ダックスフンドの起源は古い。
古代エジプトの壁画には、ダックスフンドと酷似する犬種が刻印されていうのだから驚きだ!
ダックスフンドの原産はドイツ。もともとは狩猟犬として生まれた犬であり、巣穴にいるアナグマを捕まえるために作られた品種である。
ちなみに、ダックスフンド(Dachshund)の文節末尾の「d」は、ドイツ語だと濁らないため「フント」と呼ぶ。つまり、ドイツ語だと、Dachshund = Dachs (アナグマ) + hund (犬) ということになり「アナグマ犬」を意味しているのだ。
英語読みになると「D」は濁る為「ダックスフンド」と呼ぶ。
日本人の発音の癖を考えると「ダックスフンド」の方が言いやすいためそちらの表記が多いが、どちらも正解である。
そんな呼び方にもしっかりと意味がある「ダックスフンド」。胴長短足というイメージがあるが、どんな犬種なのだろうか?今回はダックスフンドにスポットをあて紹介していく。
【専門家監修】若林あき子
●JKC愛犬動物飼育管理士●愛玩動物救命士●JCSA動物看護士●犬のしつけインストラクター●犬の栄養管理士●ペット介護インストラクター●ドッグトレーニングアドバイザー…等
ダックスフンドの性格や特徴
ダックスフンドが日本に来た時期
日本に来たのは明治の頃で昭和30年ごろに人気がで始めた。明治の資料にはダックスフンドを使って狐や狸を捕まえる方法などが書かれてある。狩猟犬という特性も買われ、当時の日本人は狩猟のために飼っていたようだ。
ダックスフンドの特徴と性格
特徴はやはり手足の短さである。胴体の長さが体高の約2倍あるのがその特徴だ。また手足が短いのは狩の時などに巣穴に潜り込むためでもある。もともとが狩猟犬であったため顎の強さも特徴である。
性格も狩猟犬であった名残りからか、とても活発で好奇心旺盛。また、生まれつき友好的で大人しい性格でもあるため、攻撃的になることが少ない犬種でもあるようだ。そのため、多頭飼いにも向いているとも言われている。
とはいえ、猟犬として活躍していた血が騒ぐのか、興味を持った臭いには夢中になりすぎる一面も持つ。
また、穴に入って狩りをする習性が強く残っており穴掘りは大の得意。そのため、室内飼いの場合は「掘っていい場所」と「掘ってほしくない場所」はしっかりマスターさせる必要がある。
ダックスフンドが人気な理由
ダックスフンドが人気なのは飼いやすさにある。とても人懐っこい性格でなので最初に犬を飼うの人に人気が高い。また、全体的に小柄な犬種なので家の中で飼いやすいというのも理由の一つだ。
胴長短足のイメージだが、意外にも歩く姿が「ヨチヨチ歩きで可愛い!」というのもダックスフンドの魅力になっている。
ダックスフンドの飼い方
飼い方としては室内の方が病気などにかかりにくくなるので、家の中で飼う方がいいだろう。
餌もドックフードや手作り食など与え方はそれぞれだが、ダックスフンドはその独特の体型から関節や脊髄に負担がかかりやすい犬種。あまり太らせないよう、餌の与えすぎには注意が必要だ。
しつけで苦戦すること。その対処法
しつける時には、メリハリをつけてしつけるのが良いだろう。特に子犬期のしつけは重要でのちのち吠え癖や、噛み癖などに発展してしまう。
そしてもっとも苦戦するのが吠え癖、噛み癖でもある。その時のしつけの対処法としては怒るときは真剣に大きな声で怒り飼い主が1番偉いということを分からせる事が重要である。
飼う時にあると便利なアイテム
無駄吠えもそうだが、ダックスフンドを飼う上で重要なポイントは臭い対策。
ダックスフンド自体は臭いが強い犬種ではないのだが、耳が垂れているため耳の中が蒸れやすい。蒸れてくると細菌が繁殖しやすくなり臭いも発生してしまうのだ。
特に夏の暑い時期には体から独特な臭いがするため、犬用のシャンプーか乳幼児用のベビーシャンプーなどを使い丁寧に洗うのが効果的。ただ、長く垂れ下がった耳の臭いはシャンプーだけではとれにくい。
そんなときは犬用の「耳洗浄剤」を使うのがおススメ。1発で臭いがとれるのでお試しを。
ダックスフンドのかかりやすい病気
胴体が長いために起こる脊椎板疾患や脊髄梗塞などが多くみられる。歩行障害や排泄障害になってしまうので様子がおかしかったらすぐに獣医に見せる事が大切である。
価格の相場
ダックスフンドの価格の相場はおよそ10万円から30万円ほどである。ペットショップでの購入を検討する方は、大抵の場合展示してあるので、健康状態や人に慣れそうかなどをよく観察して購入する事が大切。
受け渡し後も相談にのってくれるショップもあるので、信頼がおけるショップを選ぶことも重要である。
里親という選択肢
里親とは、動物保護団体や他の飼い主から無償で譲り受けることを指す。
捨てられた犬、保健所から引き取られた犬など、何かしらの事情があって里親に出されることが多いため、子犬でない場合がほとんどである。
里親としてダックスフンドを譲り受ける場合も同様、しつけや飼い方が難しいケースもあるが、保護団体の掲げる条件を満たしていれば、手続きを経て犬を譲り受けることができるのだ。
一見「懐かないかな?」「家の生活に馴染めるの?」と思うのは当然だが、新しくダックスフンドを家族に迎え入れようとするのであれば【里親】という選択肢を加えてみるのも、ひとつの方法だ。