犬の鼻づまり解消方法とは?フガフガ苦しそうな時に是非!

犬 鼻づまり 解消
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鼻づまりになると息が苦しくなるだけではなく、頭がボーっとして憂鬱になりますよね?

実は犬にも人と同じように鼻づまりが起こり、解消できないと呼吸が苦しくなることがあるのです。

その原因にはいろいろありますが、多いのは鼻腔で炎症が起こるケースです。

人に多い鼻腔の炎症として有名なのは花粉症ですが、ワンちゃんにも起こることが知られています。

それだけでなくほかにもいろいろなケースがあって、病気などが元になって起こることもあるのです。

ワンちゃんにはパンディングと呼ばれる鼻づまりに関係ない口呼吸はありますが、じっとしていても「ハアハア」と口呼吸をする時は何らかの理由があって鼻で呼吸ができなくなっていて苦しいのかもしれません。

そんな時、犬に起こった鼻づまりを解消してあげる方法がいくつかあるので、ここではそれらについてご紹介します。

 

鼻がつまってないのに口呼吸をするのはなぜ?

人と同じでワンちゃんもじっとしていて意識をしていない時には鼻呼吸をしています。

鼻は口よりもホコリなどの異物が入りにくく、呼吸を通して臭いをかぐことができるからです。

ただ、そのほかにも以下の理由で口呼吸をすることがあります。

 

気温や運動で上がり過ぎた体温を下げる

気温や室温が高くて体温が上がった時や、激しく運動をした後などに口を開けてハアハアと息をします。

この呼吸はパンディングと呼ばれていて、ワンちゃんではよく見かけますよね。

身体にこもった熱を逃がすために、舌で唾液を蒸発させてその気化熱を利用して体温を下げているのです。

人なら汗をかいてその気化熱で体温を下げますが、ワンちゃんは唾液をたくさん出して熱を下げます。

走り回った後で、サラサラのよだれを垂らしているように見えるのはこのためです。

 

興奮した時に上がった体温を下げる

嬉しくて興奮しながら飛びついてくるようなことがありますよね?

例えばちょっと留守番させて寂しい思いをさせた後などです。

このように興奮した時には心臓がドキドキ激しく動いて血のめぐりが良くなって体温が上昇します。

そのために脳がパンディングで熱を下げさせようとするのです。

このケースではそれほど体温が上がらないので少し粘り気のある唾液が出ます。

 

短頭種

鼻が短く愛嬌のある顔立ちで人気の短頭種のワンちゃんたちは、鼻腔が狭く鼻からの呼吸だけでは足りなくなることがあって、その分を口呼吸で補おうとするのです。

主な短頭種ワンちゃんたちはこちらです。

  • ブルドッグ
  • ペキニーズ
  • フレンチ・ブルドッグ
  • ボストン・テリア
  • ボクサー
  • パグ
  • シーズー
  • チベタン・スパニエル
  • チャウチャウ
  •  狆(ちん)
  • ブリュッセル・グリフォン
  • キングスチャールズ・スパニエル

 

鼻づまりを見つけるにはどうしたらいいの?

苦しい鼻づまりを早く見つけてあげるには、以下を参考にしてください。

  • 鼻で呼吸に「ピーピー」などと音が聞こえる
  • 運動していないのにいつも「ハアハア」と口で呼吸している
  • 口で呼吸しながら苦しそうに見える
  • 鼻水が常に出ている
  • 涙を流していて、目ヤニが多い
  • イビキをかく

毎日しっかりスキンシップを取っていれば、これらの異変にすぐに気がつくことができるでしょう。

 

鼻がつまる原因にはどんなことがあるの?

鼻腔以上が起こるにはさまざまな原因があります

 

鼻に異物が入り込む

鼻から息を吸った時に異物が入り込み、それが元で炎症が起き鼻腔が腫れてつまります。

これは鼻腔の粘膜による免疫反応のためで、これを引き起こすものにはこんなものがあります。

  • スギ花粉
  • ヒノキ花粉
  • シラカバ花粉
  • ブタクサ花粉
  • イネ科植物の花粉(
  • キク科植物の花粉
  • ハウスダスト

ここまで見てきがつかれた方もおられると思いますが、そうです、花粉症なのです。

引き起こす花粉は何かしらが1年中飛んでいて、散歩コースにも普通に生えています。

マスクをさせられないので、獣医さんにアレルゲンを調べてもらい、それらが生えている場所を避けて散歩しましょう。

また服を着せても良いですし、ブラッシングをまめにすることでワンちゃんの身体に花粉が付かないようにしてあげてくださいね。

また、ハウスダストにはダニの死骸などもあるので、室内の掃除をまめにしておくと人の身体にも良いですよ。

これらのほかに化学物質によるアレルギーもあります。

 

鼻腔の感染症で炎症が起こる

このような症状が長く続いている時は感染症による炎症が考えられます。

  • やたらとクシャミをする
  • 鼻水だけでなくドロっとした膿が出る
  • 鼻血が出る
  • イビキをかく
  • 発熱がある

感染を起こす原因になるのはこれらです。

  • 細菌(マイコプラズマほか)
  • 真菌(カンジダ、アスペルギルスほか)
  • ウィルス(ジステンパー、アデノウィルス2型、パラインフルエンザほか)

これらを放置しておくとノドや肺に拡がることがありますので、すぐに獣医さんの診察を受けて処置をしてもらうようにしてください。

 

鼻づまりを起こす病気とは?

これらの病気にかかると鼻づまりを起こします。

 

歯周病

歯ぐきや歯根にたまった膿が鼻腔に入り込んで鼻炎を起こします。

歯周病を防ぐにはこまめに歯みがきをしてあげることをおすすめしまs。

 

副鼻腔炎(蓄膿症)

細菌感染などによる鼻炎が副鼻腔に拡がると慢性化して、呼吸困難だけでなく顔が変形したりします。

そうなる前に獣医さんを受診して薬を処方してもらいましょう。

 

鼻腔内の腫瘍

中高齢犬に多く見られて、ほとんどが悪性と言われています。

長頭種のワンちゃんたちに多いとされています。

  • ミニチュアダックスフンド
  • シェットランド・シープドッグ
  • イタリアングレーハウンド
  • ウィペット
  • ボルゾイ
  • サルーキー
  • アフガンハウンド

鼻づまりに加えてイビキがひどく、鼻血が止まらないようなことが続いていたら精密検査をしてもらってくださいね。

 

鼻づまりを治すためにはどうしたらいいの?

自宅で飼い主さんができることがあります。

室内の湿度を上げる

加湿器を使うことや、冬場ならストーブの上でお湯を沸かすなどして室内の湿度を高めてください。

ワンちゃんの居場所が50%前後になるように保つと、鼻の中が湿るようになって鼻づまりが緩和します。

 

鼻水を吸い出す

市販の鼻水吸引器で吸い出してあげるのも良いですね。

ただ、強引に鼻の穴に差し込むとケガをさせてしまうことがあるので気をつけましょう。

また、ワンちゃんがあまりに嫌がるようならば、ストレスになりますので無理に使わないようにしてくださいね。

 

鼻に蒸しタオルをあてる

鼻の穴の中の湿度が上げることで鼻づまりを緩和してあげることができます。

温かいタオルを鼻にあてられると、ワンちゃんがリラックスするので癒しにもなりますよ。

ただし、火傷をさせないようタオルの温度には気をつけてくださいね。

 

ツボを刺激する

ワンちゃんにも「ツボ」があります。

「山根(さんこん)」という鼻先の上にあるツボが鼻のつまりを緩和します。

この山根から眉間までの間をマッサージしてあげると効果があるとされていますので、試してあげてください。

 

鼻クソをとる

ワンちゃんの鼻に何かがつまっていたので病院で診てもらったら鼻クソだった!

こういうことは良くあるそうで、獣医さんに取ってもらえます。

鼻クソができやすいのは粘膜からの分泌物が多いことがあるそうで、それがチリなどと固まってしまうようです。

ひどい時は獣医さんからは分泌を抑える抗ヒスタミン剤などを出してもらえます。

お家では湿らせた綿棒で取ってあげて欲しいのですが、間違って奥に押し込んでしまわないようにしてくださいね。

 

犬に点鼻薬を上手にさすには

獣医さんから処方してもらえる鼻炎の薬には飲ませる内服薬と鼻にさす点鼻薬があります。

抗炎症剤に抗菌薬など、内服であればご飯に混ぜるなどして服用させられますが、ステロイドの点鼻薬をもらうと、実はこれがちょっと大変なのです。

点鼻薬とか点眼薬を恐がって嫌がるワンちゃんが多いですよね。

私達だって身体の自由を奪われて、目のまえに何だかわからないものが見えて、それが鼻の穴に入れられて、冷たい液体が鼻の穴に入れられたら嫌だと思うのです。

点鼻薬をさすコツは以下の手順です。

  1. 点鼻薬を手のひらで温めておく
  2. ワンちゃんの後ろに回り逃げられないようにする
  3. お腹や頭をなでたりしながら、片手でアゴを持って上を向かせる
  4. 別の手で点鼻薬を持ち、サッと鼻に注入する
  5. そのまましばらく上を向かせておく

コツは後ろから抱っこして遊ぶかのように近づき、マッサージでもしながらワンちゃんの気をそらすことです。

鼻にさす時にはあわてないで確実に鼻の穴に注入してくださいね。

家族がいればその瞬間だけ、目隠しするようにして顔を抑えてもらうと良いでしょう。

そして大切なことは、終わったら思いきり褒めてあげましょう!

ごほうびのオヤツも用意しておいて与えてあげると次はおとなしくしてくれるかもしれませんよ。

 

犬の鼻づまり解消方法とは?フガフガ苦しそうな時に是非!まとめ

愛犬が口で呼吸して苦しそうにしていたら、鼻がつまっていないかをまず確認しましょう。

人と同じで、犬も鼻づまりは苦しいので早く解消してあげたいですよね。

呼吸が苦しいと食欲も落ちて体力がどんどん低下してしまいます。

鼻づまりが治らず、鼻水を出し続けていたりするようなら早めに病院で診察してもらってください。

もしかしたら何か大変な病気がかくれているかもしれません。

ふだんからコミュニケーションを取っていれば、愛犬の鼻づまりにも早く気づくことができて、苦しみを早く解消してあげることができますよ。

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