【専門家監修】犬は鯖(サバ)を食べても大丈夫?血液サラサラ、脳の働きにも効果的!その栄養と与え方

犬 鯖 サバ 与える
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昔は下魚といわれ、安くて美味しい大衆魚として親しまれていた「鯖(サバ)」。誰しも一度は食べたことがあるといっても過言ではないほど、古くから日本人に親しまれている食材だ。

近年では大分県の「関サバ」をはじめ、日本各地の「ブランド鯖」も大きな話題に。そういえば、鯖の文化干しや、鯖サラダなども人気を集め話題にこと欠かせない。

そんな鯖はスーパーに年中を通して並んでいる一般的な魚だ。特売セールになることもあり、食卓に登場することが多い食材ともいえるだろう。そんな時、犬にも食べさせたいと思う飼い主さんも多いのではないだろうか?

もちろん鯖は犬に与えてもOK。脳の活性化に定評がある鯖は、犬にとってもぜひ食べてもらいたい魚なのだ。

今回は鯖の栄養や、より美味しく与えるための基礎知識をおさらいしてみよう。

 

【専門家監修】大谷幸代

専門家 監修
【動物関係の保有資格】専門学校講師、愛玩動物飼養管理士・トリマー・アロマセラピスト・ホリスティックケアカウンセラー・ペット食育士・ペット災害危機管理士・マウスケアメンター等

 

鯖の栄養と隠れた魅力

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脳を活性化する青魚の代表格と言われる鯖だが、結局のところ鯖のどんな栄養素が良いのだろうか?

DHAでもお馴染みの魚だが、他にどんな注目すべき栄養があるのかチェックしてみよう。

 

DHA(ドコサヘキサエン酸)

青魚と言えばDHAというイメージが強いだろうが、もちろん鯖にも含まれている。

DHAは、脳や網膜などの組織を構成する成分でもあることから、脳の健康を維持して学習能力の向上、目の網膜や視神経での情報伝達の円滑、視覚回復のサポートなどに期待されている成分だ。

また、記憶力の向上も助けるので、高齢犬の認知症予防などにもお勧めである。

 

EPA(エイコサペンタエン酸)

近年鯖ブームで注目されているのが、このEPAという成分。

EPAは不飽和脂肪酸の一種であり、血液をサラサラにする働きがあると言われている。加えて血管を柔らかくする効果や、ガン予防も期待されている。

ちなみにダイエットにも注目されているEPAだが、体内の痩せるホルモンを増やすことが注目されている成分でもある。

 

ビタミンD

食べ物以外にも日光を浴びることにより、体内でもある程度は作ることが可能なビタミン。しかし、犬は被毛があるため人間に比べて作られる量は少ないという。

ビタミンDはカルシウムやリンの吸収をサポートし、血中カルシウムの濃度をコントロールする働きがあると考えられている。骨や歯の健康的な発育には欠かせない栄養だ。

 

鮮度を保つことが最優先!鯖の選び方

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鯖は鮮度が落ちやすく傷みやすい。また、アニサキスによる食中毒の懸念もあるので、とにかく新鮮なものを選ぶことが大事だ。

青魚は赤身魚に比べて足が早いが、その中でも鯖の鮮度落ちはさらに早い。鯖には栄養を分解するための酵素が多く含まれているのだが、その酵素が鯖そのものを分解し、腐敗菌が繁殖しやすい。また、ヒスタミン食中毒は魚に付着した菌が増殖することによって生み出されてしまう。

そのため、購入の際にはできるだけ新鮮なものを選び、できるだけ早く調理するのが大切だ。

 

選び方

鮮度の見分け方のチェックポイントは、『身体の色』『目』『腹』の3つ。

 

  • 身体の色・・・青光りしているものは新鮮な証。逆に時間が経った鯖は、身体の表面が黄色みを帯びてくる。
  • ・・・これはどの魚を見分ける時でも同じだが、目が澄んでいることがポイント。鮮度が落ちてくると、目が赤く充血したようになる。
  • ・・・もし触ることが可能であれば、腹を触ってチェックしよう。しっかりした感触があればOKだが、柔らかい感触のものはあまり新鮮ではないと考えられる。

 

購入後

鯖は内臓や血合いをつけたままにしておくと、急速に鮮度が落ちてしまうため、買い求めてきたら、内臓を取ってから冷蔵庫にしまうのが望ましい。

また、最近何かと注意喚起されている「アニサキス」だが、鯖には寄生していることが多いという。アニサキスは時間が経つにつれ、内臓から筋肉(身の部分)の方へ移動していく習性がある。

このため、何よりも大切なのは、とにかく早く内臓を取り除くことが肝心。最近では、スーパーでも頼めば内臓の下処理をしてくれるところが多いので、新鮮な鯖を選んで下処理を頼むのもオススメだ。

大抵1尾あたり、2~3分程度で内臓の除去+水洗いをしてくれるので、魚の扱いが苦手な人は購入する際に頼むのも手だ。

 

鯖を与える前に頭の片隅に入れておきたいこと

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魚は鮮度が命。食中毒には注意しよう

鯖に限らず、魚は買ってきて速攻で冷蔵庫に入れなくてはいけない。

その理由は、魚は死後、アミノ酸の一種であるヒスチジンが、アレルギーのような食中毒を起こすヒスタミンを生成してしまうからだ。

このヒスタミンは加熱しても減少しないので、冷蔵庫から取り出したらなるべく早く調理して食べる事。また、冷蔵保存であっても長期間保存しているとヒスタミンが発生することも覚えておきたい。すぐに調理しない場合は冷凍保存することをおすすめする。

 

黄色脂肪症(イエローファット)

鯖のような青魚は、不飽和脂肪酸が多く含まれている。

これ自体は悪い成分ではなく、コレステロールを下げて血液をサラサラにしてくれるのだが、過食してしまうと体内の脂肪を酸化させてしまい「黄色脂肪症(イエローファット)」になってしまう可能性がある。

その症状は、毛のツヤがなくなったり、お腹に脂肪のしこりができたりなど、主に猫がかかりやすい病気として知られているが、犬も食べ過ぎれば黄色脂肪症になってしまう可能性があると言われている。

鯖は栄養価が高く「体に良さそうだから」といっても、極端な偏食には注意して与えるようにしたい。

 

鯖は加熱して与えるのが鉄板

前項でも紹介した寄生虫アニサキス。

アニサキスを生きたまま体内へ取り込んでしまうと、のたうちまわるほどの激痛に襲われる。これは犬にも同様の症状が起こるとされているので注意しなくてはならない。

また、アニサキス被害はしめ鯖が原因となるケースが非常に多いという。その多くは味を優先して冷凍処理が行われていなかったためだと考えられるが、このアニサキスは加熱することにより死滅する。

最近何かと話題のアニサキスだが、熱に弱く、加熱調理して与えるならまず大丈夫だと思っていいだろう。70℃では瞬間的に、60℃では1分程度で死滅するといわれている。安心して与えるためにも加熱調理がもっともベストだ。

 

さいごに

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日本で主に食されている鯖といえば、「ごま鯖」「真鯖」「ノルウェー鯖」が主力選手だ。

この中でごま鯖、真鯖とでは旬の時期が違う。ごま鯖は夏に脂がのり、特に7~9月のごま鯖は脂がのって美味。一方の真鯖は冬に脂がのって、10月~2月ごろが美味しいと言われている。

「鯖の生き腐れ」と言われるほど、傷み方が早い鯖。ぜひ、新鮮なうちに美味しい鯖料理を愛犬と堪能してほしい。

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