【専門家監修】犬に銀杏を与えても大丈夫?イチョウ茶葉は?銀杏に含まれているネガティブ要素

犬 銀杏 イチョウ茶葉 中毒 与える 食べる
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犬 銀杏 イチョウ茶葉 中毒 与える 食べる

彩りを兼ねて茶碗蒸しやおこわの具に使われたり、酒の肴としても人気がある「銀杏(ぎんなん)」。

 

デンプンが豊富に含まれモチモチした食感と独特の歯ごたえが特徴だ。

また、銀杏は滋養強壮食材としても活用されるほど栄養価が高く、漢方では肺を潤し温める食べ物とされ、夜尿症や頻尿などの泌尿器系疾患にも用いられるほどの食材なのだ。

 

そんな銀杏だが、どうやら犬にとってはNG食材のようだ。

一体何がいけないのか、今回は銀杏を取り扱う上での重要な注意点と共に説明していこう。

 

【専門家監修】大谷幸代

専門家 監修
【動物関係の保有資格】専門学校講師、愛玩動物飼養管理士・トリマー・アロマセラピスト・ホリスティックケアカウンセラー・ペット食育士・ペット災害危機管理士・マウスケアメンター等

 

 

 

銀杏って何?

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銀杏とはイチョウの種子のこと。

「ぎんなん」「ぎんきょう」ともいい、殻を割って中の仁が調理される。

紅葉の季節にイチョウの木の側を通ると、独特の臭いが漂ってくると思うが、あの強烈な臭いの正体はイチョウの雌株の実だ。

サクランボより少し大きくしたような形をしており、黄色の実に果柄が付いている。

よくスーパーなどで売っているのは、この黄色い実の中にある種の部分か、もしくは種のさらに中にある仁の部分というわけだ。

 

収穫できる時期はだいたい9月~12月にかけて。もちろん公園や道端に落ちている銀杏を拾って調理することもできるが、食べるまでにはなかなか骨の折れる作業が待っている。

柔らかい果肉のように見える部分(=外種皮)を取り除く作業、臭いとの闘い、3~1週間ほどの天日干しなどを行って、ようやく市場に出回るような殻付き銀杏となる。

拾うのは簡単だが、家庭で調理するのは少し面倒な食材であるようだ。

 

銀杏に含まれている有毒な成分

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銀杏には、エネルギー源となる糖質・脂質・たんぱく質の他、体の機能を整えるカロテン・ビタミン・カリウム・マグネシウム・リン・鉄なども豊富に含んでいる。

 

一見、これだけを見れば確かに栄養豊富な食材に思えるが、忘れてはいけないのが、銀杏に含まれる有毒成分「メトキシピリドキシン」の存在だ。

過剰に摂取し過ぎると、神経伝達やエネルギー合成に関わるビタミンB6の吸収が阻害され、数時間のうちにビタミンB6欠乏症となり、体に不調をきたす恐れがある。

食後1時間~12時間以内に嘔吐・痙攣・ふらつき・不整脈・呼吸困難などの中毒症状が現れ、過去には死亡事故も発生している。

 

このメトキシピリドキシンは、犬にとっても危険な成分で、人よりも体が小さい犬にとっては少量でも危険性は増すと予想されている。

 

ちなみに人の場合、日本中毒情報センターによると、小児なら7個~150個、成人なら40個~300個で中毒が生じるとしているようだが、これ以下の量でも中毒を起こした例はあるようだ。

やはり少量であっても、犬に与えるのは避けた方が無難だろう。

 

 

イチョウ茶葉は?

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特に、脳血管循環の改善効果を有するということから世界中で注目されているイチョウ葉エキス。

最近では、イチョウの葉を煎じた「イチョウ茶」にして飲む方も増えているが、ギンコール酸をはじめとするアレルギー物質が含まれていることは知っておかなくてはならない。

 

みなさんも、イチョウの種子に触れたときに手が赤くなったり、痒くなったりした経験はないだろうか?

これは、イチョウの種子(柔らかい果肉のように見える部分)や葉に含まれているギンコール酸という物質が原因によるもの。

実際に人が飲んで吐き気、腹痛、湿疹、下痢、アレルギー等の症状が出たとの報告もある。

このギンコール酸は、急須などで3分蒸らす淹れ方であればほとんど溶け出ないことが分かっているが、心配なら犬には与えない方が無難だろう。

 

銀杏を食べてしまったら?

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銀杏は熟して地面に落ちるようになると異臭を放つようになってくる。

この異臭により動物は食べようとはしないが、アライグマのように平気で食べる動物もいるので、犬の中にも銀杏を口にする強者もいるかもしれない。

また、飼い主さんが食べているものを盗み食いしてしまう可能性だってあるだろう。

いずれにしても、1~2個食べた程度なら様子見でもいいかもしれないが、もし万が一、食中毒らしき症状が出た場合は速やかに動物病院へ。様子見でも心配であれば、まずは電話で相談してみるのも良い。

 

 

さいごに

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つい次から次へと手が伸びてしまう銀杏だが、犬にとっては命や健康を脅かす存在にもなってしまうのは残念なところだ。

私たちも食べ過ぎには注意しつつも、犬の誤食が起きない様、できる限り注意していきたい。

 

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