柴犬の歴史は古い。
縄文時代の遺跡があった愛媛県の上黒岩岩陰遺跡からは、柴犬の祖先の骨と思われる犬の骨が発掘されたことから、縄文時代にはすでに日本に生息していたと言われている。
年数に数えると、1万年以上も前から存在していた柴犬。そのため、日本犬の祖先とも言われているが、一体どのような犬種なのだろうか?今回は、柴犬の魅力に迫っていく。
柴犬の特徴や性格
柴犬は小型であるが、意外にも骨格はしっかりしているのが特徴。
また、体毛は比較的に短いのだが、外側に硬い直毛、内側に柔らかな毛が生えたダブルコートと呼ばれる二層の構造になっている。毛色の種類も「赤色」「黒色」「胡麻色」、少数であるが「白色」の柴犬も存在している。
一見、毛色の種類が少ないように思うが、実は柴犬は天然記念物(1936年)に指定されている。その種を残すために、他の犬種と交配しないようにされてきた結果、毛色の種類も少ないのだ。
そんな、柴犬の性格は賢くて忠誠心が強い。古くから小動物の猟犬を手伝ってきた犬ということもあり、飼い主に忠実で、忍耐強さも兼ね備えている。
一方、慎重で神経質な一面もあり、初対面の人には警戒心が強い傾向にあるようだ。そのため番犬に適した犬種ともいわれている。
柴犬が人気な理由
柴犬はじっと見つめるつぶらな瞳があり、その瞳に心を奪われてしまう方も多い。また、くるんと巻かれた尻尾が可愛いことや、飼い主に忠実な性格であるのも人気の理由である。
- じっと見つめるつぶらな瞳
- くるんと巻いた尻尾
- 飼い主に忠実な性格
そんな日本人に好かれる柴犬だが、最近では海外でも人気があり「柴犬」を「shiba inu」と表記されるほど広く知られている。人気のひとつには、飼い主に対して忠実な性格が「侍(サムライ)」に似てるというのだ。
他にも、飼いやすい大きさ、バランスの取れた体つき、なども人気の理由である。柴犬の良さは、日本人に限らず外国人にも注目される存在なのだ。
柴犬の飼い方
子犬の柴犬を家に迎え入れた時は、構わずそっとしておくことが大切だ。
子犬の時期は睡眠時間が16~18時間と長い。成長するにつれ睡眠時間は短くなってくるが、睡眠は脳や神経、犬の体の成長のためには必要な時間なのである。
特に、子犬期の睡眠は免疫力を高めるためにも重要な時間でもある。不十分な睡眠は、免疫力の低い病気がちな犬に育ってしまう恐れがあると言われている。
子犬は可愛いのでついつい構いたくなるが、成長するまでの間はそっとしておいてあげよう。
しつけで苦戦すること
柴犬は飼い主に忠実であるが、独立心も高いのでしつけが大変な犬種でもある。
できれば、生後3~6ヵ月の頃が理想的。この時期は社会性を身につけやすいと言われているので、基本的なしつけはこの時期にマスターさせておきたい。
ちょうど、可愛さ絶好調の時期ではあるが、ここは心をひとつ鬼にして接しよう!
この時期を逃してしまうと、思ったように覚えてくれないので、早いうちからしつけるのがおススメだ。
飼う時にあると便利なアイテム
「コング」という、犬用のおもちゃを知っているだろうか?
コングは、中におやつを入れてから犬に渡すのだが、遊んでいるうちにおやつが出てくる仕組みになっている。
意外にも楽しく考えながら遊んでくれるので便利なアイテムだ。値段も1000円いかないので手軽に買えるのも魅力のひとつである。
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柴犬のかかりやすい病気
柴犬は他の犬よりも体が丈夫で、清潔好きな犬種でもあるため、それほど心配する必要はないと言われている。
とはいえ、柴犬にもかかりやすい病気もあるため最低限知っておこう。
- アトピー性皮膚炎・・・体を掻く、顔や目をこする、皮膚が赤くなる、など。
- 僧帽弁閉鎖不全(そうほうべんへいさふぜん)・・・老犬に見られやすい心臓の病気。息切れ、咳、呼吸困難など。
- 膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)・・・事故や高所からの落下による脱臼。足を引きずり内股で歩く。
などがあるが、もちろんこれ以外にもいつもと違う様子であれば注意する必要はある。普段から愛犬の様子を観察してあげるのも大切だ。
価格の相場
柴犬の価格相場は、5~20万円とピンキリ。
また、時期に応じても価格が変動する。その理由は、冬場になると受胎率が下がるので、春先に生まれる子犬の数が少なくなるという。そのため、3~5月が高く、11~2月が安くなる傾向にあるようだ。
また、被毛の色によっても異なり、一番人気の「赤色」の柴犬では平均17万円程度が相場である。
さいごに
性格が飼い主に忠実であることから、多くの人に愛されている「柴犬」。
その賢い頭脳は、基本的なしつけやコマンドなどはすぐに覚えてしまい、慎重な性格ゆえ無茶な行動もしない。しっかりしつけがマスターできれば飼い主にとっても最高のパートナーとなってくれるだろう。
しかし、飼い主に忠実とはいえど、犬自身が飼い主を認めなければ、逆にリーダーになろうとする誇り高い気質も併せ持つため、子犬期にはしっかりトレーニングしたいところ。
柴犬の魅力を最大限に引き出すには、犬だけではなく飼い主の魅力も必要なのだ。
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