上白糖やグラニュー糖、黒糖といった馴染みのあるものから、パームシュガーやカナソードといったあまり馴染みのないものまで…、砂糖はなぜこんなに種類があるのだろうか。
見た目も違えば、味も違う砂糖の世界。
今回お届けする「黒糖」は、砂糖の中でも人間においては体に良いと言われる調味料のひとつ。
ただ、砂糖と聞けば、人間には良くても、犬に与えて大丈夫なの…と思う人もいるかもしれない。しかし、与える量には注意が必要ではあるが、黒糖は犬も食べれる食材なのだ。
そこで今回は、砂糖の種類をお伝えするとともに、黒糖の成分と効能について紹介しよう。
【獣医師監修】班目美紀
砂糖の種類とは?
みなさんは「含蜜糖」というものをご存知だろうか。
砂糖は製法の違いによって、「含蜜糖(がんみつとう)」と「分蜜糖(ぶんみつとう)」とに大きく分けられている。
2つの大きな違いは、砂糖を作るときに「結晶」と「糖蜜」を分けるか、分けないかの差だ。
糖蜜は砂糖を原料から精製するときに出る副産物で、ミネラルや糖分を多く含んでいる。この糖蜜を砂糖の結晶とともに含んだものが「含蜜糖」だ。
黒糖はこの含蜜糖にあたり、ミネラルが他の砂糖よりも多く含んでいるのが特徴。さらに、含蜜糖に含まれるミネラル分は、その土地によって種類や含有量が違ってくる。
よく地域によっては味に差が出るのは、その土地ごとの風土による違いなのだ。
一方、糖蜜が含まれていないものは…というと、勘のいい人ならもうお気づきになっていると思うが、それが「分蜜糖」だ。
代表的な分蜜糖としては、上白糖、三温糖、グラニュー糖、氷砂糖などがある。精製されていく過程の中で、結晶粒の大きさなどによって「ザラメ糖」「車糖」などに分類されていく。