犬はカリフラワーを食べても大丈夫?蕾(つぼみ)以外の茎や葉は?【獣医師監修】

犬 カリフラワー 食べる 与える 茎 葉 大丈夫
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犬 カリフラワー 食べる 与える 茎 葉 大丈夫

ブロッコリーから突然変異して生まれたという「カリフラワー」。

白い蕾が印象的だが、実際は白だけではなく、オレンジ色や紫色などいくつかの種類が存在する。

食材としてはブロッコリーの方が人気ではあるが、カリフラワーも体に嬉しい栄養を持つ優秀な食材だ。

もちろん、カリフラワーは基本的に犬に与えても問題はない。むしろ与え方をマスターすれば犬にとっても有益な食材なのだ。

今回は、そんなカリフラワーの栄養や効能、与え方などについてご紹介していこう。

【獣医師監修】班目美紀

専門家 監修
麻布大学獣医学部獣医学科卒。現在は動物病院で小動物臨床獣医師として勤務。

 

カリフラワーはどんな野菜?

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カリフラワーとブロッコリー、両者はたいへん似ているが、両方ともキャベツの仲間だ。

そのルーツをたどると、野生のキャベツの花蕾が肥大したものがブロッコリーとなり、ブロッコリーが突然変異で白くなったものがカリフラワーとされている。さらに品種改良することで今のようなカリフラワーとして出回るようになった。

 

このように両者とも親戚のような関係であるためか、栄養も似たような成分が含まれているのが特徴。カリウムを豊富に含み、ブロッコリーよりも少ないが葉酸、ビタミンCも含有する。

 

ただ、カリフラワーの良いところは、熱を加えても栄養素が水に溶けにくい性質を持つことにある。加熱してもブロッコリーよりビタミンCが損なわれないというのは嬉しいポイントだ。

 

カリフラワーの栄養と効能

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カリフラワーは優秀な食材のようだが、どのような栄養素が含まれているのだろうか。早速チェックしてみよう。

 

ビタミンC

犬は体内でビタミンCを合成できるが、だからといって摂取しなくてもいいわけではない。年齢と共にその能力は低下するので長期的に摂取したい栄養素の一つなのだ。

ビタミンCの主な働きとして、活性酸素を無毒化する「抗酸化作用」が挙げられ、免疫力の向上、コラーゲンの生成を促すなど、身体の調子を整えるには欠かすことのできない栄養素なのである。

 

 

葉酸

葉酸といえば、妊娠初期に必要となる栄養素であるが、その理由は細胞の生成に必要な栄養素だから。

犬は腸内細菌によって多少の葉酸が作られるというが、犬の1日の必要量を満たしているかまでは明らかになっていない。不足しないよう普段の食事からも補っていきたい栄養素だ。

 

 

カリウム

カリウムは、体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を排出する効果があることから、利尿作用血圧を下げる働きに期待ができる。

近年、高血圧や脳卒中の予防などにもつながる重要な栄養素として注目されている。

 

 

ビタミンK

ビタミンKの役割は、出血した時に血液を固めて止血する働きのほか、骨に存在するタンパク質を活性化し、骨の形成を促す作用がある。

犬は腸内細菌によってビタミンKが合成されると言われているが、それだけで1日の必要量を補えないともいわれている。そのため、普段の食事からも不足しないよう補ってあげたい栄養素だ。

 

カリフラワーの与え方・注意点

日持ちしないので、なるべく早く調理する

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カリフラワーを選ぶポイントは、かたく重みのあることだ。さらに切り口を見て変色していないものが新鮮な証。まずは、新鮮なカリフラワーを入手したい。

次に、日持ちしないので、なるべく早く茹でるなどの調理をしよう。

茹でるのが一番手っ取り早いが、蒸すのも栄養の流出を防げるのでよい。少し面倒だという方は、電子レンジを使用するのもいいだろう。

もし、使い切れない分は、乾燥しないように袋に入れるかラップでくるんで冷蔵庫で保管し、できるだけ早く使い切ってしまおう。

 

 

犬への与え方

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カリフラワーは、モロっと崩れるような食感と、少しコリコリした食感がある。

柔らかいとはいえ、食べやすい大きさにカットしてからフードのトッピングや手作り食に加えよう。

花蕾部分は柔らかいため簡単に細かくできるが、茎の部分は花蕾ほど柔らかくはないため、包丁で細かく刻んでから与えるようにしたい。

茎が太いほどかたいので、与える際は繊維に沿って縦に切ってから細かく刻むといいだろう。

 

ちなみに、カリフラワーの葉は食べることも可能。汚れた部分を取り除き、細かく刻んで与えることもできる。ただ、生の場合だとシュウ酸も含んでいるので、必ず茹でてから与えること。

 

 

甲状腺に疾患のある犬は念のため注意

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甲状腺は、甲状腺ホルモンという代謝を促すのに大切な物質を作って血液中に流してくれる重要な器官。

カリフラワーのようなアブラナ科の野菜には「ゴイトロゲン」という成分が含まれており、甲状腺ホルモンをつくるのに必要な「ヨウ素」の吸収を妨げてしまう。

 

健康な犬であれば特に神経質になる必要もないが、もともと甲状腺に疾患のある犬には与えないようにしよう。

 

 

食物アレルギーがないか様子を見守ろう

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アレルギーの原因となるものをアレルゲンと呼ぶのだが、実は食べ物全てにアレルゲン要素があることは知っておきたいところ。

初めて与える時は少量から与えて、痒がったり嘔吐したりしないか、愛犬の様子を見守ってあげるのも大切だ。

 

 

さいごに

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ブロッコリーの突然変異で生まれたカリフラワー。

白色が定番かと思いきや、近年ではニューフェイスも続々と誕生している。

オレンジ色の「オレンジブーケ」、花蕾にアントシアニンを含んだ紫色の「パープルフラワー」や「バイオレットクイン」、軸部分が細長く分岐するスティックタイプの「カリフローレ」など、見た目も華やかさも進化を遂げているのだ。

カリフラワーは栄養も実に豊富なので、白だけではなくカラフルな品種を取り入れてみても面白い。

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