犬の歯石取りの費用はいくら?相場や保険適用について

犬 歯石取り 費用
Pocket

最近、愛犬の口臭がひどかったりすることがありませんか?

もしかすると、お口の中の歯石がたまっているのかもしれません。

これは素人では除去することが難しいので獣医さんに取ってもらうことになりますが、全身麻酔が必要な犬の歯石取りにかかる費用はやや高額になります。

しかし最近では、麻酔をかけずに安い費用で犬の歯石取りを行う方法があるのです。

ここではそれらにかかる費用を比較してご紹介します。

 

犬の歯石はなぜできる?

歯についた食べカスからできる歯垢(プラーク)が固まったもので、毎日しっかり歯みがきをしてあげても少しずつたまっていくとされています。

たくさん溜まってしまうと次のような症状が現れます。

  • 口臭が強くなる
  • 歯茎、歯肉が赤く腫れる
  • ヨダレに血が混ざる
  • 歯の表面に汚れが目立つ

このようになると、プラークと違って歯みがきではきれいにすることができません。

そして、溜まったまま放置しておくと歯周病となって歯が抜けることがあるほか、さまざまな疾患を引き起こします。

 

犬の歯石取りは何歳から?

ワンちゃんの歯が生え変わるのは生後3カ月から始まって、全部が変わるのは遅くとも1歳までと言われています。

ワンちゃんの口の中はアルカリ性に保たれているので歯垢プラークが固まってしまうのが早く、だいたい3日~5日で固まるとされています。

そのため2歳までのワンちゃんのおよそ80%にはひどく溜まって口臭が出るようになり、除去が必要になると言われています。

ワンちゃんの歯科治療先進国のアメリカでは、小型のワンちゃんは1歳になったら、大型のワンちゃんには2歳で口腔内検査と除去を実施します。

そして、それを年に1回継続して実施することが推奨されています。

 

犬の歯石を取るのにおすすめのやり方とは?

どれほどまめに歯みがきをしてあげても、ワンちゃんの歯に溜まってしまいます。

最近ではきれいに溶かすとされるクリーナーが売られていますが、プラークは落とすことができても歯石を取るのは難しいようです。

取り除くには次のやり方があります。

  • 獣医師に取り除いてもらう
  • トリミングサロンなどのトリマーさんに取り除いてもらう
  • 飼い主さんが道具を購入して自分で取り除く

これらのやり方には、それぞれメリットとデメリットがあります。

 

獣医師に取り除いてもらうケース

メリットは全身麻酔によってワンちゃんを大人しくさせるので、口の奥や歯と歯茎の間の歯周ポケットなどもしっかりきれいに掃除をしてもらえることです。

また、最近では歯科専門の獣医師が増えていて、麻酔をかけることができないワンちゃんに対してかけずに取り除いてもらえる施設があります。

 

トリマーによる除去

シャンプーやカットなどのついでに、手軽に安い料金で除去してもらえることがメリットですが、口の中を触らせないワンちゃんには施してもらえません。

また、外から見えて簡単に取ることができる部分しかきれいにしてもらえない点もデメリットとなります。

 

飼い主さん自身による除去

ハンドスケーラーと呼ばれる先の尖った道具はセットが市販されていて素人でも購入できます。

そのため、口の中を平気で触らせてくれるワンちゃんであれば、自宅でいつでもきれいにしてあげることができて、費用は道具代だけなので経済的です。

ただし、この場合もトリマーに頼むのと同じで、見える部分しかきれいにしてあげられません。

また、スケーラーで口の中や歯茎を傷つけてしまうことがあり、ワンちゃんが嫌がって暴れたりすると大ケガに繋がってしまいます。

 

犬の歯石取りの料金はいくらかかるの?

麻酔の有無や施設の違いで費用には幅があって、おおよその料金は以下のとおりです。

  • 獣医師による施術(麻酔あり):2万円~5万円
  • 獣医師による施術(麻酔なし):3千円~8千円
  • トリマーによる施術:1千円~3千円
  • 飼い主による施術:3千円~5千円(スケーラーや鉗子など一式入りのセット代)

なお、トリマーにきれにしてもらう場合は、シャンプーやカットなどのオプションとして施術されるため、それらの料金が別途かかります。

 

犬の歯石取りには保険が使えるの?

ペット保険では保険会社により多少の違いがあるようですが、歯周病などの症状があって獣医師によって治療するケースであれば、おおむね保険金支払いの対象となるようです。

しかし、歯周病の予防的に除去したり、治療とは関係なしに歯をきれいにする美容目的であったりするケースでは支払われないとされています。

 

犬の歯石除去で死亡することがあるってホント?

歯石を取ることそれ自体が死亡事故に結びつくことはほとんどありません。

しかし全身麻酔での死亡率は健康なワンちゃんで約0.05%、もともと疾患があるワンちゃんで約1.3%との報告があり、確率は低いもののゼロではありません。

高齢のワンちゃんや、心臓病などの疾患があるワンちゃんでは避けた方がよいでしょう。

 

犬の歯石取りの費用はいくら?相場や保険適用について・まとめ

愛犬の口臭が気になりだしたら、歯石の存在と歯周病の可能性を疑ってください。

犬の歯は歯石がつきやすいので、食べカスからできる歯垢を、歯みがきによってこまめに取り除いてあげてくださいね。

しかし、それでも専門家による除去が必要になるので、費用をかけても愛犬の歯石取りをしてもらうことをおすすめします。

犬の歯石取りの費用は方法や依頼する先によって違うので、メリットとデメリットをよく検討して愛犬の口腔ケアを実施してあげましょう。

>>合わせて読みたい!犬の歯石はどうやって取るの?予防方法や除去の値段は?