
家庭菜園でも人気のラズベリー。
日本では木苺、フランスではフランボワーズとも呼ばれていおり、甘酸っぱい味と愛らしい姿が特徴の果実だ。
生で食べたことがなくても、ジャムやケーキなどで味を知っているという人も多いだろう。
そんなラズベリーだが、意外にもドックフードの原料にも使われていることがあるのはご存知だろうか。
もちろん、犬がラズベリーを食べても問題ないのだが、あの小さい赤い粒には一体どんな栄養が含まれているのだろう。
また、犬に与えるにしても注意点などがあるのか?ないのか?早速調査してみよう。
ラズベリーの効果効能

ラズベリーといえば、独特の良い香りがするのも特徴。その香りの正体は、ラズベリーケトンという成分によるものだ。
こちらは2002年にクラシエホールディングスが発見したもので、脂肪燃焼に効果があるとされている成分。ラズベリーは他にも、非常に高い抗酸化作用を持っており、老化防止、アンチエイジングにも効果が期待されている果実なのだ。
では、実際にラズベリーにはどんな栄養と効能があるのかチェックしてみよう。
ビタミンC
ビタミンCの主な働きとして、活性酸素を無毒化する「抗酸化作用」が挙げられ、免疫力の向上、コラーゲンの生成を促すなど、身体の調子を整えるには欠かすことのできない栄養素のひとつ。
犬は体内でビタミンCを合成できるが、だからといって摂取しなくてもいいわけではない。年齢と共にその能力は低下するので長期的に摂取したい栄養素なのだ。
ビタミンE
ビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれ、アンチエイジング効果が期待できる栄養素である。
また、強力な抗酸化作用で活性酸素を無害化すると言われており、動脈硬化の予防に期待ができる。
カリウム
カリウムは、体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を排出する効果があることから、利尿作用や血圧を下げる働きに期待ができる。
マグネシウム
血圧や体温調整、神経伝達には欠かせないミネラルのひとつ。
もちろん、過剰摂取は尿路結石を引き起こす要因にもなってしまうが、気にしすぎて摂取せずにいると欠乏症による神経障害や骨、血圧などに異常をきたす場合もある。
犬の健康維持には必要不可欠なマグネシウム。バランスよく摂取することを心がけたい。
食物繊維
意外なことに、ラズベリーが含む食物繊維量は果物の中では多い部類に入る。
その多くはペクチンという水溶性食物繊維なのだが、ペクチンは腸内の悪玉菌を体外に排出し、便秘を予防する働きがある。
鉄分
鉄分が不足すると貧血になることは多くの人が知っているだろう。
鉄分は貧血予防や改善に効果的と言われている。鉄分は赤血球の中の「ヘモグロビン」を作るのに欠かせない材料である他にも、赤血球が酸素を運ぶ手助けをしてくれる大切な役割がある。
ラズベリーを与える量と注意点
ラズベリーのカロリーや糖質量
ラズベリーに含まれるカロリーは、100gあたり41kcalと果物の中ではやや低い。
100gといってもピンとこないが、だいたい私たちが一度に食べる量を10粒程度だとすると、約30gで12Kcalほど。
一方の糖質は100gあたり5.5gと10粒分の重さに換算しても1.7gほどで、ラズベリーはカロリー・糖質ともに果物の中でも低いのが特徴だ。
しかし、こうして考えるとカロリー・糖質は確かに低いだろうが、人間よりも体重が何倍にも低い犬に同じように与えてしまうのは避けよう。
摂りすぎは肥満の原因や糖尿病のリスクを高めるため、与える量は1~2粒程度におさえておきたい。
ジャムや缶詰などの加工品は与えない
主に、ジャムや缶詰に加工されたものがよく出回っており、生の果実そのものを食べる機会がなくとも手軽に購入できる。
しかし、ジャムや缶詰に加工されたものは、砂糖や甘いシロップ漬けにされている分、カロリーや糖質はグンと高くなってしまう。
手軽さゆえに便利かもしれないが、犬には与えないようにしょう。
生のラズベリーは日持ちが悪い
生のラズベリーは大変傷みやすい果実なので、輸入物でも日が経つとカビが生えやすく、身崩れを起こしやすい。
そのため、入手後は速攻、ポリ袋などに入れて冷蔵保管しよう。2~3日の内であれば、フレッシュさをキープできて美味しくいただける。
また、すぐに食べきれない場合は、冷凍してしまうのもおすすめ。冷凍する場合は、なるべく粒同士がくっつかないようにトレイなどに広げて冷凍し、凍ってからポリ袋に入れて再度冷凍するのがコツ。
こうすることによって、粒同士がくっつかず、使う時にすぐ取り出せるので便利だ。
さいごに

生のラズベリーがなかなか手に入らない。という場合は、手に入りやすい冷凍物を利用するのもよい。
価格も手軽なので、手作りおやつや食事のトッピングなどでも美味しく仕上がってくれる。
ただ、ラズベリーは甘みが少なめで酸味が強い分、犬が食べない場合もあるだろう。
ラズベリーは犬が必ず食べなくてはいけないものではないので、食べない時は無理には与えないようにしよう。
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