【専門家監修】犬にかじり防止を教える方法とは?噛み癖グッズの紹介

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愛犬に家具や日用品をかじられて困っている人はたくさんいると思います。

インテリアを台無しにされるだけではなく、危険な物を誤飲してしまうかもしれません。

ペットを飼うなら家を荒らされるのは避けられないですが、できるだけ安全に暮らしたいですね。

【専門家監修】添野暁子

専門家 監修
【動物関係の保有資格】2歳から犬と育ち、現在は4代目の愛犬と暮らすWebライター。愛玩動物飼養管理士1級の資格を持ち、犬について日々研究している。

 

犬はなぜ物をかじるの?

歯がかゆい

犬は生後20日頃から乳歯が生え、2か月頃に生えそろいます。

その後生後4ヵ月から7ヵ月の間に永久歯に生え変わり、子犬は歯がムズムズしたり違和感を感じたりします。

犬にかじり防止を教える方法とは?噛み癖グッズの紹介

つまり口の中をいじろうとして物をかじってしまうのです。

子犬は歯の生え変わりの時期であり、ただでさえ好奇心旺盛でもあるため、この頃にかじるのをやめさせるのは難しいと言われています。

 

ストレスが溜まっている

犬にとっての口は人間にとっての手と同じ。

退屈だなあと感じているときに目に入った物に手をかけ、そのまま壊してしまうのです。

人間と同じくやはり動物は外で体を動かしてエネルギーを消費しなければいけません。

散歩の時間や回数を増やすことがかじり防止に繋がります。

 

寂しさを紛らわす

物を壊したり部屋を散らかしたりといったイタズラは留守番中にすることが多いです。

短時間の留守番でも犬は「あと〇分で帰ってくる」と余裕を感じることもできません。

物をかじることでご主人がいない不安を解消しようとしているのです。

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犬のかじり防止策はあるの?

片付ける・カバーをつける

とにかく物をかじらない子に育ってほしいですが、まずは部屋を片付けましょう。

危険なものは犬の手が届かない場所にしまい、家具は木製ではなくステンレス製が良いです。

日常生活では犬が飲み込むと危険なものがたくさんあります。

薬、電池はもちろん、木製の家具も破片を飲みこめば腸などに詰まって命を落とす可能性があります。

大きな家具や柱は難しいですが、犬が入らない部屋に設置する、またはカバーをつけてください。

カバーの上から噛まれることを想定して、段ボールや布を適当な大きさに切って巻くといった安価なもので良いでしょう。

 

運動量を増やす

イタズラをするというのは体力が余っている証拠。

とにかく遊んで疲れさせるのが効果的です。

犬の祖先は森を走り回り、狩りをして生活していたため体力があります。

犬を飼うと人は痩せると言われていますが、たいていの犬はこちらが疲れるくらいの運動量が必要です。

なかなか散歩時間が確保できない人は、信用できる人に預けるなどして運動量を増やしてあげましょう。

 

かじっていいものを与える

犬にかじり防止を教える方法とは?嚙み癖グッズの紹介

犬にとって動物を追う、捕食するというのは本能です。

完全にやめさせるのは難しいですが、代わりにおもちゃを噛んでもらいましょう。

ロープでできたものが人気ですが、飽きないようにぬいぐるみや木の棒などいくつか与えてみてください。

イタズラされる前に噛んでいいものを犬に与え、正しい使い方をしたら褒めます。

大切なのは噛んでいいものと噛んではいけないものを区別させることです。

いけないものを噛んでしまって叱るときは「ダメ」と言うくらいにして騒いではいけません。

ここで大きな声を出したり騒いでしまうと犬はかまってもらえると勘違いします。

代わりにおもちゃを与え、そちらを噛んだら褒めるのを忘れないでください。

 

罰を与える

罰とは体罰のことではありません。

物を噛んだら大きな音を立ててびっくりさせる、噛んではいけないものに前もって嫌なにおいや味をつけておくといった間接的な罰を与える方法です。

大きな音の立て方は手や机をたたくなど何でも良いですが、犬が驚く音にしてください。

スプレーは市販されているものと、酢やハッカ油で手作りするものがあります。

効果があるかどうかは犬によって違うため、これが良いとはっきり言えるものはありません。

 

しつけスプレーってどんなもの?

しつけスプレーの成分は何?

しつけスプレーとは犬がトイレを違う場所でしてしまう、かじってはいけないものをかじってしまう、無駄吠えをやめさせるときに使うスプレーです。

用途によってスプレーの成分は違い、市販のかじり防止スプレーには柑橘系の抽出物、水、アルコールが含まれています。

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手作りのものは酢かハッカ油を水で10倍に薄め、スプレーボトルに入れて使用します。

犬は酸っぱい味、苦い味が嫌いで、酢もハッカ油も犬の体に悪影響はありません。

しかし市販と手作りどちらもデメリットがあります。

犬によっては味やにおいに慣れてしまう、人間の方が嫌いなにおいに感じる、家具が変色する可能性がある、体質が合わなくて犬でも人でも皮膚炎を起こすことがあるなどです。

 

スプレーの使い方は?

噛んではいけないものにスプレーを2~3回吹きかけます。

家具が変色することがあるので、まずはあまり影響のない場所で試してください。

スプレーした直後は成功しても、日数が経つと「今日は大丈夫かもしれない」と犬がまた噛むようになるので2~3週間は継続して1本使い切ります。

 

まとめ

近年は気温上昇やマンション暮らしの人が増えたことから、犬も室内で暮らすようになりました。

ところが日本は畳で正座するのが普通だったため、家具も低めにできているものが多いです。

噛んでいいものといけないものの違いはある程度ならしつけることはできますが、犬は完全に理解することはできません。

犬と危険なものは物理的に離して、安全に暮らせるように工夫をしてあげてください。