思い浮かぶのはジャーマン・シェパード・ドッグですね。
日本では警察犬のイメージが強く、テレビの刑事ドラマなどにもよく登場します。
ほかにもドーベルマンやグレート・デ―ンなど、大型犬が人気のドイツですが、ミニチュア・ダックスフンドやポメラニアンなどの小型犬もドイツ原産です。
ここでは日本でもファンが多い「ドイツ犬」と、国家が犬を大切にしているドイツのペット事情をご紹介します。
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ドイツ原産とされる犬種
シャキッとジェイくん
実はちびちびシェパードです。 pic.twitter.com/EX7WfjfCdj— Nachobillyanna (@annabellebilly) July 8, 2022
ドイツ原産とされる犬種
以前は大型のワンちゃんが圧倒的な人気だったドイツでも、近年は小型のワンちゃんも人気があり、多様化が進んでいるとされています。
以下、主なドイツ原産のワンちゃんたちです。
大型犬
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ドーベルマン
- グレート・デ―ン
- ボクサー
- ロットワイラー
- ワイマラナー
中型犬
- ジャーマン・ピンシャー
- ジャーマン・スパニエル
- ユーラシア
小型犬
- ミニチュア・ダックスフンド
- ポメラニアン
- ミニチュア・シュナイザー
日本で人気のドイツ犬トップ3
勢いよく走り寄ってくるかかお pic.twitter.com/3gUQN3gtQK
— かかお👅ミニチュアダックスフンド (@kakao_dachus) July 3, 2022
ドイツではジャーマン・シェパード・ドッグなどの大型のワンちゃんが人気ですが、日本では住宅事情などもあって、次の3種の小型のワンちゃんが人気を集めています。
ミニチュア・ダックスフンド
胴が長くて足が短い愛らしい姿が人気のダックスフンドは、アナグマを狩る際その巣穴に入りやすいように今の姿に改良され、見た目によらず動きがアクティブで運動量が豊富です。
性格は陽気で友好的、温厚で家族思いで、賢く飼いやすいワンちゃんです。
ポメラニアン
ドイツ北部バルト海に面したポメラニア地方が原産地で、愛らしい外見が人気のワンちゃんです。
活発で友好的な性格ですが、飼い主への依存性が強く、ほかの人やワンちゃんと触れ合う機会が少ないと内向的になることがあります。
刺激に敏感なので子犬のうちにしっかりしつけておくことが大切ですが、賢く覚えが早いのでしつけのしやすいワンちゃんです。
ミニチュア・シュナイザー
原産国ドイツからアメリカに渡って今のスタイルに改良されたワンちゃんです。
2011年の人気ドラマ「マルモのおきて」の言葉を話す「ムック」役で登場していました。
好奇心旺盛でポジティブに活動し、トレーニングなどには積極的で、訓練しやすいワンちゃんです。
耳の毛が密集し、外耳炎を起こしやすく、耳のケアをこまめにする必要があります。
犬を大切にするペット先進国ドイツの歴史
この国、やたらイッヌ達がフリーダムだなぁ、と思ったら国が法律で1時間の外出を義務付けるほどの徹底ぶりで愛護しているらしい。
職場にイッヌ達を連れてゆくのは全く普通のことだそうです。
ドイツは犬🐶パラダイス。 pic.twitter.com/yHmsL1xHzU
— Hideki Yamada@🇩🇪脳性まひの靴職人 (@schuhemanchot) July 7, 2022
ドイツは、200年前にアルバート・クナップ牧師が虐待動物を保護するための施設を作って以来、動物愛護の国としてペットを大切にしてきました。
1933年「動物の虐待に関する法律」で虐待が禁止され、「動物保護法」で罰則が科されることになりましたが、これは当時のナチスの政策で動物愛護が目的でなかったとされています。
その後、1974年にワンちゃんを保護する条例が定められ、2002年には憲法に動物保護の条項が加わりました。
犬を殺処分しないドイツの法律
日本では保護されたペットは保健所に引き取られ、飼い主が見つかるか里親が見つからなければ、殺処分されてしまいます。
しかし、ドイツは国内に多数の保護施設を作り、全ての保護動物を新しい飼い主が見つかるまで保護しているのです。
ドイツの犬を保護する動物保護施設「ティアハイム」
🐾ドイツは、動物の殺処分が禁止されています。ティアハイム(動物保護施設)にいるほとんどの動物が新たな飼い主に引き取られます。ペットショップでの生体販売も禁止されています。 pic.twitter.com/LEX9XtxzWE
— ミーシャ \里親になろう/ (@p_animal_q) October 13, 2014
ドイツ国内に500カ所以上あるとされ、民間の動物保護協会によって運営されています。
これらの施設には年間約1万5千頭に上るさまざまな動物が運ばれて保護され、新しい飼い主が決まるまで静かに暮らしているのです。
ドイツで人気の犬の名前
ジュニア<なんでシャウはシャウエッセンって名前つけたの?
私<ダックスはドイツの犬種だからドイツと言えばウインナーでしょ?だからシャウエッセン
ジ<ママ…シャウエッセンは日本のメーカーのウインナーでドイツ語じゃないよ…造語だよ…
可愛いからいいよな!シャウエッセン! pic.twitter.com/Fkn2QQuivo— くれか (@kureka_mabi) November 4, 2021
ドイツではワンちゃんにどんな名前が付けられているのでしょうか?
動物福祉団体が発表した、ワンちゃんに付けられる名前ランキングがあるのでご紹介しましょう。
2021年のランキングは次のように発表されています。
男の子部門
- Balu(バルー):ヒンディー語の「熊」で、ディズニーアニメのキャラクター名
- Milo(ミロ):スラブ語の「親愛な」との意味の単語で、人間の名にも多い
- Charly(チャーリー):ドイツ語の古語由来で「男」「自由」などの意味
女の子部門
- Luna(ルナ):ラテン語で「月」の意味で、過去10年第1位の人気名
- Nala(ナラ):スワヒリ語で、ディズニー映画「ライオン・キング」のキャラ名
- Bella(ベラ):映画やテレビのキャラ名などにも使われる女の子の定番の名前
ドイツの犬種とペット事情・まとめ
電車の中。
かわいい。もふもふしたい。
ドイツの犬はちゃんと躾されてる。 pic.twitter.com/opKcg8PUBM— 小野さん (@forstudygerman) July 2, 2022
犬にも納税義務(飼い主さんが払います)があるドイツでは、市民権が与えられることでも知られています。
ワンちゃんたちはよくしつけられていて、電車やバスに乗ってホテルなどに宿泊ができます。
そして、ドイツでは保護された犬や猫の殺処分がゼロなのは有名なお話です。
これに比べて日本は、年に5千頭以上の犬とが保健所で殺処分されています。
日本でもドイツにならい、保護ペットを収容する施設の増設が必要とされていますが、ドイツにならうべきは、ペットを家族として責任をもって飼育することかもしれませんね。