犬に黒いかさぶたができた!原因や治療方法について

犬 かさぶた 黒い
Pocket

寝転がって甘えている時にふとお腹を見ると黒い固まりを見つけることがありますが、人よりも肌が弱い犬には、黒いかさぶたができることがよくあるのです。

肌から出血すると、血が固まって犬に黒いかさぶたができるのですが、それにはいくつかの原因があります。

ここでは黒いかさぶたができやすい病気や、できた時の対処方法などをご紹介します。

 

犬に黒いかさぶたができるのはなぜ?

ワンちゃんの肌に傷がついて血や膿が出た際に、それらが空気にふれて固まったものです。

その時に体外に出た体液によってかさぶたに色がつきますが、黒いのは血液が乾燥したためです。

体表からの出血は事故などで外傷を負った時のほか、虫さされや皮膚病で痒くなり、噛んだり爪で引っかいたりしたことで起こります。

 

犬に黒いかさぶたができる皮膚病とは

傷がつくほどかいてしまうほど痒みが強いものとして、主に次の3つがあります。

 

膿皮症

ワンちゃんがかかる皮膚病のなかで一番多いとされていて、いつも肌の表面にいてふだんはおとなしい黄色ブドウ球菌が異常に増えることで起こり、次の症状がみられます。

  • 赤い小さな発疹がでる
  • 抜け毛やフケが増える
  • 痒みが強く、いつもかいているようになる
  • 体表から膿(うみ)や血が出ている
  • 黒や黄色のかさぶたができる

この膿皮症にはつぎの種類がありますが、いずれにしても診察を受けたうえで治療してあげましょう。

 

表層性細菌性毛包炎

ワンちゃんの膿皮症のなかで最も多く、毛包のなかで細菌が繁殖することで炎症が起きて化膿します。

 

化膿外傷性皮膚炎

ワンちゃんが肌をかきむしることによって、表面の角質層が破れて発症します。

湿度が高いことなどで、被毛の下に湿気がこもって細菌が増えて痒くなることが原因です。

 

皮膚皺襞(しゅうへき)膿皮症

皺襞とは肌のしわのことで、その間の部分に湿気がたまり細菌が増えて化膿した状態です。

白く、脂っぽい滲出物が出て、ブルドッグのような短頭種の鼻の上に症状が現れることが多いとして知られています。

 

水疱性膿痂疹(のうかしん)

若いワンちゃんにできやすく水疱ができて、かき崩すと出血します。

寄生虫や、ウィルスが感染した子犬のお腹の部分によく見られ、痒みは少なく自然に治ることが多いとされています。

 

表層性拡散性膿皮症

毛包に起こった炎症が大きくなって、円形に拡がった状態になります。

膿のかたまりである膿疱や、大きな輪状紅斑ができるのが特徴で、背中の部分に多く見られます。

 

疥癬(ヒゼンダニ)

メスのヒゼンダニにたかられると、ダニは皮膚の下に穴を掘って潜り込みます。

そのためにワンちゃんは強い痒みに悩まされ、その部分をかきむしるようになるのです。

痒みが強くワンちゃんが苦しむので、早く獣医さんに治療してもらいましょう。

 

アレルギーによるもの(アトピー含む)

アトピーなどアレルギーによって起こる皮膚炎は痒みがとても強く現れます。

獣医さんの診察を受けて、アレルギーを起こすアレルゲンを見つけてもらって対処してくださいね。

 

犬のかさぶたがはがれて毛が抜けるともう毛が生えないの?

一緒に毛が抜けても、取れたらまた生えてきますが、傷によって毛根がダメージを受けた場合は、その部分には毛が生えなくなります。

 

犬の皮膚に黒いカスがたくさん!これはなに?

ワンちゃんの体に、黒いカスがたくさんついていることがありますが、これには次の3つの原因が考えられます。

  • ノミが寄生していて、その糞が黒いカスとしてついている
  • ワンちゃんの肌のメラニン色素が沈着して黒ずんでいる
  • 毛穴に皮脂などが詰まって黒いカスに見えている

原因がノミの場合はすぐに動物病院で駆除してもらいましょう。

メラニン色素の沈着はホルモン分泌異常などのことがありますし、毛穴に詰まった皮脂は簡単に取れないので、やはり獣医さんに相談するのがよいでしょう。

 

犬のかさぶたみたいな出来物は、治らないようなら要注意!

かさぶたは血を止めるほかに、細菌が体内に侵入するのを防ぎます。

自然におちるまで放っておいても大丈夫ですが、悪臭がするような時は獣医さんに相談してください。

また、痒がっていないのに繰り返してできたり、1ヶ所にポツンとできて、それがだんだん大きくなって盛り上がってきたりするような場合は、その下に腫瘍があるかもしれません。

できるだけ早く、大きく設備が整っている動物病院で診察してもらうことをおすすめします。

 

犬に黒いかさぶたができた!原因や治療方法について・まとめ

犬の皮膚は薄くて弱いので人よりも皮膚炎を起こしやすいうえに、体が毛でおおわれているのでかさぶたができていてもなかなか気づかないことが多いのです。

できれば毎日、愛犬の体をブラッシングして、黒いかさぶたができる前に傷や皮膚炎をみつけてあげるようにしてください。

また、愛犬に黒いかさぶたを見つけた時はその原因を探して治療することが必要です。

すぐに獣医さんに連れていって診察してもらいましょう。

>>合わせて読みたい!犬が膿皮症にかかった!症状や治療法、スキンケアについて