何気なくビスケットを口にした瞬間、飼い犬も欲しがるシーンは犬を飼ったことのある人なら誰しもが体験したことがあるはずです。
かわいい愛犬におねだりされるとついついあげたくなるものです。
「ちょっとだけならいいかな?」と甘い気持ちになってしまうこともわかります。
とはいえ、可愛さにつられて与えた一口が、愛犬の健康に影響を及ぼすとしたらどうでしょうか?
実は、人が口にするビスケットには、犬の体に対して悪影響を及ぼす素材が入っています。
「ちょっとくらい」という気の緩みから、結果的に大きな後悔に結びつかないように気をつけることが非常に大切です。
万が一、愛犬が人用のビスケットを食べてしまったらどうなるのか、実際のところ犬に食べさせても大丈夫かどうかをまとめていきます。
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ビスケットを犬に食べさせても大丈夫?
ブラッシング済み&ビスケットおいしかった犬 pic.twitter.com/5HuRzK2YLC
— 吉井 (@ukikooooo) March 15, 2021
ビスケットに限らず人が口にするお菓子には、人の味覚にマッチするように様々な調味料が加えられています。
もちろん人が食べるのならば問題のない程度の添加物ですが、犬の体にとっては良くないパターンが多くあるので気をつけることが大切です。
例えば、人が口にするものは、犬の体にとっては、塩分や糖分が多すぎるといったデメリットが考えられます
反対に、犬用のビスケットを人が食べてみると、人用のものに比べて塩分や糖分の使用量がかなり少ないので、味気ない感じがします。
一見すると人用のビスケットも犬用と大差がなく、ケーキ等と比べるとシンプルなお菓子のため、犬にあげても大丈夫なように思えますが、実は成分的に大きな違いが見られるのです。
成分の違いからも分かるように、犬に対して人が口にするビスケットをあげることは避けなければなりません。
犬がビスケットを食べてはならない理由
火曜日に先週のアレルギー検査の結果を聞きに行ったところ小麦アレルギーがあるとのことで、大好きな犬用パンもミルクガムも小麦入りなので友達ワン貰って貰いました(´・ω・`)
ドッグフードも切り替え中だわん pic.twitter.com/JwUsucawNO— 入付ナホトカ (@tonegawanonagar) July 13, 2017
ビスケットといえばシンプルな印象を受けるお菓子で、人が食べるものもそこまで複雑な味付けとは言えないように感じますよね。
確かに入っている素材は、小麦粉やバター、卵といった感じでどちらかと言えば、少ない方です。
とはいえ、犬の体にとっては良くない素材となってしまうことを理解しておいた方が良いでしょう。
ビスケットを犬が食べるのは良くない理由として5つの点があげられます。
それが、“糖質”“塩分”“脂質”“カロリー”“アレルギー”です。
なぜ犬の体にとってよくないのかをそれぞれにご説明していきましょう。
糖質
犬用と人が口にするビスケットを比べると糖質の差に大きな違いが見られます。
人用のものは、たくさんの小麦粉や砂糖が使われているのに対して、犬用のビスケットは小麦の代わりに大豆や米ぬかが使われるなど糖質を抑えた作りになっています。
大豆や米ぬかといえば、糖質制限をしている人が利用する素材でとしても有名です。
加えて、犬用のビスケットには砂糖が入っていないことがほとんどで、入っていたとしてもほんの少しです。
犬用のビスケットを食べてみれば分りますが、ほとんど味がしないことに気がつくでしょう。
砂糖に含まれる糖分としてあげられるグルコースは、犬の肥満に繋がってしまう成分です。
ですから、犬が口にするビスケットには砂糖が使われていないのです。
つまり、人が口にするために作られたビスケットをあげてしまうと、糖質過多に繋がってしまうというわけです。
塩分
人が口にするビスケットは、割と塩気を感じる商品も多く見られます。
表面にパラパラと塩が振られたタイプもよく見かけます。
実のところ、塩は人間的な角度から見ると美味しくて食欲を誘う素材ですが、犬の立場に立つとどうでしょうか。
そもそも犬は人のように汗をかくことがほとんどない動物です。
ですから、夏でも人間ほど塩分を摂取する必要がないのです。
もちろん、生命維持のためにある適度の塩分はとらなければなりませんが、人と同じ目線で見ると過剰摂取になってしまうのです。
人が口にするため作られたものは、人間が美味しいと感じる味付けになっているので、当然、塩分も犬の体には多すぎると言えます。
特に、腎臓や心臓に疾患がある犬はなおさらに、塩分の排泄機能が正常に働かないため、病気が悪化に繋がる危険性も含んでいます。
腎臓病は知らず知らずのうちに慢性化している場合もあるため、愛犬が摂取する塩分については日頃から気をつけておかなければなりません。
脂質
犬用と人間用のビスケットに含まれるものとして油の量も大きく異なってきます。
人が口にするものにはバターが多く含まれています。
対して、犬用のビスケットには油分はほとんど使われていません。
人間からすればボソボソとした食感で美味しいのかな?と思うほどですが、犬の健康にとっては大切なことです。
当然、脂質は3大栄養素の一つでもあり、生命維持には欠かせないエネルギーです。
そのため、塩分同様、犬の体にも脂質はある程度欠かすことのできない栄養素といえます。
しかし、普段食べているフードの中に、犬に不可欠な栄養素はしっかりと含まれているので、わざわざお菓子から摂取する必要はありません。
人が口にするビスケットを犬食べると脂質過多になってしまう危険性が高いのです。
脂質を過度に摂取することは犬の健康にとって良くありませんし、肥満のきっかけにもなりかねません。
カロリー
人が口にするビスケットにはバターや牛乳もたっぷり入っているため、カロリーも高めの製品が多く見られます。
対して、犬用のものは、バターなどカロリーの高い素材は使用されず、犬にとってちょうど良いカロリーになるように整えられています。
犬が人用のビスケットを口にしてしまうとカロリー過多になり、体調に大きく影響したり、肥満になってしまう危険性も含んでいます。
脂質過多も同様ですが、肥満になってしまうと内臓の病気や、関節の病気のきっかけとなりかねません。
まさしく肥満は万病の元だと言えるのです。
アレルギー
犬が発症しやすいアレルギーの一つとしてあげられるのが、穀物アレルギーです。
穀物の中でも小麦は要注意の成分なのです。
小麦に多く含まれるのがグルテンですが、犬の体にとっては消化しにくい成分です。
そして、アレルギー症状が出やすくなり、かゆみや腸の不調等を引き起こしてしまう危険性があるのです。
人が口にするビスケットには、小麦が多く使われているため気をつけなければなりません。
飼い犬がどんなものにアレルギー反応を示すのかを知るためにも、前もってアレルギー検査をしておくこともいいでしょう。
もし穀物アレルギーの診断が出たら、人用のビスケットはもちろん普段のフードを見直すきっかけにもなります。
まずはおさえておきたい!ビスケットを扱う注意点
おねだりする時 可愛いさで無くどや顔だったイッヌ おっさんかよ😓#柴犬 #犬 #Dog #犬 pic.twitter.com/9nzbAyICer
— 柴犬りんちゃんと愉快なわんこ達 (@x14YEARSx) March 13, 2021
いくら可愛い愛犬がビスケットを欲しがったからと言って、絶対に犬にあげてはいけません。
とは言え、気がつけば犬が口にしていたという事故が起こる可能性も無きにしも非ずです。
そんな事故が起こらないためにも、普段から犬が取り出すことができない場所にしまうように心がけましょう。
また、子供や親などが知らない間に人が口にするビスケットをあげていたといったことも起こり得ます。
家族にも犬はビスケットを食べてはならないということを説明し、家族みんなで愛犬の健康を守ることも大切です。
どうしても欲しがる時のために、犬用のものを用意しておくこともおすすめします。
愛犬も家族と一緒におやつが食べられれば、きっと満足するでしょう。
犬にビスケットを食べさせてもいいの?まとめ
今日の【ワンコ】247
は、早くビスケット頂戴ワン🐶
(犬用ビスケットを袋から出している時の表情です) pic.twitter.com/5Knhs0LAGO— d53(デコさん) (@d53533) January 20, 2021
人用のビスケットが、いかに犬にとって良くないのかをお伝えしました。
可愛い愛犬の望みは叶えてあげたくなってしまいます。
しかし、ついつい気が緩んで与えてしまったビスケットが、犬の健康を損ねてしまっては元も子もありません。
ビスケットに限らず、人が口にする食べ物は犬の体に良くない素材が多く入っています。
知らずに人間用の食べ物をあげてしまって、アレルギー症状が出たり、肥満になってしまったりしては飼い主としても心を傷めてしまう結果になるのです。
最悪のケースだと、肥満から糖尿病になったり心臓に負担がかかったりと死に至る病気になる危険性も大いに考えられます。
悲しい結末を迎えないためにも、日頃から犬が口にしてはならないものをしっかりと理解して、愛犬が健やかに暮らせるように注意しておきたいものです。
万が一、誤まって食べてはならないものを口にしてしまったら、かかりつけの獣医に連絡をしましょう。
獣医の指示に従って行動し、今後、愛犬が人用のビスケットを口にすることが起こらないように意識して生活することが大切です。
すぐに対処することで、大きな事態にならないことにも繋がります。
犬は自分で意見を伝えることができません。
大切な愛犬が、いつまでも健やかに暮らせるように、しっかりと心を配ってあげましょう。