気持ちのいい散歩中に愛犬が土や石あるいは砂を食べたりすることはありませんか?
バーベキューが許されている公園では、焦げて捨てられた肉やこぼしたジュースの匂いを嗅ぎ付けて、落ちた肉と一緒についた土や小石を口にしたりするのがみられます。
自分の尿は舐めなくても他犬の尿を舐めたりすることもあり、これは絶対にさせられない行為ですね
めっきり草の生えた土場など少なくなりましたが、犬は習性として穴を掘ったりするのを楽しみます。
地面に身体を擦り付けるなどはよく見かける光景で、喜んでるな、元気だな、と飼い主のあなたも目を細めて眺めているのではないでしょうか?
散歩の際、たまに口にするだけなら土や砂は自然と排泄されてしまうのですが、毎日散歩のたびに食べていたら、それはちょっと愛犬からの飼い主へのメッセージかもしれません。
食べ物以外のものを口にするのを異食といい、原因は様々に考えれています。
犬たちは飼い主にどんなメッセージを送っているのか、異食する理由で考えられるものと、その対処法などを紹介していきます。
Contents
犬が土を食べる理由で考えられるものと対処法
ふくは土や、落ちてる木の実とかモリモリ食べる
お腹も壊さないし(むしろ土食った後調子いい)
そうやって生きてたんやろなと思ってある程度放置してます
こんなもんモリモリ食べるのに、犬用ボーロ断られたりフード切り替えでお腹壊したりする
なんでやねん!! pic.twitter.com/45rUxPLxq7— おじいちゃん (@nWqY4Y627Os5A7H) November 26, 2019
犬が土を食べることはいろんな説がありますが、少し前まで常識だったことが研究が進んで覆されることがあります。
「うちの犬が土を食べたりするのは、よく聞く説とは違う気がする」と考えられておられる方も多いのではないでしょうか。
それでは考えられる理由と対処法を見ていきましょう。
犬が土を食べる=ミネラル補給
犬が土を食べる原因として一番に上げられるのは「ミネラルが足りない」説です。
土や石や砂にはミネラルが含まれていますから、それを口にするのはミネラルが足りていないからだ、という論法なのですが、市販の総合栄養食のドッグフードは犬に必要な栄養が研究されていて、記載されてある通りの量を与える分にはミネラル不足は考えにくいことなんです。
なので本当にミネラルが不足して補給をしているのだとすると、犬の体にミネラルを吸収できない病気が隠されている場合が考えられますから、手作りご飯を与えているのでなければ、サプリなどを与えるのではなく獣医師に相談することをおすすめします。
犬が土を食べる=ストレス
犬は土を食べて飼い主に心が苦しんでいます、とメッセージを送っていることがあります。
幼いうちに甘噛みや拾い食い、散歩のときのリード引きを矯正しようと少し厳しく躾けたりして、犬に苦しい思いや、寂しい思いをさせてはいないでしょうか?
それは確かに犬のためには必要な事なのですが、犬の性格や躾け方によってはしゃべれない分、特異な方法で伝えようとします。
犬は知らない物を調べる場合、口に含んだり臭いを嗅いだりしますし、子犬や成長期の犬は伸びてくる歯がかゆかったりすると、口の中で石を転がらせてもてあそんだりすることがあります。
その場合は石の代わりに噛んで遊ぶおもちゃを与えてあげましょう。
また拾い食い防止には、拾い食いさせないためにリードを強く引っ張ったり、口輪をして阻止したりせず、家でおもちゃのロープなどを利用して口に入れたものを返してもらう訓練を行うことをおすすめします。
そうすれば危険な石を口にしてもすんなりと出してくれるようになり、犬のストレスにもなりません。
止められれば口にした物に対しての執着が強くなり、奪われるのを嫌がって呑み込んで喉を詰まらせたり、喉で詰まらせなくても体内を通っている間に腸で詰まって腸閉塞を起こす恐れがあります。
犬の口に指を突っ込んで無理に奪うのも犬のストレスにもなりますから、絶対に止めてください。
犬を初めて飼う場合に参考にする、犬の飼い方や躾け方の指南書などは
- 散歩の際はリードを短く持ち飼い主の横について歩かせるようにする。
- リーダーとして犬の散歩コースは飼い主が決め犬に前を歩かせない。
のような事を記してありますが、自由に外に出られない犬のほとんどが、外の世界に接せられるのは散歩の時間しかありません。
必ずしも指南書の通りに犬が動くとは限らず、犬が前に出るたびに方向転換しても犬がその度に前に出てしまっては散歩にならなかったりします。
犬のために外歩きのルールを身に着けさせるのも大切ですが、散歩の時間を楽しませてあげるのも大切です。
犬が何かに興味を示したら立ち止まって待ってあげるなどして、ルールを守らせるために犬を怒ってばかりでストレスを溜め込ませないように注意しましょう。
他にも犬はちょっとした環境の変化にも対応するのが苦手なのでストレスになります。
引っ越したり、しばらく一匹で長時間の留守番をさせたり、子供が生まれたりなどなど、冷静にストレスの原因を探って排除していけば土を食べたりすることは改善するはずです。
犬が土を食べる=胃腸の不具合
犬のお腹に寄生虫がいると、石や砂を食べてしまうことがあるようです。
その場合は嘔吐や下痢などの他の不調も出てくると考えられますので、思い当たる場合は獣医師に相談してください。
犬が土を食べる=注目獲得行動
犬が石を食べるなどした際、飼い主が大げさに反応したりすると、それを面白がったり、飼い主にかまってほしい場合などに石を口にする場合があります。
愛犬にそんな様子がないか観察して、冷静に対応するようにしましょう。
犬が草を食べる理由
すぐに田んぼの土を食べる犬🐶
これからの季節
散歩コースにいっぱい落ちてるから
気が抜けない😂
うちの子何で食べるんやろ⁈ pic.twitter.com/jothrQddpG— マカロン (@9Cnc2tRozSsegab) March 11, 2021
犬は土を食べる他の異食行為としては、散歩の途中に生えている雑草や花を食べるというものがあります。
ネコや犬は溜まった毛玉を吐き出すために食べている、とも言われますが他の動物の尿や農薬や除草剤が付着している場合も考えられますから、飼い主としても対応に困るのではないでしょうか?
特に草むらにはマダニが潜伏していることもありますので、可哀想でも近付けたくはないですよね。
ハッキリとした原因はわかっていないようですが、考えられる理由と病気、食べてはいけない植物を見ていきましょう。
犬は草を胃腸薬の代わりにしている?
犬が草を食べる理由は土を食べる理由と重なるものが多くみられます。
それ以外の理由で犬が草を食べるのは、本当に胃腸薬代わりにしている場合もあるようです。
ドクダミを好んで食べる犬も多いそうで、薬草としての効能が多いことから十薬という別名もあるドクダミは、繁殖力が強くそこら辺の日陰に生えているので目にしたことがある方は多いでしょう。
独特の強い臭いがするので犬は嫌がるように思えるのですが、効能を知ってか知らずか好む犬がいるんですね。
ドクダミはカリウムが豊富なので食べ過ぎに注意しないといけませんが、犬が食べても大丈夫な植物です。
犬が草を食べるのは胃に寄生虫がいたり、誤飲したものや毛玉などを吐くための場合もあるようです。
食べてはいけない植物
犬が食べてはいけない植物は列挙すればきりがありませんので、ここでは身近な場所で見られる植物だけをあげておきます。
朝顔・アザレア・紫陽花・アマリリス・アヤメ・アロエ・イチイ・イヌサフラン・イラクサ・漆・オシロイバナ・桔梗・夾竹桃・クリスマスローズ・柘榴・ジギタリス・樒・シャクナゲ・沈丁花・水仙・鈴蘭・スミレ・蘇鉄・チューリップ・ハイビスカス・彼岸花・ヒヤシンス・福寿草・藤・ベゴニア・ポインセチア・ポトス・マリーゴールド・ユリ・ルピナス・ロベリア・蕨
嘔吐や下痢で終わるものから死にいたる危険のあるものまで、人は口にしないけれど、何かの拍子に犬が口にしてしまいそうな植物は身近にたくさんあります。
簡単な分け方でいうとアブラムシや芋虫・毛虫の食害にあいにくい植物、球根で増える植物は怪しいと考えていただければと思います。
家の中でも観葉植物は危険なものが多いので注意が必要です。
犬が草を食べて不調を起こしたらすぐに獣医師を受診しましょう。
犬が成長期には石で遊ぶこともあります
土を食べる我が家の犬。土は美味しいのかな・・。 pic.twitter.com/qHh2QfRQks
— まっきー (@noritomo0919) August 25, 2017
臭いや味で物を確認する犬が、特に成長期などは石や異物を口にすることや土を舐めたりするのは普通のことです。
慌てなくても消化できない物は便と一緒に排泄されますし、石などは大抵納得すると吐き出してしまいます。
大げさに騒ぐのは逆効果ですので、どうか冷静に対処して、普段から口に入れた物を返してくれる訓練をしておくのをおすすめします。
特定の草を好んで食べる犬もいますが、その草が犬に有害かどうかを確認して、有害でなければ食べ過ぎないように注意しておくだけでよいのではないでしょうか。
草が大好きならペットショップで犬用の草などを購入して与えてあげるのもいいですね。