犬は「貝」を食べても大丈夫?与えていい種類とダメな種類

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春にかけて、旬を迎えるものが多い貝類。

噛めば噛むほど感じる豊かな旨みは、貝の種類によっても実に様々だ。そんな貝類、犬にも与えたい…と思う人もいるだろうが、実は犬にとっては少し注意が必要な食材でもある。

 

その理由は主に「犬にとっては消化しにくい」「毒をもつ貝も存在する」「貝の内臓(ワタやウロ)が毒となってしまう」といった理由から、基本的には与えない方がいいとされている。

また、「生」で貝を与える場合は、神経機能を保つビタミンB1を分解してしまう「チアミナーゼ」も含まれており、大量・日常的な摂取を続けると、ビタミンB1欠乏症になってしまう恐れもあるようだ。

 

ただし、これは「貝」というひとくくりであって、中には本当に危険な貝もあれば、与えても大丈夫な貝もある。貝だからといってすべてがダメだという訳でないのだ。

そこで今回は、犬に与えてもいい貝、ダメな貝について解説していこう。

 

 

貝自体にはどんな毒が含まれている?

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毒のある魚介類といえばフグを想像するが、貝類でも猛毒を持った「イモガイ」などの種類も存在する。

これは食用としても出回らないので口にする機会はないのだが、もともと毒を持っていない貝でも、エサによっては毒化することがある。

例えば「あさり」。あさり自体に毒があるわけではないのだが、エサとなるプランクトンの中には「有毒物」が含まれている。これが貝に蓄積し、貝自体を毒化してしまうというわけだ。

 

よく「貝にあたる」という言葉が使われるのは、毒化した貝を食べて体調不良に陥ってしまうから。主にプランクトンをエサとする二枚貝に起こるもので、特に潮干狩りなどで獲った貝は検査がなされていないので注意しなくてはならない。

 

では、スーパーなどで売られている貝は大丈夫か?というと、貝の種類によっては毒化されていなくても、貝に含まれている成分そのものが犬にとっては危険な場合がある。

主に犬にとって危険な貝類とされているのは、アワビ、トリガイ、サザエ、トコブシなどの貝類。

 

これらの貝には、ピロフェオホルバイドαなどによる毒成分が含まれている。食べて血液中に取り込まれれたからといって直接的な害とはならないが、この成分は日光があたることで紫外線と反応して、さまざまな炎症を発症する「光線過敏症」の危険性がある物質。

 

この病気になると毛の薄い耳などに腫れやかゆみが出る。当然かゆみがあれば犬はかきむしるだろう。

光線過敏症は犬がかくことで傷やかさぶたとなり、毛が抜け落ちていくという恐ろしい病気。重症化は、耳が壊死する可能性もあると言われている。

俗に「犬猫はアワビで耳が落ちる」といわれるのは、こういった理由からきているのだ。

 

また、これらの貝は、特に春先の2月~5月にかけて強毒化するという。与えないのはもちろんだが、ゴミ箱荒らしや盗み食いなどにも警戒したい。

 

犬が食べても大丈夫な貝は?

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犬にとって危険な貝がある一方で、危険性が低く少量であれば犬に与えることが可能な貝もある。

ここでは、犬も食べれる貝について紹介していこう。

 

 

ホタテ

犬 貝 貝類 ホタテ あさり しじみ カキ 与えない 大丈夫 危険性貝類の中でも人気が高いホタテ。

和洋を問わずあらゆる料理との相性がいいので、愛犬の食事にも加えてみたいと思う方も多いことだろう。

栄養面では、疲労回復や生活習慣病予防に効果があるとされるタウリンが豊富に含まれている。ホタテの「貝柱」には特に多く含まれており、貝柱100gに約770mgから1000mgほどのタウリンが含まれている。

 

他にも、造血ビタミンの一つであるビタミンB12、細胞の生成に必要な栄養素である葉酸といったビタミンB群を含んでいる。また、細胞の再生やストレスの軽減、免疫力の向上に効果があるといわれている亜鉛も含まれているのも嬉しいポイントだ。

 

ただし、ホタテといっても与えていい部位、ダメな部位があるので注意しなくてはならない。以下の記事で画像解説しているので、与える際にチェックしてほしい。

 

「ホタテ」の与え方はこちらをCheck! ⇒ 犬はホタテを食べても大丈夫?【画像で解説!】与えていい部位、ダメな部位

 

 

牡蠣(カキ)

犬 貝 貝類 ホタテ あさり しじみ カキ 与えない 大丈夫 危険性海のミルクとも言われる「牡蠣」。

しかし、牡蠣が牛乳に例えられるのは、その濃厚な旨味だけではない。牡蠣には驚くほどの栄養と健康効果が詰まっているのだ。

 

とはいえ、犬に牡蠣はどうなの?と思われる飼い主さんも多いのではないだろうか。

実は、牡蠣は貝類の中でもしっかり加熱することによって与えることのできる食材のひとつ。食べる機会があれば愛犬にもお裾分けして大丈夫なのだ。

 

ただし、加熱とは一口で言っても、その温度、加熱時間によっては安全性が変わってくるのはご存知だろうか?

厚生労働省では、牡蠣を安全に食べるための加熱基準を「牡蠣の中心部を85℃~90℃で90秒以上加熱する」としている。

牡蠣などの二枚貝はノロウイルスや食中毒を引き起こすこともあるので、調理の際は確実に火を通すことを徹底したい。

 

「牡蠣」の与え方はこちらをCheck! ⇒ 犬は牡蠣(カキ)を食べても大丈夫?安全に与えるための基礎知識をご紹介

 

 

 

あさり

犬 貝 貝類 ホタテ あさり しじみ カキ 与えない 大丈夫 危険性スーパーや鮮魚店ではお馴染みの「あさり」。

定番のみそ汁をはじめ、酒蒸し、パスタ、炊き込みご飯など、様々な食のレパートリーを楽しむことができる食材だ。

貝類の中でも頻繁に食卓に登場するあさりは、ビタミンB12や鉄分、肝機能をサポートするタウリンなどが豊富に含まれている。

 

もちろん、あさりも犬に与えることは可能。ただ、市販されているものと潮干狩りなど自分で採集したものでは扱いが異なるので注意しなくてはならない。

 

例えば市販されている貝の場合。厚生労働省によると、食中毒を防ぐために毒性を測定したり危険性のあるものの出荷を規制したりと対策が取られている。

このため、スーパーや鮮魚店で売られているものは危険性がほとんどないと言えるだろうが、潮干狩りや海水浴の際などに自分で採集したものは、有害なプランクトンを食べて毒化することがあるので十分な注意が必要である。

 

「あさり」の下処理や与え方はこちらをCheck! ⇒ 犬はあさりを食べても大丈夫?これだけは知っておきたい!与え方や注意点

 

 

しじみ

犬 貝 貝類 ホタテ あさり しじみ カキ 与えない 大丈夫 危険性近年では、健康成分「オルニチン」を豊富に含む食材として注目を集めている「しじみ」。

肝機能の働きと疲労回復を助けるので、二日酔いや飲みすぎに効果があるイメージが強いが、実はそれだけではない。

カルシウムや鉄分、ビタミンE、B1、B2、タウリン、亜鉛など多彩な栄養を含んでおり、おまけにカロリーや糖質量も低い。しじみは意外にも・・・と言ったら少し失礼かもしれないが、あの小さな身にはたくさんの栄養が詰まっているのだ。

 

しじみも犬は食べることができるが、下処理をしたうえで与えるようにしよう。

しじみは淡水に生息するもの、淡水と海水の混在した地域に生息するものがある。採れる産地によっても異なってくるが、その海域の砂と一緒に不純物も取り込んでしまうので、しっかり下処理を行うことが重要だ。

 

「しじみ」の与え方はこちらをCheck! ⇒ 犬はしじみを食べても大丈夫?貝類の危険性や与え方について

 

さいごに

犬 貝 貝類 ホタテ あさり しじみ カキ 与えない 大丈夫 危険性犬に与えてもいい貝、ダメな貝について解説した。

アワビ、トリガイ、サザエ、トコブシなどの貝類はもちろん与えてはならないが、家庭の食卓に上がるような身近な貝の中にも危険はあることは知っておこう。

愛犬に貝を安全に食べさせるには、まず市販のものを選ぶこと、そしてよく加熱することが大切だ。

安全性の不明な貝などには十分に注意してほしい。

 

 

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