
みなさんはむかごを知っているだろうか?
名前を聞いたことはあるものの、実は何だかわからない…。そんな方も多いのではないだろうか。
ご存知でない方のために説明するとむかごは、山芋の球芽のこと。日本では古くから、山の幸として食べられてきたもので、定番の炊き込みごはんをはじめ、むかごの甘辛、天ぷらなどにして食べると美味い。
むかごはあまりメジャーな食材ではないが、実は非常に栄養価が高いことでも知られている。
もちろん犬にとって害のある成分は含まれていないので与えても問題ないのだが、むかごにはどういった栄養が含まれているのだろう。
今回はそんなむかごにスポットをあて、犬への与え方、栄養や効能などを紹介していく。
むかごってどんな食材なの?

一見すると豆のような見た目だが、むかごは植物の栄養繁殖器官の1つとされている。
実は、むかごを作る植物はたくさんあるのだが、食材として単に「むかご」と呼ぶ場合は、一般的にはヤマノイモ、ナガイモなどの山芋類のむかごを指す。
普段食べている山芋は地下で実るのに対し、むかごは地上になるという大きな違いがある。その山芋の蔓(つる)に実る1cmくらいの球芽がむかごなのだ。
もちろん、山芋にも種はできるが、むかごに比べ発芽や成長は劣る。一方のむかごは栄養繁殖器官であるため、地面に落ちてすぐ芽をのばせるように栄養が詰まっている。
つまり、むかごは子孫繁栄の一端を担う存在だけあって、栄養がギュッと凝縮された食材だったのだ。
むかごの栄養と効能

栄養的に見るとむかごは山芋とほぼ同じであるが、素早く芽吹くことができるよう、むかごは親イモよりも栄養価が高いのが特徴だ。
では、どういった栄養が含まれているのか確認してみよう。
アミラーゼ(別名:ジアスターゼ)
アミラーゼは炭水化物の一つであるデンプンを消化する酵素。
胃腸薬にもよく使われる成分で、消化を助けて栄養の吸収を促進してくれる働きがある。
アルギニン
アルギニンは、体内のアンモニアを尿素に変換し排泄してくれる大切な役割を持っている。
アンモニアはタンパク質が分解されると生成されるのだが、食事でタンパク質を多く摂取した場合は、それだけアンモニアも増えてしまう。
つまり、アンモニアを尿素に変換して排出するためには、量に応じてアルギニンも必要となってくるというわけだ。
アルギニンは他にも、血管を拡張する作用、免疫力アップ、疲労回復をサポートする働きなどが期待できる。
カリウム
むかごに含まれるカリウムは、親イモよりも多く含んでいるのが特徴だ。
カリウムは、体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を排出する効果があることから、利尿作用や血圧を下げる働きに期待ができる。
食物繊維
むかごは親イモよりも食物繊維が豊富だ。
含まれる食物繊維の割合は、100gあたり不溶性0.8g、水溶性3.4gと、不溶性食物繊維を多く含んでいる。そのため、便質の改善や便通を促す働きに期待ができる。
むかごの与え方
むかごの下ごしらえ
むかごは、香りの強さが特徴で土臭い雰囲気が漂う場合がある。
これもむかごの良さのひとつではあるが、気になる人はたわしなどでこするといい。ただ、1個1個行うのは手間がかかるので、ざっくりこする程度でOKだ。
生では与えない。茹でる、蒸すが正解
消化の面から考えてもむかごの生食はNG。むかごを犬に与える際は、必ず加熱したものを与えるようにしよう。
また、むかごの甘さを最大限に引き出すなら、茹でるより蒸す方がだんぜんおすすめ。
茹でることもできるが、蒸す方がホクホク感も強くなり、甘みもグッと増す。蒸気がたった蒸し器に5分程度入れておくだけで完成するので時短調理にも便利だ。
食べやすいサイズに刻むかペースト状にする
むかごは、皮をむかずに丸のまま食べるのが基本だが、そのままの大きさで与えてしまうと、犬が丸飲みして喉や気管に引っかかってしまう恐れがある。
せっかく愛犬に与えるのだから、加熱した後は細かく刻むか、ペースト状にするなどして与えたい。
むかごの注意点
腎疾患がある場合は与えない
むかごは、親イモ以上にカリウムが含まれているため、腎疾患のある犬には注意が必要だ。
腎疾患で高カリウム血症になっている場合、むかごや山芋に限らず、カリウムが含まれている食べ物は与えないようにしよう。
高カリウム血症でカリウムを多く含む食材を与えると、血中のカリウム濃度が上がり命に危険が及ぶ可能性もあるので注意したい。
食物アレルギーがないか様子を見守ろう
アレルギーの原因となるものをアレルゲンと呼ぶのだが、実は食べ物全てにアレルゲン要素があることは知っておきたいところ。
初めて与える時は少量から与えて、痒がったり嘔吐したりしないか、愛犬の様子を見守ってあげるのも大切だ。
また、山芋や長芋、自然薯などでアレルギーがあった場合にも注意したい。
さいごに

むかごは、簡単に調理できる優秀食材だ。
しかし、むかごは皮をむかないで食べる食材なので、犬に与える際は消化に良いよう柔らかく茹でる、蒸すが正解。
また、食べやすいよう細かく刻むか、皮ごとすり鉢で擦ってしまうのが望ましい。
地味な見た目とは裏腹に、栄養がたっぷりと濃縮されたむかご。愛犬の食事にも山の幸むかごを是非加えてあげよう。
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