イタリアではバジリコと呼び親しまれている「バジル」。
フレッシュで甘く爽やかな香りは、ピザやパスタ、トマト料理などの相性が抜群だ。
今や、日本の家庭でもすっかりお馴染みとなったハーブの代表格のひとつ。ハーブの中でもクセが少ないため、愛犬の食事にも利用したいと思う方も多いのではないだろうか。
もちろん、犬に害を与える成分など含まれていないので、食べさせても全く問題はない。
しかし、話はこれだけではない。実はバジルは少量でも豊富な栄養と効能が期待できる優秀食材なのだ。
今回はバジル使いをマスターして、早速愛犬の食事にも生かしてみよう。
バジルの栄養と効能
バジルは抗酸化作用が高く、免疫力アップにも効果があると言われているのは、主にカロテンの効能のようだ。また、カロテン以外にも、豊富な種類の栄養素が含まれている。
βカロテン
バジルには特にβカロテンが豊富で、ほうれん草よりも多く含まれているのが特徴だ。
βカロテンには抗酸化作用があり、ガンの予防や老化予防に効果的と言われている。
しかも、βカロテンは必要な量だけ体内でビタミンAに変換するという優れもの。ビタミンAは、視力を維持するには欠かすことのできない栄養素なのも嬉しいポイントだ。
ビタミンK
ビタミンKの役割は、出血した時に血液を固めて止血する働きのほか、骨に存在するタンパク質を活性化し、骨の形成を促す作用がある。
犬は腸内細菌によってビタミンKが合成されると言われているが、それだけで1日の必要量を補えないともいわれている。そのため、普段の食事からも不足しないよう補ってあげたい栄養素だ。
ビタミンC
ビタミンCの主な働きとして、活性酸素を無毒化する「抗酸化作用」が挙げられ、免疫力の向上、コラーゲンの生成を促すなど、身体の調子を整えるには欠かすことのできない栄養素のひとつ。
年齢と共にその能力は低下するので、長期的に摂取したい栄養素である。
カリウム
カリウムは、体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を排出する効果があることから、利尿作用や血圧を下げる働きに期待ができる。
近年、高血圧や脳卒中の予防などにもつながる重要な栄養素として注目されている。
マグネシウム
血圧や体温調整、神経伝達には欠かせないミネラルのひとつ。
もちろん、過剰摂取は尿路結石を引き起こす要因にもなってしまうが、気にしすぎて摂取せずにいると欠乏症による神経障害や骨、血圧などに異常をきたす場合もある。
犬の健康維持には必要不可欠なマグネシウム。バランスよく摂取を心がけたい。
バジルは他にも、カルシウム、鉄、ビタミンD、B1、B6などの栄養素も含んでいる。
犬への与え方や保存方法の注意点
バジルの与え方
バジルの香りは、リナロールやカンファ―、オイノゲールといった精油成分によるもの。葉を手で揉んで匂いをかぐと、ふわっとした香りで食欲がわいてくるだろう。
犬に与える際は、消化に良いよう細かく刻めば、生でも加熱でもどちらでもOK。
ただし、バジルの香味成分は刺激性が低いとはいえ、与えて嫌がったり、食べないようなら無理に与えないようにしよう。
バジルシードは与えてもいいの?
ダイエット補助食品としても利用されているバジルシード。
バジルシードとはバジルの種。グルコマンナンを多く含むため、水分を含むと乾燥状態の約30倍に膨張し、ゼリー状の物質で覆われる。
この水に浸して膨張した種子を食すのだが、犬に与える場合も同様に水分を含ませたものを与えよう。
ただし、食物繊維を豊富に含むため、ごく少量をお裾分けする程度が望ましい。
保存方法の注意点
バジルには多数の品種があるが、そのほとんどは夏が旬。
今やスーパーで通年バジルを見かけるが、バジルは寒さに弱く、冷蔵庫に入れるとすぐに枯れてしまうので保存方法には注意したい。
そのため、バジルを買ってきたら、そのまま冷蔵庫へ入れるのではなく、コップに水を入れて挿しておくのがベスト。
こうすることにより、少しヨレヨレになっていたバジルも、水を吸い上げてイキイキと蘇る。水を交換しながらであれば2~3日ならこの状態で常温保存が可能になるので、ぜひお試しを。
愛犬には鮮度を保ったフレッシュなバジルを与えよう。
使い切れない分はペースト状にして保存がオススメ
家庭菜園や旬の時期に大量に入手して使い切れない場合は、オリーブオイルや胡麻を使って「犬用バジルペースト」を作ってしまうのも良い。
ペースト状にしてしまえば、冷蔵も冷凍もできるので、何か食事にプラスしたいときに作っておくと便利だ。
さいごに
独特な風味だけではなく、豊富な栄養もしっかりと含んだバジル。
栽培が比較的に簡単なので、家庭で栽培している人も多いのではないだろうか。
もし、家庭で栽培している場合は、育ちすぎると葉が硬くなるので、摘むタイミングをよく見て、硬くなる前に摘んでおこう。
少量でも豊富な栄養と効能が期待できるバジル。愛犬の食事にもぜひプラスしてあげたい食材だ。